紀元前605年は、オリエントの覇権が新バビロニア王国へ移った年である。ネブカドネザル2世がカルケミシュでネコ2世のエジプト軍を撃破し、ハマーを征圧する。8月16日、ナボポラッサルが崩御し、預言者ダニエルを含む王族・貴族がバビロンへ連行された。9月、ネブカドネザル2世が第2代新バビロニア王国国王に即位する。12月頃、エホヤキムは巻物を暖炉で焼き払うが、巻物は王家断絶の呪いを加えて書き直された。

以下の暦は全て西暦に変換しています。 中国の旧暦 / ユダヤ暦 / 韓国の旧暦 / 日本の旧暦 / ヒジュラ暦 / フランス革命暦 / ソビエト連邦暦

≈は「頃」を意味しています。

年月日 出来事
605 第2代新バビロニア王国国王ネブカドネザル2世率いる新バビロニア王国軍が、カルケミシュに布陣したネコ2世率いるエジプト第26王朝軍を襲撃し、戦闘となる。新バビロニア王国軍は完膚無きまでエジプト第26王朝軍を打ち負かし、エジプト第26王朝軍はハマーに退却した。其処でもエジプト第26王朝軍は、追撃して来た新バビロニア王国軍に敗れて全滅し、ネブカドネザル2世のハマー征圧を許した。
605 エレミヤが、ネリヤの子で書記官のバルクを呼び、自身が此れ迄23年間語ってきた預言を口述し、バルクに記させ、巻物として完成させる。バルクが書き終えると、エレミヤは「次の断食の日、囚人の私の代わりに神殿で此れを読み上げなさい。其の日はユダ王国全土から人々が上ってくる。もしかしたら、彼らは悪の道から離れ、手遅れにならない内にヤハウェに赦しを請うかも知れない。尤も、此処に書かれている神の呪いは既に宣告済みなのだが」と、バルクに言った。
605 ネブカドネザル2世がエルサレムを包囲する。
605 8 16 ネブカドネザル2世の父で初代新バビロニア王国国王のナボポラッサルが崩御する。新バビロニア王国軍はバビロンに戻らなくてはならなくなった。其の際、ユダの貴族の息子として生まれ育った預言者ダニエルを含む、王族・貴族数名をバビロンに連行した。以降ダニエルは、生涯をバビロンで過ごした。
605 9 ネブカドネザル2世が第2代新バビロニア王国国王に即位する。
≈ 605 12 エホヤキムが、エルサレムの全ての民と、ユダの町々からエルサレムに来ている全ての民に、ヤハウェの前での断食を布告する。
≈ 605 12 断食日の或る日、ユダ王国全土から、神殿の儀式に参列する為に人々が上って来る。バルクは、シャファンの子で書記官のゲマルヤの事務所へ行った。此の事務所は、新しい門の入り口に近く、境内の奥の集会所の側に在った。バルクは其の事務所の食堂から、本年完成させたエレミヤが口述した預言を記した巻物を読み上げた。ゲマルヤの子ミカヤは、バルクの言葉を聞くと、宮殿の会議室へ報告しに行った。其処には、以下の人間等が居た。
①書記官エリシャマ
②シェマヤの子デラヤ
③アクボルの子エルナタン
④ゲマルヤ
⑤ハナヌヤの子ゼデキヤ
彼らは、ミカヤの報告を聞き、バルクの口からヤハウェの言葉を聞く為、クシの子シェレムヤの子ネタヌヤの子エフディを遣わせ、バルクを呼び寄せた。バルクは応じ、彼らに直接巻物の内容を読み聞かせた。バルクが読み終えると、一同は怯えきって「是非エホヤキムのお耳に入れなければ。何はともあれ、此の言葉は何処から手に入れたのだ。エレミヤが口述したのか」と尋ねた。バルクは、エレミヤの口述通り書き写したと説明した。彼らは「バルクとエレミヤは身を隠しなさい。居場所を誰にも知らせてはいけない」と忠告し、巻物をエリシャマの部屋に隠し、エホヤキムに報告する為に出掛けた。報告を聞いたエホヤキムは、早速エフディに其の巻物を取って来させた。エフディは、エリシャマの部屋から巻物を持って来て、エホヤキムと側近達の前で読み上げた。エホヤキムは暖房設備の有る部屋の暖炉の前に座っていたが、エフディが3〜4段読み上げる度に、小刀で其の部分を切り裂き、暖炉の火の中に投げ入れた。以下3名は巻物を焼かない様にと抗議した。
①デラヤ
②エルナタン
③ゲマルヤ
しかし此の3名以外は抗議せず、感情を外に出さなかった。最終的に巻物は全て灰になってしまった。エホヤキムは、以下3名に命じ、バルクとエレミヤを逮捕させようとした。
①王子エラフメエル
②アズリエルの子セラヤ
③アブデエルの子シェレムヤ
エレミヤは再度バルクを呼び、口述した預言を巻物に記させ、翌年迄に完成させた。今回は、前回無かった以下の内容が追加された。
「ヤハウェはこう宣告する。前の巻物には、ネブカドネザル2世が此の国を荒らし、何もかも壊すと書いてあったので、お前は怒って焼いた。其処で、次の一項目を付け加える。お前の子孫からは王座に就く者が居なくなる。お前の死体は捨てられ、太陽の炎熱と夜の霜に晒される。私はお前と其の家族、家来達を、其々の罪の故に罰する。お前達に、又ユダ王国とエルサレムの全住民に、予告しておいた全ての災いを下す。私の警告を聞こうとしなかったからだ」