電子書籍「第8代ユダ王国国王ヨアシュ一元化」の表紙

第8代ユダ王国国王
ヨアシュ一元化

著者:石田晋一

掲載範囲
紀元前842年頃〜800年頃
※ユダヤ暦は全て西暦に変換しています
ページ数
6ページ
最新更新日
西暦2,026年8月5日

神殿の小部屋に匿われた幼子が王座に就き──
恩人の子を石打ちにさせる迄の42年を一元化。

JPY 200(税込)

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皇室献上品 高級トイレットペーパー
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本書について

紀元前842年頃、アハズヤ崩御の知らせを聞いたアタルヤは、王位継承者となり得る者と一族を全て殺害し、第7代ユダ王国国王に即位した。唯1人、大祭司エホヤダの妻エホシェバが、アハズヤの息子ヨアシュと其の乳母を救い出し、ヤハウェの神殿の神具を仕舞う小部屋に匿う。ヨアシュは其処で、叔父・叔母・乳母達に守られて養育された。本書は、此の救出を起点として、ミロの家の寝台で打ち殺される迄のヨアシュの生涯を、年月日単位で一元化した記録である。

紀元前835年頃、エホヤダが動いた。百人隊長5名とアタルヤの側近を呼び寄せ、秘密を守ると誓約させた上でヨアシュを見せる。安息日には3分の1を宮殿の護衛に、残る3分の2を神殿の警護に当たらせ、各々武器を持ってヨアシュの回りを囲み、囲みを破ろうとする者が居れば殺し、片時も側を離れてはならない——其の指示の下、ユダ王国全土からレビ人が集められ、ダビデの槍や盾で武装した。既に武器を手にしていた近衛兵は神殿の正面に立ち、ヨアシュの隠れ場所に近い祭壇の周りを固める。其の只中に連れて来られたヨアシュは、王冠を被り、モーセの十戒の書物を受け取って油を注がれた。レビ人達は拍手喝采し、「王様万歳」と叫ぶ。

新しい王を讃える声を聞いたアタルヤは、自分が出し抜かれた事に気付き、「謀反だ、反逆だ」と絶叫して衣を裂き逆上した。エホヤダは百人隊長5名に、アタルヤを連れ出せ、神殿の中で殺してはいけない、アタルヤに付く者が在れば殺して構わない、と命じる。アタルヤは捕らえられて引き摺り出され、宮殿の馬屋へ連行されて刺殺された。其の後エホヤダは神殿に警護を置き、百人隊長・近衛兵・レビ人達と共にヨアシュを神殿から連れ出し、衛兵所を経由して宮殿へ入り、王座に着座させる。斯うしてヨアシュは第8代ユダ王国国王に即位した。バアルの祭司マタンは祭壇の前で殺害され、バアルの祭壇と像はユダ王国国民の手によって破壊された。

紀元前812年頃、ヨアシュはエホヤダを始めとする祭司達を呼び寄せ、何故神殿の修繕に取り掛からないのか、もう此れ以上献金を祭司の生活費に充ててはならない、今後は神殿の修復の為だけに使いなさい、と迫った。以前から王は、割り当てられた献金であっても自由な献金であっても、ヤハウェに捧げられたものは皆修繕代に当てる様、エホヤダへ促していたのである。祭司達は、自身の生活費とは別に、神殿修繕の為の基金を積み立てる事に同意した。尤も、ヨアシュ自身は普段、神殿で礼拝を行わず、偶像崇拝の祭壇も取り壊さなかった。其の為ユダ王国国民は、引き続き偶像崇拝の祭壇で生贄を捧げたり、香を焚いたりしていた。

エホヤダは、門番がユダ王国国民の献金を全て納める事を意図し、大きな箱の蓋に穴を開けて神殿入口の祭壇の右側へ置いた。箱が一杯になると、ヨアシュの財務官と大祭司が金を勘定して袋に詰め、其の袋は工事監督者へ渡される。それ迄、銀杯・金の芯切鋏・鉢・ラッパといった品目に使われていた費用が、大工・石工・材木商・石材商への支払いや、神殿修繕に必要な他の資材の購入費へと充てられた。工事監督者は正直者で、忠実に職務を果たした為、会計報告を求める必要は無かったという。但し、罪の赦しや罪過を償う為の生贄に捧げられた献金は箱には入れられず、祭司達が自由に使えた。

紀元前800年頃、エホヤダが死去する。誉れある葬儀が営まれ、歴代の王と共に葬られた。其の後、ユダ王国内の首長達が来て王を伏し拝むと、ヨアシュ(ユダ王国国王)は彼等の言う事を聞き入れ、ヤハウェの宮殿を捨ててアシュラと偶像に仕える様になる。預言者達が背教を戒めても、聞き入れられる事は無かった。エホヤダの息子ゼカリヤはユダ王国国民の前に立ち、何故ヤハウェの戒めに背いているのか、貴方方がヤハウェを捨てたので今度はヤハウェが貴方方をお見捨てになる、と主張する。首長達は其の殺害を謀り、ヨアシュ(ユダ王国国王)の命によって、ゼカリヤは神殿の庭で石打ちにされた。死に際にゼカリヤが遺したのは、ヤハウェよ、彼等がしている事をご覧になり、彼等の悪に報いて下さい、という言葉であった。自らを王座へ導いた恩人の子を、王自身が殺させたのである。

ゼカリヤ殺害から2ヶ月後、ハザエル率いるアラム人が、イスラエル王国のヨルダン川東側の領土とガトの占領を試みて失敗し、今度は矛先をエルサレムへ向けた。少数でありながら、アラム人はヨアシュ(ユダ王国国王)を除くユダ王国の指導者全員を殺害する。ヨアシュ(ユダ王国国王)は、ヨシャファト・ヨラム・アハズヤら歴代の国王がヤハウェの為に捧げた物と自身の捧げ物を、神殿と宮殿の宝物倉の金と共にハザエルへ送り、襲撃を止めさせた。アラム人は大量の戦利品をダマスカス(現在のシリア)へ持ち帰る。此の戦闘で深傷を負ったヨアシュ(ユダ王国国王)は、ゼカリヤ殺害の責任を問う謀反によって、シラへ下って行く途中、アモン人女性シムアテの子ヨザバデと、モアブ人女性シムリテの子エホザバデに、ミロの家の寝台で打ち殺された。葬られたのはダビデの町であったが、王室墓地では無かった。

跡を継いだ息子アマツヤは第9代ユダ王国国王として即位し、ヨザバデとエホザバデを含む暗殺の関係者を殺害して敵を打った。但しモーセの律法に従い、其の子供達までは殺さなかった。政務については全て父を踏襲した為、偶像崇拝の祭壇は取り壊されない。アマツヤはエドム人征伐に向けて軍を再編成し、ユダ族・ベニヤミン族に其々指導者を立てて人口調査を行い、槍と剣の使い手として訓練された20歳以上の兵が300,000名居る事を確かめた。更に銀3,400kgを支払ってイスラエル王国から100,000名の訓練された兵を雇ったが、預言者の言葉によってエフライム族の領地へ強制送還する。侮辱されたと捉えた兵達は憤慨した。なお此の頃、イスラエル王国はアラムによって武装解除され、騎兵50騎・戦車10台・歩兵10,000名だけが残されていた。神殿を修繕させた王が、恩人の子を石打ちにさせ、自らも寝台で打たれる迄——本書は其の全過程を一冊に束ねている。


登場人物

  • ヨアシュ 本書の中心人物。第8代ユダ王国国王。アハズヤの息子。アタルヤによる王家の皆殺しをエホシェバの手で逃れ、神殿の神具を仕舞う小部屋で養育された。紀元前835年頃にエホヤダの策で戴冠し、紀元前812年頃には献金を神殿修繕へ専用させた。だがエホヤダの死後は首長達に従ってアシュラと偶像に仕え、エホヤダの息子ゼカリヤを石打ちにさせる。紀元前800年頃、深傷を負った所を謀反により、ミロの家の寝台で打ち殺された。
  • アタルヤ 第7代ユダ王国国王。アハズヤの母。息子の崩御を聞くと王位継承者と一族を全て殺害して即位した。紀元前835年頃、ヨアシュの戴冠を知って「謀反だ、反逆だ」と絶叫し衣を裂いたが、捕らえられて宮殿の馬屋で刺殺された。
  • エホヤダ 大祭司。エホシェバの夫。百人隊長5名とアタルヤの側近に誓約させた上でヨアシュを見せ、安息日の警護配置を指示してレビ人を集め、戴冠式を執り行った。神殿修繕の為、蓋に穴を開けた大きな箱を神殿入口の祭壇の右側に置いている。紀元前800年頃に死去し、誉れある葬儀の後、歴代の王と共に葬られた。
  • エホシェバ 大祭司エホヤダの妻。アタルヤによる王位継承者殺害の際、アハズヤの息子ヨアシュと其の乳母を救出し、ヤハウェの神殿の神具を仕舞う小部屋に匿った。
  • アハズヤ 第6代ユダ王国国王。ヨアシュの父。其の崩御の知らせが、アタルヤによる王家の皆殺しの引き金となった。ヤハウェの為に捧げた物は、後にハザエルへの贈り物として送られた。
  • ゼカリヤ エホヤダの息子。父の死後に背教したユダ王国国民の前に立ち、貴方方がヤハウェを捨てたので今度はヤハウェが貴方方をお見捨てになる、と主張した。首長達の謀りとヨアシュの命により、神殿の庭で石打ちにされ、悪に報いて下さいと言い残して死んだ。
  • マタン バアルの祭司。ヨアシュの即位に際し、バアルの祭壇の前で殺害された。祭壇と像もユダ王国国民の手で破壊された。
  • ハザエル アラム人の指導者。イスラエル王国のヨルダン川東側の領土とガトの占領に失敗した後、エルサレムへ進軍し、少数でありながらヨアシュを除くユダ王国の指導者全員を殺害した。歴代国王の捧げ物と金を受け取って襲撃を中止し、大量の戦利品をダマスカスへ持ち帰った。
  • ヨザバデ アモン人女性シムアテの子。エホザバデと共に謀反を起こし、ゼカリヤ殺害の責任を問う為にヨアシュをミロの家の寝台で打ち殺した。後にアマツヤによって殺害された。
  • エホザバデ モアブ人女性シムリテの子。ヨザバデと共にヨアシュを暗殺した。後にアマツヤによって殺害された。
  • シムアテ アモン人の女性。ヨアシュを暗殺したヨザバデの母。
  • シムリテ モアブ人の女性。ヨアシュを暗殺したエホザバデの母。
  • アマツヤ 第9代ユダ王国国王。ヨアシュの息子。父の暗殺者を殺害したが、モーセの律法に従い其の子供達までは殺さなかった。政務は全て父を踏襲し、偶像崇拝の祭壇も取り壊さなかった。エドム人征伐に向けて人口調査を行い、銀3,400kgでイスラエル王国から100,000名を雇うも、預言者の言葉により強制送還した。
  • 預言者 アマツヤに、イスラエル王国の兵を雇い入れてはならない、ヤハウェは其の者達とは共に居られない、と告げた人物。支払った銀が惜しいと渋る王に、ヤハウェは其れ以上のものを与える事がお出来になる、と答えた。
  • ヨシャファト 歴代のユダ王国国王の1人。ヤハウェの為に捧げた物が、ハザエルへの贈り物として神殿と宮殿の宝物倉の金と共に送られた。
  • ヨラム 歴代のユダ王国国王の1人。ヤハウェの為に捧げた物が、ハザエルへの贈り物として送られた。
  • ダビデ 嘗ての国王。ヨアシュの戴冠に際し、集められたレビ人達は此のダビデの槍や盾で武装した。
  • モーセ 戴冠したヨアシュが受け取った十戒の書物を伝えた人物。アマツヤが暗殺者の子供達を殺さなかったのも、モーセの律法に従っての事であった。

主要な地名・拠点

  • エルサレム ユダ王国の首都。ヤハウェの神殿と宮殿が所在し、ヨアシュの戴冠とアタルヤの排除の舞台となった。ハザエル率いるアラム人が矛先を向けて進軍した地でもある。
  • ヤハウェの神殿 エホシェバがヨアシュを匿い、エホヤダが戴冠式を執り行った場所。紀元前812年頃には、ヨアシュの命により献金を専用させた修繕が進められた。
  • 神具を仕舞う小部屋 ヤハウェの神殿の中に在る一室。アタルヤの皆殺しを逃れたヨアシュと乳母が匿われ、叔父・叔母・乳母達に守られて養育された場所。
  • 神殿入口の祭壇の右側 エホヤダが、蓋に穴を開けた大きな献金箱を置いた場所。門番が納めた献金は、此処から工事監督者を経て神殿修繕の費用へ充てられた。
  • 神殿の庭 エホヤダの息子ゼカリヤが、ヨアシュの命により石打ちにされた場所。
  • 衛兵所 戴冠を終えたヨアシュが、神殿から宮殿へ入る際に経由した場所。
  • 宮殿 安息日には3分の1のレビ人が護衛に当たった場所。ヨアシュが王座に着き、第8代ユダ王国国王として即位した場所でもある。
  • 宮殿の馬屋 アタルヤが連行され、刺殺された場所。エホヤダが神殿の中での殺害を禁じた為、此処まで引き摺り出された。
  • バアルの祭壇 アタルヤの治世下で置かれていたバアル礼拝の拠点。ヨアシュの即位に際し、祭司マタンが其の前で殺害され、祭壇と像はユダ王国国民によって破壊された。
  • ミロの家 ヨアシュが、シラへ下って行く途中、ヨザバデとエホザバデによって寝台の上で打ち殺された場所。
  • シラ 深傷を負ったヨアシュが下って行こうとしていた先。其の途上で謀反に遭った。
  • ダビデの町 ヨアシュが葬られた地。しかし王室墓地では無かった。
  • ヨルダン川東側の領土 イスラエル王国の領地。ハザエル率いるアラム人がガトと共に占領を試み、失敗した地域。
  • ガト ハザエル率いるアラム人が占領を試み、失敗した地。此の失敗の後、矛先はエルサレムへ向けられた。
  • ダマスカス 現在のシリア。エルサレムでの戦闘に勝利したアラム人が、大量の戦利品を持ち帰った地。
  • エフライム族の領地 アマツヤが、雇い入れたイスラエル王国兵100,000名を強制送還した先。侮辱されたと捉えた兵達は憤慨した。

救出・戴冠・修繕・背教・石打ち・暗殺──
ヨアシュの生涯の全記録を一冊に。

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AUTHOR

石田晋一

歴史データベース「トキジク」管理人。
万物の系譜の編纂者であり、電子書籍の著者。
YouTubeニコニコでも情報を発信中。