電子書籍「アハズ一元化」の表紙

アハズ一元化

著者:石田晋一

掲載範囲
紀元前734年頃〜716年頃
※ユダヤ暦は全て西暦に変換しています
最新更新日
西暦2,025年12月12日

偶像崇拝・包囲・臣従・神殿冒涜──
18年に亘るアハズの治世の全記録を一本の時系列に貫く。

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本書について

紀元前734年、父ヨタムの崩御を受けて即位した時から、紀元前716年の崩御まで。本書は、第12代ユダ王国国王アハズの治世を一本の時系列に貫き、一元化した一冊である。

紀元前734年、ヨタムが崩御しダビデの町に葬られ、アハズが第12代ユダ王国国王に即位した。アハズはヨタムとは対照的に偶像崇拝を容認し、自身もバアル・モレク・アシェラを礼拝した。丘の上や木陰の祭壇で生贄を捧げ、カナン人の性の乱行の儀式を取り入れた。又、ヒンノムの谷のトフェトに偶像崇拝の祭壇を築き、産まれたばかりの乳幼児を火の中で過熱した鉄の偶像の上に乗せて焼き、モレクに捧げた。

ペカとレツィンがアハズに反新アッシリア同盟への参加を呼び掛けたが、アハズは親新アッシリア帝国路線を堅持して拒否した。此れを受けて、レツィンとペカ率いるアラム・イスラエル王国連合軍がユダ王国を力尽くで反新アッシリア同盟に引き入れる為にエルサレムへ上り、アハズを包囲した。レツィン率いるアラム軍はユダ王国民の多くを捕虜としてダマスカスへ連れ去り、エラテを奪還した。ペカ率いるイスラエル王国軍は大勇士ジクリがアハズの子マアセヤ・宮内大臣アズリカム・国王補佐官エルカナを討つ等、1日で120,000名を殺害し、200,000名を捕虜としてサマリアに帰還した。

預言者オデデは帰還したイスラエル王国軍を出迎え、ユダ王国民を奴隷にする事を批判し、同胞を家へ帰す様に警告した。エフライム族の長であるアザルヤ・ベレクヤ・ヒゼキヤ・アマサもオデデと同意見であり、捕虜の婦人・子供達に衣服を配り、負傷者の手当てをし、病人や老人を棗椰子の町エリコに送り届けた。預言者イザヤは息子シェアル・ヤシュブを連れてアハズの前に進み出て、ヤハウェへの信頼を説き、タベアルの子を即位させる傀儡政権樹立の計画は実現しないと預言した。しかしアハズはヤハウェに背き、ティグラト・ピレセル3世に金銀を送って援軍を頼んだ。

紀元前733年、ティグラト・ピレセル3世がダマスカス遠征を行い、アハズの要請によりイスラエル王国を攻撃した。ヨルダン川東岸地方・ガラリヤ・海岸平野を併合し、イスラエル王国は領土の2/3を失った。紀元前732年、新アッシリア帝国軍がダマスカスに侵攻し、アラム人をキルへ配流してレツィンを殺害し、ダマスカスを征服して属州とした。

アハズはダマスカスでティグラト・ピレセル3世に謁見した際、アラムの祭壇に惹かれ、見取り図を記録して祭司ウリヤに同じ物を築く様命じた。アハズはヤハウェの宮殿の用具を取り外して戸を閉じ、ティグラト・ピレセル3世を助けているのはダマスカスの神だと考え、異教の祭壇で生贄を捧げた。ヤハウェの御前に在った青銅の祭壇を追い遣り、車輪付きの台の鏡板や洗盤を切り離し、安息日用の通路や国王の出入口も取り外して聖域にティグラト・ピレセル3世が入れる様にした。神殿から金の鉢を取り出して切り刻み、神殿の扉に釘を打ち付けて誰も礼拝出来ない様にし、ヤハウェの神殿を悉く穢した。ユダ王国中の町角には異教の神々の為の祭壇が築かれた。

紀元前728年、アハズの息子ヒゼキヤが政務に参加し始め、ユダ王国はアハズとの共同統治体制となった。紀元前716年、アハズが崩御しエルサレムに葬られたが、王室墓地には入れられなかった。後任としてヒゼキヤが第13代ユダ王国国王に即位し、直様ヤハウェ崇拝に対する熱意を示した。


登場人物

  • アハズ 第12代ユダ王国国王。ヨタムの息子。偶像崇拝を容認し、バアル・モレク・アシェラを礼拝した。ヒンノムの谷で乳幼児をモレクに捧げた。イザヤの助言に従わず、ティグラト・ピレセル3世に援軍を頼んだ。ダマスカスでアラムの祭壇に惹かれ、ヤハウェの神殿を悉く穢した。王室墓地には入れられなかった。
  • ヨタム 第11代ユダ王国国王。アハズの父。崩御後、ダビデの町に先祖と共に葬られた。
  • レツィン アラムの指導者。ペカと共にアラム・イスラエル王国連合軍を率いてユダ王国を攻撃した。ユダ王国民をダマスカスへ連れ去り、エラテを奪還した。新アッシリア帝国軍のダマスカス侵攻により殺害された。
  • ペカ イスラエル王国の指導者。レツィンと共にユダ王国を攻撃した。大勇士ジクリの活躍等により1日で120,000名を殺害し、200,000名を捕虜とした。
  • ティグラト・ピレセル3世 第10代新アッシリア帝国国王。アハズの援軍要請を聞き入れ、イスラエル王国を攻撃して領土の2/3を併合した。ダマスカスに侵攻しレツィンを殺害、ダマスカスを属州とした。
  • イザヤ アモツの子。預言者。息子シェアル・ヤシュブを連れてアハズの前に進み出て、ヤハウェへの信頼を説き、タベアルの子の傀儡政権樹立は実現しないと預言した。
  • オデデ 預言者。帰還したイスラエル王国軍を出迎え、ユダ王国民を奴隷にする事を批判し、同胞を家へ帰す様に警告した。
  • ウリヤ エルサレムに居た祭司。アハズの命によりアラムの祭壇と同じ物を築き、アハズの帰還迄に完成させた。
  • ジクリ エフライムの大勇士。アハズの子マアセヤ・宮内大臣アズリカム・国王補佐官エルカナを討った。
  • ヒゼキヤ 第13代ユダ王国国王。アハズの息子。紀元前728年に政務に参加し共同統治体制に入った。アハズ崩御後に即位し、直様ヤハウェ崇拝に対する熱意を示した。
  • シェアル・ヤシュブ イザヤの息子。イザヤがアハズの前に進み出た際に同行した。

主要な地名・拠点

  • エルサレム ユダ王国の首都。アラム・イスラエル王国連合軍に包囲されたが陥落しなかった。アハズが崩御後に葬られたが王室墓地には入れられなかった。
  • ヒンノムの谷 現在のイスラエルのエルサレム地区及びパレスチナ国ヨルダン川西岸地区エルサレム県。トフェトに偶像崇拝の祭壇が築かれ、アハズが乳幼児をモレクに捧げた場所。
  • ダマスカス アラム人の首都。レツィンがユダ王国民を連れ去った先。新アッシリア帝国軍が侵攻しレツィンを殺害、属州とした。アハズがティグラト・ピレセル3世に謁見しアラムの祭壇に惹かれた地。
  • エラテ アラム軍が奪還しユダ王国民を追い出した地。其処にエドム人が入り住み着いた。
  • サマリア イスラエル王国の拠点。ペカ率いるイスラエル王国軍が大量の戦利品を携えて帰還した地。
  • キル 現在のヨルダンのカラク県。新アッシリア帝国軍がダマスカスのアラム人を配流した先。
  • エリコ 棗椰子の町。エフライム族の長達が捕虜の婦人・子供達や病人・老人を送り届けた先。
  • ネゲヴ ペリシテ人がユダ王国から占領し定住を始めた地域の一つ。
  • ベト・シェメシュ ペリシテ人が占領し定住を始めた町の一つ。
  • ダビデの町 ヨタムが先祖と共に葬られた地。

偶像崇拝・包囲・臣従・神殿冒涜──
18年に亘るアハズの治世の全記録を一冊に。

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AUTHOR

石田晋一

歴史データベース「一元化」管理人。
万物の系譜の編纂者であり、電子書籍の著者。
YouTubeとニコニコでも情報を発信中。