西暦1934年は、正力松太郎がアメリカ大リーグ選抜を招聘して日米野球を全国で開催し、大日本東京野球倶楽部(後の読売巨人軍)が創立された年である。阪田組は熱河産アヘンを承徳から天津へ密輸するルートを構築し、二反長音蔵は満洲国当局に招かれて芥子栽培を指導、甘粕正彦は満洲国通信社の理事に就任した。豊田自動織機製作所はA型エンジンの試作第1号を完成させ、戸畑鋳物は日産自動車に、三菱造船は三菱重工業に社名を変更した。オーストリアではドルフース首相がナチス党員に暗殺された。

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年月日 出来事
1,934 チャールズ・ダベンポートが、実験進化研究所の所長を退任する。
1,934 1 26 ドイツとポーランドの間で不可侵条約が締結される。
1,934 2 ナチスの人種学者ハンス・ギュンターがミュンヘン大学の講堂にて聴衆に対し、「アメリカは世界でもっとも寛大な国だと思われているが、アメリカの移民法が圧倒的多数で可決された事は注目に値する」と述べる。また、マディソン・グラントとロスロップ・ストッダードが移民法制定の父であり、この法律をドイツのモデルにしようと提案した。
1,934 2 阪田誠盛が、熱河産アヘンを、承徳から天津へ密輸するルートを構築する。阪田組のトラックで熱河産アヘンを承徳から北京へ運び、其処から天津に持ち込まれた。斯うして、阪田組の密輸の舞台は、大連より高い価格で大量に捌ける天津へと移っていった。
1,934 4 三菱造船が「三菱重工業」に社名変更する。
1,934 5 豊田自動織機製作所の自動車制作部門が、1933年型シボレー・セダンのエンジンをスケッチしたA型エンジンのシリンダーブロックとピストンの鋳物の試作を開始する。
1,934 6 戸畑鋳物が「日産自動車株式会社」に社名変更する。
1,934 6 9 日本工業倶楽部(現在の東京都千代田区丸の内)にて「職業野球団発起人会」が開かれる。以下の4名が、西暦1,932年3月28日に公布された野球統制令により、再度アメリカ大リーグ選抜を招聘したとしても、大学チームと対戦させる事が出来なくなった為、正力松太郎に、職業野球チームを設立する事を働き掛けていた。
①読売新聞社運動部長市岡忠男
②読売新聞社運動部嘱託鈴木惣太郎
③学習院野球部監督浅沼誉夫
④元慶應義塾大学野球部監督三宅大輔
1,934 6 11 職業野球団発起人会の創立事務所が開設される。
1,934 7 二反長音蔵が、満洲国当局に招かれ、朝鮮国境近くで芥子栽培の指導を始める。
1,934 7 甘粕正彦が、満洲国通信社の理事に就任する。
1,934 7 25 154名のナチス親衛隊の制服を着て偽装したオーストリア・ナチス党員が、ウィーンのオーストリア首相官邸を襲撃する。官邸に侵入してエンゲルベルト・ドルフースを孤立させ、オーストリア・ナチス党員オットー・プラネッタが、ドルフースの首を2発撃った。オーストリア・ナチスは、ドルフースの医療援助を拒否し、約2時間放置して、出血多量で死亡させた。又、アドルフ・ヒトラーのユダヤ系の血統に関する書類が入っていたドルフースの金庫が空にされた。ヒトラーは此のクーデターを支援していた。オーストリア・ナチスは他にも、首相官邸以外のオーストリア政府施設・ラジオ局も占拠しようとしたが失敗した。ウィーン以外でも、シュタイアーマルク州等でオーストリア・ナチス支持者が蜂起したが、オーストリア軍やドルフース政権の準軍事組織であるハイムヴェーアが迅速に鎮圧し、クーデター自体は数時間で失敗に終わった。
1,934 8 豊田自動織機製作所の自動車制作部門が、シリンダーブロック鋳物を完成させる。シリンダーブロックの冷却水が通るウォータージャケットの中子の製作に苦労し、大島理三郎がアメリカから持ち帰った油中子を参考に、試行錯誤を繰り返した。
1,934 9 25 豊田自動織機製作所の自動車制作部門が、A型エンジンの試作第1号を完成させる。此のエンジンには、以下の自動車制作部門の内製部品が用いられた。
①シリンダーヘッド
②シリンダーブロック
③ピストン
又、以下のシボレー社の部品も用いられた。
①クランクシャフト
②カムシャフト
③バルブ
④プラグ
⑤電装品
1,934 11 2 横浜にアメリカ大リーグ選抜が来日する。正力松太郎が招聘した。同月4日から翌月1日迄の日程で、日米野球が全国12都市18試合が行われ、興業的にも成功を収めた。
1,934 12 26 日本工業倶楽部にて「大日本東京野球倶楽部」の創立総会が開かれる。経営陣は以下の通り。
①大隈重信の娘婿で第12代平戸藩主松浦詮の五男の大隈信常(取締役会長)
②正力松太郎(取締役)
③元警視庁警部で読売新聞社庶務部長の庄田良
④第2代京成電気軌道社長後藤圀彦
⑤市岡忠男
⑥第2代吉本興業社長林正之助
株主としては、以下等が名を連ねた。
①京成電気軌道(筆頭株主)
②芝浦製作所
③目黒蒲田電鉄
④阪神電鉄
⑤吉本興業
⑥読売新聞社
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