西暦960年は、内裏の火災によって三種の神器と宮中の宝器が同時に危機に晒された年である。10月16日の夜、内裏にて火災が発生し、内侍所に納められていた大刀契等が焼失した。当日中に天叢雲剣と八尺瓊勾玉は救出されたが、内侍所に在った八咫鏡は見付ける事が出来なかった。日御座の御剣も損傷し、其の後、備前国の刀工白根安生が日御座の御剣を焼き直したものの、焼き直した剣は天皇の護身剣には適さないとして、他の剣に替えられた。翌10月17日、八咫鏡が発見された。小さな傷が発生していたが、無事であった。焼けた剣を鍛え直しても護身剣としては認められなかった一件は、宮中の器物が材質や形状のみで価値を測られていたのでは無く、由来と連続性が問われる存在であった事を示している。白根安生は翌西暦961年にも高雄山にて剣を作り献上しており、此の火災を契機とする剣の補填が年を跨いで続いた事が窺える。八咫鏡は以後、西暦1,005年・西暦1,040年にも焼損を被る事となり、神器と火との関わりは平安時代を通じて繰り返された。

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年月日 出来事
960 10 16 夜、内裏にて火災が発生し、内侍所に納めていた大刀契等が焼失する。当日中に天叢雲剣と八尺瓊勾玉が救出されたが、内侍所に在った八咫鏡は見付ける事が出来なかった。日御座の御剣も損傷した。其の後、備前国の刀工の白根安生が、日御座の御剣を焼き直すが、焼き直した剣は天皇の護身剣には適さないとして、他の剣に替えられた。
960 10 17 八咫鏡が発見される。小さな傷が発生していたが、無事であった。
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