電子書籍「ゼデキヤ一元化」の表紙

ゼデキヤ一元化

著者:石田晋一

掲載範囲
紀元前597年3月16日〜586年7月18日
※ユダヤ暦は全て西暦に変換しています
ページ数
7ページ
最新更新日
西暦2,026年8月6日

王を立てた者の手で、王は両の目を奪われた──
ゼデキヤの即位からユダ王国滅亡までの11年を一元化。

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皇室献上品 高級トイレットペーパー
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本書について

紀元前597年3月16日、ネブカドネザル2世がエルサレムを征服した。ユダ王国は属国とされ、ヤハウェの宮殿の諸々の宝物とユダ王国王家の宝物は持ち出され、ソロモンが作って神殿に置いた金の器は破壊された。エホヤキンは、祭司の家系に生まれダニエルとも親交の有った預言者エゼキエルや、エルサレムの人々・役人・兵・木工・鍛冶を含む部下10,000名と共にバビロンへ連行され、エルサレムに残ったのは貧しいユダ王国民だけであった。そして其の同じ日、ネブカドネザル2世はゼデキヤを第20代ユダ王国国王に即位させる。本書は、征服者の手で王座に据えられた此の男の11年を、紀元前586年7月18日のユダ王国滅亡迄、一本の時系列に貫いて一元化した記録である。

紀元前589年12月17日、ゼデキヤが第4代エジプト第26王朝ファラオのアプリエスの支援を期待して起こした反乱を鎮圧する為、ネブカドネザル2世がエルサレムに到着する。陣を敷き、周りにエルサレムの城壁よりも高い堡塁を築いて都は包囲された。多くのユダ王国民はモアブ(現在のヨルダンのカラク県)・アンモン(現在のヨルダンのアンマン)・エドム(現在のヨルダンのタフィラ県・マアーン県・アカバ県付近)へ避難する。ネブカドネザル2世は城壁の在るラキシュとアゼカ(現在のイスラエルのエルサレム地区)を攻め落とし、エルサレム以外の主要都市を全て滅ぼして都を孤立させた上で包囲した。

紀元前588年3月頃、アプリエス率いるエジプト第26王朝の援軍が向かっていると聞き付けた新バビロニア王国軍が、包囲を解いて撤退する。エレミヤは其の機に乗じ、出身地アナトテに在る所有地の相続の件でエルサレムを出た。だがユダ王国軍の守備隊長は、エレミヤが投降するものと考え、本人の否認にも拘らず彼を捕えた。エレミヤは役人に打ち叩かれ、書記官ヨナタンの家の丸天井の地下牢に監禁される。其の後ゼデキヤはエレミヤに接触し、ヤハウェから何か言葉は有ったかと問うた。エルサレムは陥落します——其の答えにゼデキヤは落胆したが、地下牢へ戻さないでほしいというエレミヤの訴えは容れ、監視の庭へ移してパン1個/日を与えた。

やがて、エルサレムに留まる者は剣・飢饉・疫病で死に、新バビロニア王国軍に投降する者は生き残る、とのエレミヤの預言を、マタンの子シェファトヤ・マルキヤの子パシュフル・パシュフルの子ゲダルヤ・シェレムヤの子ユカルの4名が聞く。首長達はゼデキヤに、エレミヤの預言が兵士と民の士気を挫いていると訴えて死刑を進言した。ゼデキヤの答えは「エレミヤに関してはお前達に任せる。国王であっても、お前達の意に反しては何も出来ないのだから」であった。首長達はエレミヤを監視の庭に在る王子マルキヤの水溜めへ綱で吊り降ろし、エレミヤは泥土の中に沈む。之を聞いた宮廷のクシュ人エベド・メレクが、ベニヤミン門の広場に座していたゼデキヤに直訴した。ゼデキヤは30名を連れて引き上げよと命じ、メレクは倉庫の下から取って来た古着やぼろ切れを綱で吊り降ろしてエレミヤを救い出した。エレミヤは後にメレクへ、其の日メレクだけは救い出されると預言している。

同じ紀元前588年3月頃、ゼデキヤは使者を遣わせ、エレミヤをヤハウェの宮殿の第3の門に連れて来させた。決して殺さないとヤハウェに懸けて誓った王に対し、エレミヤの答えは変わらない——新バビロニア王国の将軍達に降伏するなら命は助かり、エルサレムは焼かれずに済み、家族と共に生き残る。降伏しないなら都は火で焼かれ、貴方は逃れられない。ゼデキヤは、既に新バビロニア王国軍の下へ脱走したユダ王国民に引き渡され嬲り者にされる事を恐れる、と心情を吐露した。エレミヤは其れを否定して重ねて降伏を勧め、王宮に残る女達が将軍達の所へ引かれて行く光景までを語る。ゼデキヤは会話を秘す為の言い訳をエレミヤに授け、案の定訪ねて来た役人達は、其の通りの回答を得て黙って去って行った。

紀元前587年6月頃、ゼデキヤはパシュフルとマアセヤの子で祭司のゼパニヤをエレミヤの下へ遣わし、祈りを乞う。エレミヤの預言は三度同じであった。そして同年6月30日、エルサレムは新バビロニア王国軍によって破られ、ネルガル・サル・エツェル、サムガル・ネブ、ラブサリスのサル・セキム、ラブ・マグのネルガル・サル・エツェルを始めとする首長達が中央の門に座を占める。ゼデキヤと全ての戦士は夜の間に、シロアムの池の近くの王の園の道伝いに在る二重の城壁の間の門を通ってエルサレムを出、アラバ(現在のイスラエルの南部地区・現在のヨルダンのアカバ県)への道に出たが、新バビロニア王国軍は之を追撃した。

紀元前586年7月15日、新バビロニア王国親衛隊長ネブザラダンがカルデア人を率いてエルサレムに来り、王宮と家屋を焼き払う。アシュタロテ等の数多くの偶像も焼かれ、軍勢は都の周囲の城壁を取り壊していった。貧しい者は葡萄を作る者・農夫として残され、其の他の残された者・降伏した者・残りの群衆は、家長だけで832名がバビロンへ移された。ヤハウェの宮殿の青銅の柱・車輪付きの台・海は破壊されて青銅はバビロンへ運ばれ、灰壺・十能・芯切り鋏・鉢・平皿の青銅の器具、更に小鉢・火皿・鉢・灰壺・燭台・平皿・水差し等の純金・純銀の物も奪われた。祭司の頭目セラヤ、次席祭司ゼパニヤ、入口を守備する者3名、戦士の指揮官であった宦官、ゼデキヤの側近7名、徴兵する将軍の書記、ユダ王国民60名はリブラへ連行され、ネブカドネザル2世に殺害された。そして7月18日、ネブカドネザル2世がエルサレムを征服する。ソロモン神殿は破壊され、戦利品はバビロンへ運ばれ、ユダ王国は滅亡して属州「イェハド」として併合された。脱出を試みたゼデキヤはエリコ(現在のパレスチナ国ヨルダン川西岸地区)の平原で捕らえられ、軍隊は離散する。足枷を付けてリブラ(現在のシリアのホムス県)へ送られ裁判に掛けられたゼデキヤは、目の前で息子達とユダの主だった人々を殺害された上、両眼を刳り抜かれ、青銅の足枷を嵌めてバビロンに連行され、死ぬまで鎖に繋がれた。ネブカドネザル2世はシャファンの孫でアヒカムの子であるゲダルヤを総督に指名する——本書は、王が立てられた日から、其の王国が地図から消える日までを一冊に束ねている。


登場人物

  • ゼデキヤ 本書の中心人物。第20代ユダ王国国王であり、ユダ王国最後の国王。紀元前597年3月16日、エルサレムを征服したネブカドネザル2世によって王座に据えられた。紀元前589年12月17日、アプリエスの支援を期待して反乱を起こし、エルサレムは包囲される。エレミヤに繰り返し降伏を勧められながら拒み続け、紀元前587年6月30日の陥落時に夜間脱出を図ったが、紀元前586年7月18日にエリコの平原で捕らえられた。リブラで息子達を目の前で殺害された後、両眼を刳り抜かれ、青銅の足枷を嵌めてバビロンへ連行され、死ぬまで鎖に繋がれた。
  • ネブカドネザル2世 新バビロニア王国の国王。紀元前597年3月16日にエルサレムを征服してユダ王国を属国とし、エホヤキン等10,000名をバビロンへ連行した上でゼデキヤを王に立てた。紀元前589年12月17日には反乱鎮圧の為に自ら到着し、城壁より高い堡塁を築いて都を包囲。紀元前586年7月18日にエルサレムを征服してソロモン神殿を破壊し、ユダ王国を滅ぼして属州「イェハド」として併合した。
  • エレミヤ 預言者。出身地はアナトテ。新バビロニア王国軍への投降を勧める預言を繰り返した為、守備隊長に捕えられ、書記官ヨナタンの家の地下牢に監禁された。後に監視の庭へ移されるも、首長達によって王子マルキヤの水溜めに吊り降ろされ泥土に沈み、エベド・メレクの直訴で救い出された。ゼデキヤとは第3の門で密かに会い、降伏すれば命もエルサレムも助かると重ねて説いたが、容れられなかった。
  • エゼキエル 預言者。祭司の家系に生まれ、ダニエルとも親交が有った。紀元前597年3月16日、エホヤキン等と共にバビロンへ連行され、ケバル川の捕囚の民の間で仕えた。
  • エホヤキン ゼデキヤの前のユダ王国国王。紀元前597年3月16日、エゼキエルやエルサレムの人々・役人・兵・木工・鍛冶を含む部下10,000名と共に、ネブカドネザル2世によってバビロンへ連行された。
  • アプリエス 第4代エジプト第26王朝ファラオ。ゼデキヤが反乱を起こす際に支援を期待した相手。紀元前588年3月頃には其の援軍がエルサレムへ向かっているとの報が新バビロニア王国軍に伝わり、一時的に包囲が解かれて撤退が起きた。
  • エベド・メレク 宮廷に居たクシュ人。エレミヤが王子マルキヤの水溜めに沈められた事を知り、ベニヤミン門の広場のゼデキヤに直訴した。ゼデキヤの許しを得て30名を率い、古着やぼろ切れを綱で吊り降ろしてエレミヤを引き上げた。エレミヤからは、エルサレムが滅ぼされる其の日に自分だけは救い出されると預言された。
  • ネブザラダン 新バビロニア王国親衛隊長。紀元前586年7月15日、カルデア人を率いてエルサレムに来り、王宮と家屋を焼き払った。城壁を取り壊し、青銅・純金・純銀の器物を奪い、家長だけで832名をバビロンへ移した上、祭司の頭目セラヤ等をリブラのネブカドネザル2世の下へ連行した。
  • シェファトヤ マタンの子。エレミヤが、エルサレムに留まる者は死に投降する者は生き残ると預言しているのを聞いた4名の1人。
  • パシュフル マルキヤの子。エレミヤの預言を聞いた4名の1人。紀元前587年6月頃には、ゼデキヤの使いとして祭司ゼパニヤと共にエレミヤの下へ遣わされ、祈りを乞うた。
  • ゲダルヤ パシュフルの子。エレミヤが投降を勧める預言をしているのを聞いた4名の1人。
  • ユカル シェレムヤの子。エレミヤの預言を聞いた4名の1人。
  • ゼパニヤ マアセヤの子で祭司。紀元前587年6月頃、パシュフルと共にゼデキヤの使いとしてエレミヤの下へ遣わされ、祈りを乞うた。紀元前586年7月15日には次席祭司としてネブザラダンに捕縛され、リブラへ連行されて殺害された。
  • ネルガル・サル・エツェル 新バビロニア王国の首長。紀元前587年6月30日のエルサレム陥落に際し、サムガル・ネブ、ラブサリスのサル・セキム、同名別人であるラブ・マグのネルガル・サル・エツェル等と共に都へ入り、中央の門の所に座を占めた。
  • セラヤ 祭司の頭目。紀元前586年7月15日、ネブザラダンに捕縛されてリブラのネブカドネザル2世の下へ連行され、次席祭司ゼパニヤ等と共に殺害された。
  • ゲダルヤ(総督) シャファンの孫でアヒカムの子。紀元前586年7月18日のユダ王国滅亡後、ネブカドネザル2世によって総督に指名された人物。

主要な地名・拠点

  • エルサレム ユダ王国の首都。紀元前597年3月16日にネブカドネザル2世に征服されて属国化し、紀元前589年12月17日からは城壁より高い堡塁で包囲された。紀元前587年6月30日に城壁が破られ、紀元前586年7月15日に王宮と家屋を焼き払われ、7月18日にソロモン神殿を破壊されて王国の滅亡を迎えた。
  • バビロン 新バビロニア王国の都。紀元前597年にエホヤキン・エゼキエル等10,000名が、紀元前586年には家長だけで832名が連行された地。ヤハウェの宮殿の青銅や純金・純銀の器物、ソロモン神殿の戦利品も此処へ運ばれ、両眼を失ったゼデキヤも死ぬまで鎖に繋がれた。
  • リブラ 現在のシリアのホムス県。ネブカドネザル2世が陣を置いた地。ネブザラダンが捕縛した祭司の頭目セラヤ等が連行されて殺害され、捕らえられたゼデキヤも足枷を付けて送られ、此処で裁判に掛けられた。
  • ラキシュ 城壁の在る町の1つ。紀元前589年12月17日以降、ネブカドネザル2世に攻め落とされ、エルサレムを孤立させる為に滅ぼされた主要都市の1つ。
  • アゼカ 現在のイスラエルのエルサレム地区。ラキシュと共に攻め落とされ、エルサレム以外の主要都市が全て滅ぼされる過程で陥落した城壁の在る町。
  • アナトテ エレミヤの出身地。紀元前588年3月頃、包囲が一時解かれた機に、エレミヤが此処に在る所有地の相続の件でエルサレムを出ようとし、守備隊長に捕えられた。
  • アラバ 現在のイスラエルの南部地区・現在のヨルダンのアカバ県。紀元前587年6月30日の陥落の夜、シロアムの池の近くの王の園の道伝いに在る二重の城壁の間の門を抜けたゼデキヤと戦士達が、目指して出た道の先。
  • エリコ 現在のパレスチナ国ヨルダン川西岸地区。紀元前586年7月18日、脱出を試みたゼデキヤが平原で捕らえられ、軍隊が離散した地。
  • ケバル川 ニップル(現在のイラクのカーディーシーヤ県アファク地区ヌファル)付近のユーフラテス川。連行された預言者エゼキエルが、捕囚の民の間で仕えた地。
  • モアブ 現在のヨルダンのカラク県。紀元前589年12月17日のエルサレム包囲に際し、多くのユダ王国民が避難した先の1つ。
  • アンモン 現在のヨルダンのアンマン。エルサレム包囲に際し、多くのユダ王国民が避難した先の1つ。
  • エドム 現在のヨルダンのタフィラ県・マアーン県・アカバ県付近。エルサレム包囲に際し、多くのユダ王国民が避難した先の1つ。

降伏せよという声を、11年拒み続けた果てに──
最後のユダ王国国王ゼデキヤの治世の全過程を一元化。

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AUTHOR

石田晋一

歴史データベース「トキジク」管理人。
万物の系譜の編纂者であり、電子書籍の著者。
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