電子書籍「ヨシャファト一元化」の表紙

ヨシャファト一元化

著者:石田晋一

掲載範囲
紀元前872年〜848年頃
※ユダヤ暦は全て西暦に変換しています
ページ数
11ページ
文字数
6,018字
最新更新日
西暦2,026年9月25日

律法の書を携えた委員会が、ユダの町々を巡った──
第4代ユダ王国国王ヨシャファトの治世を一元化。

220円(税込)

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皇室献上品 高級トイレットペーパー
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本書について

紀元前872年、アサは痛風を患って両足が不自由となり、ヤハウェの代わりに医者を求めた。第一線を退いたアサは、息子ヨシャファトに政務を任せる。紀元前870年にアサが病没して自ら掘った墓に先祖と共に葬られると、ヨシャファトは第4代ユダ王国国王に即位した。軍備の増強を図り、砦の在る町の全てに軍隊を配置し、エフライム族の領地の町々にも守備隊を置く。紀元前867年には、ユダ王国全土で公的な宗教教育を行う為、高官5名・レビ族8名・祭司2名から成る委員会を結成し、ヤハウェの律法の書の写しを持たせて町々へ遣わせ、人々に聖書を教えさせた。本書は、此の政務委任から紀元前848年の崩御に至る迄を一元化した、ヨシャファトの治世の記録である。

紀元前859年頃、ヨシャファトは平和維持を意図し、息子ヨラムとアハブの娘アタルヤを結婚させた。紀元前853年頃、挨拶に訪れたヨシャファトは、アラム人に奪われたラモト・ギルアデ(現在のシリアのクネイトラ県付近)の奪還への参戦をアハブに説かれ、先ずヤハウェの言葉を求める事を条件に承諾する。集められた400名の預言者の多くが偽預言者である事を見抜き、ヤハウェの預言者は居ないのかと尋ねたヨシャファトに、アハブは憎んでいるというミカヤの名を挙げた。其の様な事を言ってはいけないと諫めたヨシャファトの前で、ミカヤは羊飼いの居ない羊の様に散るイスラエル王国民を語り、アハブの死を暗示する。戦場でアハブは変装し、代わりにヨシャファトをイスラエル王国国王に見せ掛けた。ベネハダデ2世の戦車隊長32名に真っ先に狙われたヨシャファトは、大声で助けを求めて一命を取り留めたが、アハブは草摺の隙間を矢に射抜かれて死亡する。

エルサレムに帰還したヨシャファトを、預言者イエフは、悪人を助けヤハウェの憎むアハブと友になったと責めつつ、エルサレムから偶像を取り除いた善行もヤハウェは知っていると告げた。以後ヨシャファトは二度とイスラエル王国へ出向かず、ベエルシェバ(現在のイスラエル南部地区)からエフライム族の領地の山地まで巡って、ヤハウェに立ち返る様国民に説いた。司法制度の改革にも乗り出し、各地でばらばらであった裁判をエルサレムを中心とする二審制に組織し、砦の町全てに裁判官を配置する。人の為で無くヤハウェの為に裁くのだから注意深く裁け、ヤハウェの下には不正も偏見も収賄も無い——其の心得を説いた上で、エルサレムに上級裁判所を設け、ヤハウェに関する事柄は祭司長アマルヤに、国王に関する事柄はイシュマエルの子ゼバドヤに委ね、書記はレビ族が担った。

紀元前852年、ヨシャファトはタルシシュ(現在のスペインのアンダルシア州カディス県)行きの船団を結成する為にアハズヤと協定を結び、エツヨン・ゲベルで船団を編成した。マレシャ(現在のイスラエル南部地区)出身のドダバの息子で預言者のエリエゼルは、協定を結んだ為にヤハウェが事業を打ち壊されると預言し、其の通り船は難破して計画は失敗に終わる。紀元前851年頃、モアブの王メシャが離反すると、第9代イスラエル王国国王ヨラムに誘われたヨシャファトはエドムの王と合流し、エドムの荒れ野の道から南方より出陣した。迂回に7日を費やして水が底を突くと、ヤハウェの預言者に頼る事を勧め、エリヤの手に水を注いだ者と呼ばれたエリシャを訪ねる。ヨシャファトに敬意を抱いていなければ目もくれなかったと言ったエリシャは、竪琴の音の中で水とモアブ攻略の勝利を預言した。翌朝エドムの方から流れた水は、朝日に照らされてモアブ側に血と映り、同士討ちと誤認した彼等は返り討ちに遭う。連合軍はモアブの町々を破壊して首都キル・ハレセテを打ち破り、追い詰められたメシャが長男をケモシュへの全焼の捧げ物とすると、狼狽して自国へ引き上げた。

紀元前850年頃、モアブ人とアモン人がセイル山(現在のヨルダンのアカバ県)に居たメウニム人の一部を引き連れ、エドムの方から攻め入ってエン・ゲディに居るとの報せが届いた。恐れたヨシャファトはヤハウェを求める事を決意して国民に断食を呼び掛け、ヤハウェの神殿の新しい庭の前で、私達には此の大軍を迎え撃つ力は無く、唯貴方を仰ぐ事しか出来ないと祈る。すると、民衆の中に居たレビ族のヤハジエルにヤハウェの霊が臨み、此れは貴方達の戦いでは無く神の戦いである、明日敵に向かって攻め下れ、戦う必要は無い、堅く立ってヤハウェの救いを見よと告げた。ヨシャファトと全ての民は地に平伏して礼拝し、レビ族はイスラエルの神ヤハウェを大声で賛美した。

翌朝、テコア(現在のパレスチナ国ヨルダン川西岸地区ベツレヘム県)の荒れ野へ出陣するヨシャファトは、ヤハウェに信頼せよ、其の預言者に信頼せよと民を励ました。礼服を着た賛美の歌い手達を軍の先頭に行進させ、ヤハウェに感謝せよ、其の慈しみは常しえにと歌わせると、ヤハウェは攻め込んで来たモアブ人・アモン人・メウニム人に伏兵を差し向ける。モアブ人とアモン人はメウニム人を全滅させた後に互いに戦って自滅し、荒れ野を見渡せる所に来たユダの人々の前には、生き残った者の居ない死体の原が広がっていた。ヨシャファトの軍は3日間掛けて、家畜・装備・衣類・宝物を運び切れなくなる迄奪い取った。紀元前848年頃、ヨシャファトは崩御し、先祖と共にダビデの町に葬られる。生前子供達にユダの町・砦や財産を豊富に分け与えていたが、跡を継いだ7人兄弟の長男ヨラムが、第5代ユダ王国国王に即位した——其の全過程を、本書は一冊に束ねている。


登場人物

  • ヨシャファト 本書の中心人物。アサの息子で、紀元前872年に政務を任され、紀元前870年に第4代ユダ王国国王に即位した。軍備を増強し、律法の書を携えた委員会を町々へ遣わせて聖書を教えさせ、エルサレムを中心とする二審制の司法制度を整えた。ラモト・ギルアデではアハブの身代わりに狙われながら一命を取り留め、モアブ征伐やテコアの荒れ野の戦いに臨んだ。紀元前848年頃に崩御し、ダビデの町に葬られた。
  • アサ ヨシャファトの父でユダ王国の王。紀元前872年に痛風を患って両足が不自由となり、ヤハウェの代わりに医者を求めた。政務をヨシャファトに任せて退き、紀元前870年に病没して自ら掘った墓に葬られた。
  • ヨラム ヨシャファトの息子で7人兄弟の長男。紀元前859年頃、平和維持を意図した父の計らいでアハブの娘アタルヤと結婚し、紀元前848年頃に第5代ユダ王国国王に即位した。
  • アタルヤ アハブの娘。紀元前859年頃、ヨシャファトの意図した平和維持の為に、其の息子ヨラムと結婚した。
  • アハブ イスラエル王国の王。挨拶に訪れたヨシャファトをラモト・ギルアデ奪還の戦いへ誘い、自らは変装してヨシャファトをイスラエル王国国王に見せ掛けたが、草摺の隙間を矢に射抜かれて死亡した。
  • ミカヤ 預言者イムラの息子で預言者。アハブに憎まれていたが、ヨシャファトの前で羊飼いの居ない羊の様に散るイスラエル王国民を語り、アハブの死を暗示して獄に繋がれた。
  • ベネハダデ2世 第4代アラム王。配下の戦車隊長32名にイスラエル王国国王のみを狙う様命じ、其の為に変装したヨシャファトが真っ先に狙われた。
  • イエフ 預言者。ラモト・ギルアデの戦いの後、エルサレムに帰還したヨシャファトを、ヤハウェの憎むアハブと友になったと責め、偶像を取り除いた善行もヤハウェは知っていると告げた。
  • アマルヤ 祭司長。ヨシャファトが設けたエルサレムの上級裁判所で、不敬罪とヤハウェに関する事柄の最高責任者に任命された。
  • ゼバドヤ イシュマエルの子。エルサレムの上級裁判所で、民事訴訟とヨシャファトに関する事柄の最高責任者に任命された。
  • エリエゼル マレシャ出身のドダバの息子で預言者。タルシシュ行きの船団の為にアハズヤと協定を結んだヨシャファトへ、事業が打ち壊されると預言し、船は難破した。
  • ヨラム(イスラエル王国国王) 第9代イスラエル王国国王。離反したモアブの王メシャを鎮圧する為、ヨシャファトをモアブ征伐へ誘い、エドムの荒れ野の道を選んだ。水が尽きると泣き言を言い、ヨシャファトに促されてエリシャを訪ねた。
  • エリシャ シャファテの子で、エリヤの手に水を注いだ者と呼ばれた預言者。ヨシャファトへの敬意からイスラエル王国国王ヨラムとも会い、竪琴の音の中で水とモアブ攻略の勝利を預言した。
  • メシャ モアブの王。イスラエル王国から離反し、連合軍に首都キル・ハレセテを打ち破られると、長男を城壁の上でケモシュへの全焼の捧げ物とし、連合軍を狼狽させた。
  • ヤハジエル レビ族の1人。ヨシャファトの祈りの後、ヤハウェの霊が臨み、此れは神の戦いであり戦う必要は無い、明日敵に向かって攻め下れと告げた。

主要な地名・拠点

  • エルサレム ユダ王国の都。ヨシャファトが上級裁判所を設けた地であり、ヤハウェの神殿の新しい庭の前でモアブ人・アモン人・メウニム人の侵攻を前に祈りを捧げた。
  • ラモト・ギルアデ 現在のシリアのクネイトラ県付近。アラム人に奪われた町で、其の奪還を目指したイスラエル王国・ユダ王国連合軍の戦いでアハブが死亡した。
  • サマリア 現在のパレスチナ国ヨルダン川西岸地区ジェニーン県。城門の入口に在る麦打ち場で、正装して王座に着いたアハブとヨシャファトの前に、預言者達が勝利を預言した。
  • ベエルシェバ 現在のイスラエル南部地区。ヨシャファトが此処からエフライム族の領地の山地まで巡り、ヤハウェに立ち返る様国民に説いた。
  • エツヨン・ゲベル ヨシャファトがタルシシュ行きの船団を編成した地。
  • タルシシュ 現在のスペインのアンダルシア州カディス県。ヨシャファトの船団が目指したが、船は難破して辿り着けなかった。
  • マレシャ 現在のイスラエル南部地区。船団の失敗を預言したエリエゼルの出身地。
  • キル・ハレセテ モアブの首都。連合軍に包囲されて打ち破られ、追い詰められたメシャが城壁の上で長男を捧げた地。
  • セイル山 現在のヨルダンのアカバ県。モアブ人とアモン人が、此処に居たメウニム人の一部を引き連れてユダ王国へ攻め入った。
  • エン・ゲディ エドムの方から攻め入ったモアブ人・アモン人・メウニム人の大軍が居るとの報せが、ヨシャファトの下に届いた地。
  • テコア 現在のパレスチナ国ヨルダン川西岸地区ベツレヘム県。ヨシャファトが賛美の歌い手達を先頭に出陣した荒れ野で、敵は互いに戦って全滅した。

賛美の歌を先頭に、テコアの荒れ野へ進んだ──
ヨシャファトの改革と戦いを一元化。

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AUTHOR

石田晋一

歴史データベース「トキジク」管理人。
万物の系譜の編纂者であり、電子書籍の著者。
YouTubeとニコニコでも情報を発信中。