紀元前670年は、価値の交換の仕組みが根本から変わった時期に当たる。リュディア(現在のトルコのアナトリア半島)で硬貨(エレクトロン貨)が発明される。エレクトロンは金と銀が自然に混じり合った合金であり、リュディアを流れる川の砂から採れた。それ迄の取引では、金属を秤に掛けて重さと純度を確かめる手間が毎回必要であったが、一定の重量に揃えた塊へ刻印を打つ事で、其の刻印自体が価値を保証する仕組みが生まれた。数を数えるだけで支払いが済むという此の簡便さは交易を大きく加速させ、以後の貨幣経済の出発点となる。リュディアが富裕な王国として知られたのも此の発明と無縁ではなく、紀元前546年には最後の王クロイソスがキュロス2世に敗れ、王国は其の富ごとペルシアの手へ移る事となる。年代に「≈」が付されている通り、此の発明は紀元前670年頃の事として位置付けられる。

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≈は「頃」を意味しています。

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670 リュディア(現在のトルコのアナトリア半島)で硬貨(エレクトロン貨)が発明される。
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