紀元前990年は、ダビデの治世に深い影を落とした年である。ヨアブ率いるヘブライ王国軍がラバを包囲する間、エルサレムに残ったダビデはヒッタイト人ウリヤの妻バト・シェバを呼び寄せ、妊娠させる。ダビデはヨアブに命じてウリヤを激戦地に置かせて戦死させ、バト・シェバを8人目の妻に迎えた。ナタンは富者と貧者の譬え話で、貴方は其の男だと告げ、剣は貴方の家から離れないと預言する。生まれた子は数日で死去した。

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≈は「頃」を意味しています。

年月日 出来事
≈ 990 ヘブライ王国軍が、ラバを包囲する。総司令官はヨアブであった。其の間ダビデはエルサレムに残っていた。或る夕方、宮殿の屋上から街を見下ろしていたダビデは、水浴中のヒッタイト人ウリヤの妻バト・シェバを見つけ、情欲に駆られた。ダビデは、バト・シェバを呼び寄せ、一緒に寝て妊娠させた。
≈ 990 ダビデが、バト・シェバの妊娠を知り、ウリヤを戦場から帰還させる。ダビデは自身の悪行を隠す為に、ウリヤが、バト・シェバの身籠った子供が自分のものであると認識させようとした。しかし、ウリヤは規律正しい兵士であった為、戦闘中の兵士を律する古来よりの習わしに背く事を望まず、バト・シェバと会わず、王宮の兵士達と共に滞在した。此れを受けダビデは、ヨアブに、ウリヤを戦いの一番激しい所に配置する様指示した。更にウリヤに、彼自身の死を命ずる書簡を持参させ、ウリヤの仲間全員に、ウリヤを見捨てる様命じた。結果、ウリヤは戦死し、ダビデはバト・シェバを8人目の妻として迎え入れた。
≈ 990 ダビデとバト・シェバの間に息子が産まれる。ナタンはダビデの下へ出向き、富者と貧者の譬え話を聞かせた。以下の内容であった。
「或る富者は、多くの家畜を所有していたにも拘らず、客人を持て成す時、自分の家畜を屠殺するのが惜しくなり、貧者が自分の家族同様に可愛がっていた雌羊を盗んで持て成した」
ダウィデは其の男の事を非常に怒り「彼は殺されるべき」と言った。ナタンはダヴィデに「貴方は其の男だ」と告げた。そしてナタンは、「剣は貴方の家から決して離れない」と言い、更に「ダビデが自らの罪を認めると赦免され、死ぬ事は無いが、子供は死ぬだろう」と、ダビデに下る罰を予言した。子供は重病に罹り、出産後数日で死去した。ダビデは此の出来事を自らに対する罰であると受け入れた。