ゼデキヤ一元化
バビロンの王に据えられた王が、バビロンに背いた──
第20代ユダ王国国王ゼデキヤを一元化。
196円(税込)
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本書について
紀元前597年3月16日、ネブカドネザル2世はエルサレムを征服してユダ王国を属国とし、ヤハウェの宮殿とユダ王国王家の宝物を持ち出し、ソロモンが作って神殿に置いた金の器を破壊した。エホヤキンと、祭司の家系に生まれダニエルとも親交の有った預言者エゼキエル、エルサレムの人々・役人・兵・木工・鍛冶を含む10,000名がバビロンへ連行され、残されたのは貧しい民だけであった。エゼキエルはケバル川(ニップル(現在のイラクのカーディーシーヤ県アファク地区ヌファル)付近のユーフラテス川)の捕囚の民の間で仕える。そしてネブカドネザル2世は、ゼデキヤを第20代ユダ王国国王に即位させた。本書は、此の即位から紀元前586年のユダ王国滅亡に至る迄を一元化した、ゼデキヤの治世の記録である。
紀元前589年12月17日、第4代エジプト第26王朝ファラオのアプリエスの支援を期待して反乱を起こしたゼデキヤに対し、ネブカドネザル2世がエルサレムに到着した。陣を敷き、城壁よりも高い堡塁を築いて都を包囲する。多くの民はモアブ(現在のヨルダンのカラク県)・アンモン(現在のヨルダンのアンマン)・エドム(現在のヨルダンのタフィラ県・マアーン県・アカバ県付近)へ逃れ、ネブカドネザル2世はラキシュとアゼカ(現在のイスラエルのエルサレム地区)を攻め落として、エルサレム以外の主要都市を全て滅ぼした。
紀元前588年3月頃、アプリエスの援軍が迫ると聞いた新バビロニア王国軍は包囲を一時解いた。其の機にアナトテへ向かおうとしたエレミヤは、投降を疑われて捕らえられ、書記官ヨナタンの家の地下牢に監禁される。ゼデキヤは密かに接触してヤハウェの言葉を問い、エルサレムは陥落するという答えに落胆しつつも、エレミヤを監視の庭へ移して1日にパン1個を与えた。然し首長達に死刑を求められると、国王であっても其の意に反しては何も出来ないと彼等に任せ、エレミヤは王子マルキヤの水溜めの泥に沈められる。宮廷のクシュ人エベド・メレクの訴えで救出を命じたゼデキヤは、神殿の第3の門へエレミヤを呼び、殺さない、命を狙う者にも渡さないと誓った上で問う。降伏すれば命は助かり都は焼かれない、降伏しなければ都は火で焼かれ貴方も逃れられない——そう告げられたゼデキヤは、既に敵の下へ脱走した民に引き渡されて嬲り者にされるのが恐ろしいと吐露し、此の会話を誰にも知られない様にしようと言った。
紀元前587年6月、飢饉が極まる中、ゼデキヤはパシュフルと祭司ゼパニヤをエレミヤの下へ遣わせて祈りを求めたが、返って来たのは同じ降伏の勧めであった。6月30日、エルサレムは新バビロニア王国軍に破られ、ネルガル・サル・エツェルら首長達が中央の門に座を占める。ゼデキヤと全ての戦士は、夜の間にシロアムの池の近くの王の園の道伝いに在る二重の城壁の間の門を抜けて都を出て、アラバ(現在のイスラエルの南部地区・現在のヨルダンのアカバ県)への道へ逃れた。
紀元前586年7月15日、親衛隊長ネブザラダンはカルデア人を率いてエルサレムの王宮と家屋を焼き払い、アシュタロテ等の偶像も焼いて、周囲の城壁を取り壊した。貧しい者は葡萄を作る者や農夫として残され、其の他の者は家長だけで832名がバビロンへ移される。ヤハウェの宮殿の青銅の柱・車輪付きの台・海は砕かれ、青銅の器具と純金・純銀の器も奪い去られた。祭司の頭目セラヤや次席祭司ゼパニヤらはリブラへ連行されて殺害される。7月18日、ソロモン神殿は破壊されてユダ王国は滅亡し、属州「イェハド」として併合された。エリコ(現在のパレスチナ国ヨルダン川西岸地区)の平原で捕らえられたゼデキヤは、足枷を付けてリブラ(現在のシリアのホムス県)へ送られ、目の前で息子達とユダの主だった人々を殺された上で両眼を刳り抜かれ、青銅の足枷を嵌められてバビロンへ連行され、死ぬまで鎖に繋がれた。総督にはシャファンの孫でアヒカムの子のゲダルヤが指名された——其の全過程を、本書は一冊に束ねている。
登場人物
- ゼデキヤ 本書の中心人物。紀元前597年、エルサレムを征服したネブカドネザル2世によって第20代ユダ王国国王に据えられた。アプリエスの支援を当てにして反乱を起こし、包囲されたエルサレムでエレミヤから繰り返し降伏を勧められながら従わなかった。紀元前587年に城壁が破られて夜に逃れたが、エリコの平原で捕らえられ、リブラで息子達を目の前で殺された上で両眼を刳り抜かれ、バビロンで死ぬまで鎖に繋がれた。
- ネブカドネザル2世 新バビロニア王国の王。紀元前597年にエルサレムを征服してエホヤキンら10,000名を連行し、ゼデキヤを王に据えた。反乱に対しては城壁より高い堡塁を築いて包囲し、紀元前586年にソロモン神殿を破壊してユダ王国を滅ぼした。
- エホヤキン ユダ王国の王。紀元前597年、エルサレムを征服したネブカドネザル2世によって、部下10,000名と共にバビロンへ連行された。
- エゼキエル 祭司の家系に生まれ、ダニエルとも親交の有った預言者。紀元前597年にエホヤキンと共にバビロンへ連行され、ケバル川の捕囚の民の間で仕えた。
- アプリエス 第4代エジプト第26王朝ファラオ。ゼデキヤが其の支援を期待して反乱を起こした。援軍がエルサレムへ向かうとの報せで、新バビロニア王国軍は包囲を一時解いた。
- エレミヤ 預言者。包囲が解かれた隙に投獄され、水溜めの泥に沈められたが救い出された。ゼデキヤとの密談や遣わされた者を通じて、降伏すれば命も都も救われると繰り返し預言した。
- エベド・メレク 宮廷に居たクシュ人。エレミヤが水溜めに沈められた事をゼデキヤに訴え、30名を連れて古着とぼろ切れを綱で吊り降ろし、エレミヤを引き上げた。
- 首長達 マタンの子シェファトヤ・マルキヤの子パシュフル・パシュフルの子ゲダルヤ・シェレムヤの子ユカルら。エレミヤの預言が兵と民の士気を挫くとしてゼデキヤに死刑を求め、エレミヤを王子マルキヤの水溜めへ吊り降ろした。
- ゼパニヤ マアセヤの子で祭司。紀元前587年頃、パシュフルと共にゼデキヤに遣わされてエレミヤに祈りを求めた。次席祭司として、エルサレム陥落後にリブラへ連行されて殺害された。
- ネルガル・サル・エツェル 新バビロニア王国の首長。紀元前587年にエルサレムが破られた後、サムガル・ネブらと共に中央の門に座を占めた。
- ネブザラダン 新バビロニア王国の親衛隊長。紀元前586年、カルデア人を率いてエルサレムの王宮と家屋を焼き払い、城壁を取り壊し、832名の家長らをバビロンへ移した。祭司の頭目セラヤらをリブラへ連行した。
- セラヤ 祭司の頭目。エルサレム陥落後にネブザラダンに捕縛されてリブラへ連行され、ネブカドネザル2世に殺害された。
- ゲダルヤ シャファンの孫でアヒカムの子。ユダ王国滅亡後、ネブカドネザル2世によって総督に指名された。
主要な地名・拠点
- エルサレム ユダ王国の都。紀元前597年に征服され、紀元前589年からは城壁より高い堡塁で包囲された。紀元前587年に城壁が破られ、紀元前586年に王宮と家屋が焼かれ、ソロモン神殿が破壊された。
- バビロン 新バビロニア王国の都。エホヤキンとエゼキエルを含む10,000名、832名の家長、そして両眼を潰されたゼデキヤが連行された地。
- ケバル川 ニップル(現在のイラクのカーディーシーヤ県アファク地区ヌファル)付近のユーフラテス川。エゼキエルが捕囚の民の間で仕えた地。
- モアブ 現在のヨルダンのカラク県。ネブカドネザル2世の包囲の際、多くのユダ王国民が避難した地の1つ。
- アンモン 現在のヨルダンのアンマン。モアブ・エドムと共に、包囲を逃れたユダ王国民の避難先となった。
- エドム 現在のヨルダンのタフィラ県・マアーン県・アカバ県付近。包囲を逃れたユダ王国民が避難した地の1つ。
- ラキシュ エルサレムを孤立させる為に、ネブカドネザル2世が攻め落とした城壁の在る町。
- アゼカ 現在のイスラエルのエルサレム地区。ラキシュと共に攻め落とされた城壁の在る町。
- アラバ 現在のイスラエルの南部地区・現在のヨルダンのアカバ県。城壁が破られた夜、ゼデキヤと戦士達が逃れた道の先。
- エリコ 現在のパレスチナ国ヨルダン川西岸地区。逃れたゼデキヤが捕らえられ、其の軍隊が離散した平原の在る地。
- リブラ 現在のシリアのホムス県。ネブカドネザル2世がゼデキヤを裁き、息子達を殺して両眼を潰した地。祭司の頭目セラヤらも此処で殺害された。
降伏せよという預言を聞きながら、城壁の陥落を迎えた──
ゼデキヤとユダ王国の最期を一元化。
196円(税込)
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