西暦979年4月19日、清涼殿の夜御殿に安置されていた日御座の御剣が盗まれた。清涼殿は天皇が日常の起居を営む殿舎であり、夜御殿は其の中でも天皇が夜を過ごす最も内奥の場所である。天皇の身辺に常に伴われるべき御剣が、内裏の最も守りの厚い筈の一室から持ち去られた事になる。此の事態を受け、第5代関白藤原頼忠が、代わりとなる剣を献上した。御剣は天皇の在所と権威を示す器物である以上、其の座を空けた儘には出来ず、補填は速やかに行われなければならなかった。摂関家がこうした欠を埋める役を担った点は、当時の朝廷における藤原氏の位置を示している。同時に此の事件は、宮中の警固が万全では無かった実情をも伝えている。

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979 4 19 清涼殿の夜御殿に安置されていた日御座の御剣が盗まれる。第5代関白藤原頼忠が、代わりとなる剣を献上した。
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