西暦541年、エジプトにあるローマ帝国のペルシウムで腺ペストが流行した。ペルシウムはナイル川デルタの東端に位置する港湾都市であり、紅海と地中海を結ぶ交易の要衝であった。疫病が此処から始まったとされるのは偶然では無く、船と隊商が行き交う場所が、そのまま病の通り道となった事を示している。流行は地中海沿岸の各地へ広がり、東ローマ帝国の人口と徴税基盤を大きく損なった。領土の回復を進めていた帝国にとって、此の打撃は軍事的な敗北以上に長く尾を引く事となる。疫病は其の後も繰り返し波を成して現れ、当サイトの年表では西暦628年にイラン西部での黒死病の流行が記録されている。同年はヘラクレイオスがササン朝ペルシアの首都クテシフォンを占領した年でもあり、二つの大国が疲弊した状態で次の時代を迎える背景を成していた。

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541 エジプトにあるローマ帝国のペルシウムで腺ペストが流行。
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