エホヤキム一元化
ファラオに王位を与えられた王が、預言者を追った──
第18代ユダ王国国王エホヤキムの治世を一元化。
150円(税込)
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本書について
紀元前609年、ネコ2世はヨアハズをリブラ(現在のシリアのホムス県)に幽閉した。元々ヨアハズの即位に反対であったネコ2世は、ユダ王国に銀3,400kgと金34kgの科料を課し、ヨシヤの弐男を改名させてエホヤキムとし、第18代ユダ王国国王に即位させる。ヨアハズはエジプト第26王朝へ連行され、其処で崩御した。エホヤキムは、ネコ2世が要求する銀を差し出す為に国民へ重税を課さなければならなかった。エジプト第26王朝の傀儡であった彼は、自分の身を守る為に公正と正義の無い政治を行い、先王達に倣ってバアル礼拝を復活させる。本書は、此の即位から紀元前598年の崩御に至る迄を一元化した、エホヤキムの治世の記録である。
同じ頃、キルヤト・エアリム出身の預言者ウリヤは、民が悔い改めないならエルサレム神殿はシロの様になり、エルサレムは誰も住む者の無い廃墟となると預言した。之を聞いたエホヤキムが殺害を図ると、ウリヤはエジプト第26王朝へ逃れる。エホヤキムはアクボルの子エルナタンに数名を率いさせて派遣し、連れ戻したウリヤを八つ裂きにして、死体を共同墓地に捨てさせた。エレミヤが神殿で同じ警告を語った時、祭司・預言者・民達は彼を捕縛し、新しい門の入り口で裁判に掛けて死刑を主張する。然し首長と民達は、エレミヤがヤハウェの御名によって語った事、ヒゼキヤの治世にもミカが同じ事を語った事、そしてウリヤの顛末を挙げ、死刑に当たらないと主張した。シャファンの子アヒカムに庇われ、エレミヤは殺害を免れる。
紀元前605年12月頃、エホヤキムはエルサレムとユダの町々から来ている全ての民に、ヤハウェの前での断食を布告した。断食日、バルクはシャファンの子で書記官のゲマルヤの事務所の食堂から、エレミヤが口述した預言を記した巻物を読み上げる。ゲマルヤの子ミカヤの報告を受け、宮殿の会議室に居た書記官エリシャマ・デラヤ・エルナタン・ゲマルヤ・ゼデキヤらはバルクを呼んで直接読み聞かされ、怯えきってバルクとエレミヤに身を隠す様忠告し、巻物をエリシャマの部屋に隠してエホヤキムへ報告した。エホヤキムはエフディに巻物を取って来させ、暖房設備の有る部屋の暖炉の前で読み上げさせる。そして3〜4段読まれる度に小刀で其の部分を切り裂き、火の中へ投げ入れた。デラヤ・エルナタン・ゲマルヤの抗議も届かず、巻物は全て灰となる。
エホヤキムは王子エラフメエル・アズリエルの子セラヤ・アブデエルの子シェレムヤにバルクとエレミヤの逮捕を命じた。エレミヤは再びバルクを呼んで口述し、翌年迄に巻物を作り直させる。今度は、巻物を焼いたエホヤキムへの宣告が加えられた。其の子孫から王座に就く者は居なくなり、其の死体は捨てられて太陽の炎熱と夜の霜に晒される。家族と家来達も其々の罪の故に罰せられ、ユダ王国とエルサレムの全住民に、予告された全ての災いが下される——警告を聞こうとしなかったからである。
紀元前602年、エジプト第26王朝に肩入れしていたエホヤキムは、新バビロニア王国に忠誠を誓う様になり、エルサレム(現在のイスラエル)の国庫から貢物をネブカドネザル2世に納め始めた。ネブカドネザル2世は王族・貴族の一部を人質に取り、ソロモン神殿(第一神殿)の美術品を手にする。紀元前601年、ネブカドネザル2世はエジプト第26王朝の侵略を試みたが、ネコ2世に撃退されて大きな損失を出した。之を見たエホヤキムは、エレミヤの諫言にも拘らず貢納を止め、エジプト第26王朝寄りの立場を取って叛逆する。そして紀元前598年12月10日頃、エホヤキムは崩御した——其の全過程を、本書は一冊に束ねている。
登場人物
- エホヤキム 本書の中心人物。ヨシヤの弐男で、紀元前609年にネコ2世によって改名させられ、第18代ユダ王国国王に即位した。科料の銀を賄う為に国民へ重税を課し、バアル礼拝を復活させる。預言者ウリヤを連れ戻して八つ裂きにし、エレミヤの巻物を小刀で切り裂いて暖炉へ投げ入れた。新バビロニア王国に服属した後に叛逆し、紀元前598年12月10日頃に崩御した。
- ネコ2世 エジプト第26王朝のファラオ。ヨアハズをリブラに幽閉し、ユダ王国に銀3,400kgと金34kgの科料を課して、エホヤキムを王位に就けた。紀元前601年にはネブカドネザル2世の侵攻を撃退している。
- ヨアハズ エホヤキムの前の王。其の即位に反対していたネコ2世にリブラで幽閉され、エジプト第26王朝へ連行されて其処で崩御した。
- ウリヤ キルヤト・エアリム出身の預言者。民が悔い改めないならエルサレムは廃墟となると預言し、エホヤキムに命を狙われてエジプト第26王朝へ逃れたが、連れ戻されて八つ裂きにされ、死体は共同墓地に捨てられた。
- エルナタン アクボルの子。エホヤキムの命で数名を率いてエジプト第26王朝へ赴き、ウリヤを連れ戻した。後に宮殿の会議室でバルクの朗読を聞き、巻物を焼かない様エホヤキムに抗議した3名の1人となる。
- エレミヤ 預言者。神殿でエルサレム廃墟化の警告を語って裁判に掛けられたが、首長と民達の擁護とアヒカムの庇護で死を免れた。口述した巻物をエホヤキムに焼かれると、宣告を加えて作り直させた。叛逆を思い留まる様諫言もしている。
- アヒカム シャファンの子。エレミヤの裁判で、エレミヤが殺害されない様に庇った。
- ミカ ヒゼキヤの治世にエルサレムの廃墟化を語った預言者。エレミヤの裁判で、首長と民達が死刑に当たらない理由として其の先例を挙げた。
- バルク ネリヤの子で書記官。断食日にゲマルヤの事務所の食堂からエレミヤの巻物を読み上げ、宮殿でも読み聞かせた。巻物が焼かれた後は、エレミヤの口述で作り直した。
- ゲマルヤ シャファンの子で書記官。バルクが巻物を読み上げた事務所の主で、巻物を焼かない様エホヤキムに抗議した3名の1人。
- エフディ クシの子シェレムヤの子ネタヌヤの子。バルクを呼び寄せる使いとなり、後にエリシャマの部屋から巻物を取って来てエホヤキムの前で読み上げた。
- ネブカドネザル2世 新バビロニア王国の王。紀元前602年からエホヤキムの貢納を受け、王族・貴族の一部を人質に取ってソロモン神殿の美術品を得た。紀元前601年にエジプト第26王朝の侵略に失敗し、大きな損失を出した。
本書が記録する出来事
- ヨアハズの幽閉とエホヤキムの即位(紀元前609年) ネコ2世がヨアハズをリブラに幽閉し、ユダ王国に銀3,400kgと金34kgの科料を課す。ヨシヤの弐男が改名させられ、エホヤキムとして第18代ユダ王国国王に即位した。
- 重税とバアル礼拝の復活 科料の銀を差し出す為に国民へ重税が課される。エジプト第26王朝の傀儡となったエホヤキムは、公正と正義の無い政治を行い、バアル礼拝を復活させた。
- 預言者ウリヤの殺害(紀元前609年頃) エルサレム廃墟化を預言したウリヤがエジプト第26王朝へ逃れるも、エルナタンらに連れ戻され、エホヤキムに八つ裂きにされて死体を共同墓地に捨てられる。
- エレミヤの裁判 神殿で同じ警告を語ったエレミヤが捕縛され、新しい門の入り口で裁かれる。首長と民達がミカとウリヤの例を挙げて擁護し、アヒカムの庇護で死刑を免れた。
- 断食の布告と巻物の朗読(紀元前605年12月頃) エホヤキムが断食を布告する。断食日にバルクがゲマルヤの事務所から巻物を読み上げ、宮殿の会議室でも読み聞かせた。
- 巻物の焼却と再作成 エホヤキムが3〜4段毎に小刀で巻物を切り裂き、暖炉へ投げ入れて全てを灰にする。エレミヤは口述を繰り返し、エホヤキムへの宣告を加えた巻物を翌年までに完成させた。
- 新バビロニア王国への服属(紀元前602年) エホヤキムが新バビロニア王国に忠誠を誓い、国庫から貢物を納める。ネブカドネザル2世は王族・貴族の一部を人質に取り、ソロモン神殿の美術品を得た。
- 叛逆と崩御(紀元前601年〜598年) ネブカドネザル2世がエジプト侵略に失敗すると、エホヤキムはエレミヤの諫言に反して貢納を止め、叛逆する。紀元前598年12月10日頃に崩御した。
小刀で切り裂かれた巻物は、もう一度書かれた──
エホヤキムと預言者達の対立を一元化。
150円(税込)
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