ヨシヤ一元化
神殿で見付かった律法の書が、王に衣を裂かせた──
第16代ユダ王国国王ヨシヤの治世を一元化。
155円(税込)
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本書について
紀元前640年頃、アモンが家臣の謀反により殺害された。ユダ王国民は謀反を起こした家臣達を打ち殺し、アモンの息子ヨシヤを第16代ユダ王国国王に即位させる。アモンはマナセと同じくウザの園に葬られた。紀元前632年頃、ヨシヤは逸れる事無くダビデの道を歩み始める。本書は、此の即位から紀元前609年のメギドでの死に至る迄を一元化した、ヨシヤの治世の記録である。
紀元前628年頃、ヨシヤは偶像を一掃し、エルサレム神殿から全ての異教的要素を排除した上で修復した。祭儀はエルサレム以外の地方聖所を全て廃止して神殿に限り、ヤハウェ礼拝の為のものへと純化させる。此の改革はユダ王国だけに留まらず、新アッシリア帝国領であったベテルやサマリアにまで広げられた。
紀元前622年頃、書記官シャファンは、祭司ヒルキヤが修復中の神殿で見付けた「律法の書」を受け取った事をヨシヤに報告し、其の場で読み上げた。律法の言葉を聞いたヨシヤは衣を引き裂いて罪を嘆き、先祖が此の書に従わなかった為に燃え上がったヤハウェの怒りは激しいとして、ヒルキヤ・シャファン・其の息子アヒカム・王の家来アサヤ・アクボルの5名を預言者フルダの下へ遣わせる。フルダは、書の全ての言葉の通りに此の地と住民へ災いが下り、其の怒りは消える事が無いと預言した。一方で、心を痛め謙って衣を裂き泣いたヨシヤは先祖の数に加えられて安らかに葬られ、其の災いを目にする事は無いと告げる。ヨシヤは口寄せ・霊媒・テラフィム・偶像、そしてユダの地とエルサレムに見られる憎むべきものを一掃し、律法の言葉を実行に移した。
紀元前622年4月3日の夕方、ヨシヤが予め通達していた過越祭がエルサレムで行われた。レビ人には、聖なる箱は今はソロモンの神殿に置かれ担ぐ必要は無くなった、其の時間をヤハウェと民に仕える為に使えという命が下る。ヨシヤは民衆の生贄として子羊30,000頭・子山羊30,000頭・子牛3,000頭を寄贈し、神殿の管理者ヒルキヤ・ゼカリヤ・エヒエルは祭司の為に羊2,600頭・山羊2,600頭・牛300頭を、レビ人の指導者カナヌヤらはレビ人の為に羊5,000頭・山羊5,000頭・牛500頭を捧げた。レビ人の手で屠られた子羊の血を祭司が祭壇に注ぎ、焼き尽くす生贄は部族毎に取り分けられ、聖別された捧げ物は深鍋・平鍋・釡で調理されて人々へ運ばれる。祭司は朝から晩迄生贄と脂肪を捧げ続け、全儀式は其の日の内に終わった。以降7日間、酵母を使わないパンを食べる祭りが続き、其の規模はソロモンやヒゼキヤの代の過越祭を凌ぐものであった。
紀元前609年、新バビロニア王国軍に追われる新アッシリア帝国軍を支援する為、第2代エジプト第26王朝ファラオのネコ2世がカルケミシュ(現在のトルコのガズィアンテプ県カルカミス・現在のシリアのアレッポ県ジャラーブルス)へ向かう途中、ユダ王国を攻める訳では無いと告げて領土の通過を求めた。ヨシヤは許さず、王服を脱いで変装し、兵を率いてメギド(現在のイスラエル北部地区)の谷へ向かう。射手の矢に致命傷を負ったヨシヤは、早く戦場から出してくれと叫び、戦車でエルサレムへ運ばれて崩御した。王室墓地に葬られたものの、独立国家を築くという野望は果たせずに終わる。エレミヤはヨシヤの為に哀歌を作り、神殿の歌い手達が其れを歌った。ユダ王国は以降エジプト第26王朝の支配下となり、ネコ2世はハッラーン(現在のトルコのシャンルウルファ県)を包囲したが新バビロニア王国を破れず退いた。ヨシヤの跡は参男ヨアハズが第17代ユダ王国国王として継いだ——其の全過程を、本書は一冊に束ねている。
登場人物
- ヨシヤ 本書の中心人物。アモンの息子で、紀元前640年頃に第16代ユダ王国国王に即位した。ダビデの道を歩み、偶像を一掃して祭儀をエルサレム神殿に集め、改革をベテルやサマリアにまで広げた。律法の書を聞いて衣を裂き、過越祭を空前の規模で行う。紀元前609年、ネコ2世の通過を拒んでメギドで戦い、矢に致命傷を負って崩御した。
- アモン ヨシヤの父でユダ王国の王。家臣の謀反により殺害され、マナセと同じくウザの園に葬られた。謀反を起こした家臣達はユダ王国民に打ち殺された。
- シャファン 書記官。祭司ヒルキヤから律法の書を受け取った事をヨシヤに報告し、其の場で読み上げた。フルダの下へ遣わされた5名の1人でもある。
- ヒルキヤ 祭司で神殿の管理者。修復工事中のヤハウェの神殿で律法の書を発見した。フルダの下へ遣わされ、過越祭では祭司の為に羊と山羊と牛を寄贈した。
- アヒカム シャファンの息子。ヤハウェの託宣を求めて、預言者フルダの下へ遣わされた5名の1人。
- アサヤ 王の家来。ヒルキヤ・シャファン・アヒカム・アクボルと共に、預言者フルダの下へ遣わされた。
- アクボル ヒルキヤ・シャファン・アヒカム・アサヤと共に、預言者フルダの下へ遣わされた人物。
- フルダ 預言者。律法の書の言葉の通りに此の地と住民へ災いが下ると預言する一方、謙って衣を裂いたヨシヤは安らかに葬られ、其の災いを目にしないと告げた。
- ネコ2世 第2代エジプト第26王朝ファラオ。新アッシリア帝国軍の支援に向かう途中でユダ王国の通過を求め、拒んだヨシヤとメギドで戦った。勝利してユダ王国を支配下に置いたが、ハッラーンでは新バビロニア王国を破れなかった。
- エレミヤ 預言者。メギドの戦いで斃れたヨシヤの為に哀歌を作り、神殿の歌い手達が其れを歌った。
- ヨアハズ ヨシヤの参男。紀元前609年、父の後任として第17代ユダ王国国王に即位したが、先王達に倣ってヤハウェの前に悪を行った。
主要な地名・拠点
- エルサレム ユダ王国の都。ヨシヤが異教的要素を排除して神殿を修復し、祭儀を此処に集めた。紀元前622年には空前の規模の過越祭が行われ、メギドで致命傷を負ったヨシヤも此処で崩御した。
- ウザの園 謀反で殺害されたアモンが、マナセと同じく葬られた地。
- ベテル 新アッシリア帝国領であったが、ヨシヤの宗教改革が及ぼされた地。
- サマリア ベテルと共に、新アッシリア帝国領でありながらヨシヤの改革が広げられた地。
- メギド 現在のイスラエル北部地区。紀元前609年、変装したヨシヤがエジプト第26王朝軍と戦い、射手の矢に致命傷を負った谷の在る地。
- カルケミシュ 現在のトルコのガズィアンテプ県カルカミス・現在のシリアのアレッポ県ジャラーブルス。ネコ2世が新アッシリア帝国軍を支援する為に向かった地。
- ハッラーン 現在のトルコのシャンルウルファ県。メギドの戦いの後、ネコ2世がユーフラテス川を渡って包囲したが、新バビロニア王国を破れなかった地。
改革の王は、メギドの谷で矢に斃れた──
ヨシヤの宗教改革と最期を一元化。
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