電子書籍「ヨシャファト一元化」の表紙

ヨシャファト一元化

著者:石田晋一

掲載範囲
紀元前872年〜紀元前848年頃
※ユダヤ暦は全て西暦に変換しています
最新更新日
西暦2,025年12月11日

宗教教育・司法改革・軍事同盟──
24年に及ぶヨシャファトの治世を一本の時系列に貫く。

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本書について

紀元前872年、父アサが痛風を患い政務を退いた時から、紀元前848年の崩御まで。本書は、第4代ユダ王国国王ヨシャファトの治世を一本の時系列に貫き、一元化した一冊である。

紀元前872年、アサが両足の不自由となる病を患い、ヤハウェの代わりに医者を求めた。アサは息子ヨシャファトに政務を任せ、自身は第一線から退いた。紀元前870年にアサが病没すると、ヨシャファトは正式に第4代ユダ王国国王に即位し、軍備の増強を図り、砦の在る町の全てに軍隊を配置した。

ヨシャファトは内政に於いて優れた統治者であった。紀元前867年には高官・レビ族・祭司から成る委員会を結成し、ユダ王国全土に公的な宗教教育プログラムを実行させた。委員会の構成員達はヤハウェの律法の書の写しを持参し、人々に聖書を教えた。又、紀元前853年には司法制度改革に乗り出し、各地域でばらばらであった裁判の在り方をエルサレムを中心とする中央集権的なものに組織化し、地方とエルサレムの二審制を採用した。

一方で、ヨシャファトの外交は波乱に満ちていた。紀元前859年、平和維持を意図して息子ヨラムとアハブの娘アタルヤを結婚させた。紀元前853年にはアハブに説得され、ラモト・ギルアデ奪還の為の戦闘に参加した。預言者ミカヤはアハブの死を暗示する預言を語ったが、アハブは出撃を決意した。戦闘中、アハブはヨシャファトをイスラエル王国国王に変装させたが、ヨシャファトは大声を上げて一命を取り留めた。アハブは敵兵の矢に倒れ、ミカヤの預言通りとなった。

紀元前851年にはモアブ征伐に参加し、イスラエル王国のヨラム、エドムの王と共に出陣した。水が底を突いた際、預言者エリシャがヨシャファトへの敬意から水の供給とモアブへの勝利を預言し、其の通りとなった。しかしモアブの王メシャが自身の長男を人身御供として偶像神ケモシュに捧げた事で、連合軍は狼狽し撤退した。

紀元前850年にはモアブ人・アモン人・メウニム人がユダ王国に攻め入ったが、ヨシャファトはヤハウェに祈りを捧げ、レビ族のヤハジエルを通じて「此れは貴方達の戦いでは無く、神の戦いである」との言葉を受けた。賛美の歌を歌い始めると、敵軍は同士討ちで自滅し、ヨシャファトは戦わずして勝利を収めた。紀元前848年、ヨシャファトは崩御し、息子のヨラムが第5代ユダ王国国王に即位した。


登場人物

  • ヨシャファト 第4代ユダ王国国王。アサの息子。公的な宗教教育プログラムを実行し、司法制度改革を断行した。アハブと共にラモト・ギルアデの戦闘に参加し、モアブ征伐にも加わった。モアブ人・アモン人の侵攻に際しては、賛美の歌により戦わずして勝利を収めた。
  • アサ 第3代ユダ王国国王。ヨシャファトの父。痛風を患い両足が不自由となり、ヤハウェの代わりに医者を求めた。紀元前870年に病没し、自身が掘った墓に先祖と共に葬られた。
  • アハブ 第7代イスラエル王国国王。ラモト・ギルアデ奪還の為にヨシャファトを説得し、共に出陣した。変装して戦闘に臨んだが、敵兵の放った矢が草摺の隙間を射抜き、夕方に死亡した。
  • ミカヤ 預言者イムラの息子。アハブの死を暗示する預言を語った。アハブに憎まれ、捕縛されて獄に繋がれた。「もし貴方が無事に帰って来る事が出来るなら、ヤハウェは私を通して語られなかった筈です」と言った。
  • エリシャ 預言者。シャファテの子。エリヤの手に水を注いだ者。モアブ征伐に際し、ヨシャファトへの敬意から水の供給とモアブへの勝利を預言した。
  • イエフ 預言者。ラモト・ギルアデの戦いの後、エルサレムに帰還したヨシャファトに「悪人を助け、ヤハウェの憎むアハブと友になるとは何事ですか」と諫めた。
  • ヤハジエル レビ族。モアブ人・アモン人の侵攻に際し、ヤハウェの霊が臨み「此れは貴方達の戦いでは無く、神の戦いである」と預言した。
  • エリエゼル 預言者。マレシャ出身のドダバの息子。アハズヤとの協定を結んだヨシャファトに「ヤハウェは貴方の事業を打ち壊される」と預言した。
  • ヨラム(イスラエル王国国王) 第9代イスラエル王国国王。モアブの反乱を鎮圧する為、ヨシャファトをモアブ征伐の遠征に誘った。
  • ヨラム(ユダ王国国王) 第5代ユダ王国国王。ヨシャファトの息子。7人兄弟の長男。ヨシャファトの崩御後に即位した。
  • アタルヤ アハブの娘。ヨシャファトが平和維持を意図し、息子ヨラムとの婚姻を取り決めた。
  • アハズヤ イスラエル王国国王。タルシシュ行きの船団を結成する為にヨシャファトと協定を結んだ。
  • ベネハダデ2世 第4代アラム王。ラモト・ギルアデの戦いに於いて、配下の戦車隊長32名に「唯イスラエル王国国王を狙って戦え」と指示を出した。
  • メシャ モアブの王。イスラエル王国から離反し反旗を翻した。追い詰められた末、跡取りである自身の長男を城壁の上で全焼の人身御供として偶像神ケモシュに献上した。
  • ツィドキヤ 偽預言者の1人。ミカヤの頬を殴り「ヤハウェの霊はどの様に私を離れ去って、お前に語ったというのか」と迫った。

主要な地名・拠点

  • エルサレム ユダ王国の首都。ヨシャファトが上級裁判所を設置し、司法制度改革の中心とした。ヤハウェの神殿の新しい庭でモアブ人・アモン人の侵攻に際して祈りを捧げた地。
  • ラモト・ギルアデ 現在のシリアのクネイトラ県付近。アラム人に奪われた都市。ヨシャファトとアハブが連合軍で奪還を試み、アハブが戦死した地。
  • サマリア 現在のパレスチナ国ヨルダン川西岸地区ジェニーン県。城門の入口に在る麦打ち場で、アハブとヨシャファトが王座に着き、預言者達の預言を聞いた地。
  • エツヨン・ゲベル ヨシャファトがタルシシュ行きの船団を編成した港。船は難破し、計画は失敗に終わった。
  • タルシシュ 現在のスペインのアンダルシア州カディス県。ヨシャファトがアハズヤと協定を結び船団を結成したが、到達する事は出来なかった。
  • テコア 現在のパレスチナ国ヨルダン川西岸地区ベツレヘム県。モアブ人・アモン人の侵攻に際し、ヨシャファトが出陣した荒れ野。敵軍が同士討ちで自滅した地。
  • ベエルシェバ 現在のイスラエル南部地区。ヨシャファトがラモト・ギルアデの戦いの後、此処からエフライム族の領地の山地まで巡り、国民にヤハウェに立ち返る様説いた起点。
  • エン・ゲディ モアブ人・アモン人がメウニム人を引き連れ、ユダ王国に攻め入った際の報告地点。
  • セイル山 現在のヨルダンのアカバ県。メウニム人の一部が居た地。
  • キル・ハレセテ モアブの首都。イスラエル王国・ユダ王国・エドム連合軍に包囲され打ち破られた。メシャが長男を人身御供として捧げた地。
  • マレシャ 現在のイスラエル南部地区。預言者エリエゼルの出身地。

宗教教育・司法改革・信仰の勝利──
24年に及ぶヨシャファトの治世の全記録を一冊に。

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AUTHOR

石田晋一

歴史データベース「一元化」管理人。
万物の系譜の編纂者であり、電子書籍の著者。
YouTubeとニコニコでも情報を発信中。