万物の系譜

西暦1,967〜1,972年

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田中角栄と周恩来の日中国交正常化一元化

年月日 出来事
1,967 JAL常務取締役大庭哲夫が、連続墜落事故により倒産の危機にあった全日空に、経営再建の為派遣され、副社長に就任する。
1,967 ラルフ・ローレンが、ハンドテーラードのファクトリー「ノーマン・ヒルトン」からの支援を受け「ボー・ブランメル社」のデザイナーとして迎えられる。そして、ネクタイ販売店を開業し、自身のブランドである4in幅のワイドタイ「ポロ」を誕生させた。
1,967 1 ハリス・イズベル等がTHCに関し、吸引や経口摂取でも大麻と同様の脈拍増加や時間感覚変化が生じる事を報告する。しかし大麻に含有されている他の単離化合物(CBD(カンナビジオール)・CBC(カンナビクロメン))は、これらの効果を示さなかった。イズベル等は、筋肉注射のLSD(体重当たりの含有量1.5mg/kg)と煙草の煙に添加したTHC(体重当たりの含有量225〜250mg/kg)を比較した。身体変化は全く異なり、前者は瞳孔散大、後者は脈拍増加が発生した。LSDに対する耐性はTHCに対する耐性を生じさせず、作用機序の違いが示唆された。
1,967 2 6 アメリカ軍が南ベトナム解放民族戦線が潜む森林を消失させ、また食糧生産を阻む目的で、2,4-D(2,4-ジクロロフェノキシ酢酸)と2,4,5-T(2,4,5-トリクロロフェノキシ酢酸)を混合させた枯葉剤の使用を開始する。この枯葉剤に含まれるダイオキシン類の一種 であるTCDD(2,3,7,8-テトラクロロジベンゾ-1,4-ジオキシン)が奇形や癌の原因となった。
1,967 7 山梨県西八代郡下部町中の倉(現在の山梨県南巨摩郡身延町)にあった全国モーターボート競走会連合会本栖研修所に、文鮮明、劉孝之、笹川良一、白井為雄、市倉徳三郎等が集まり、第1回アジア反共連盟結成準備会が開催される。
1,967 7 ボヘミアングローブにてロナルド・レーガンが、リチャード・ニクソンと酒を酌み交わしながら、翌年の次期大統領選の予備選に出馬せず、共和党の指名候補争いでニクソンと対峙しない事で合意する。
1,967 7 12 コチャバンバ(ボリビア)にて、SEMAPA(コチャバンバ市上下水道公社)が設立される。以下の自治体サービスを担った。
①飲料水
②下水
③雨水排水
1,968 ロックフェラー財団が人口削減計画が進んでいない事を憂え、年次報告書にて免疫学的手法から生殖能力の減少させる研究が殆ど行われていない事を指摘し、生殖能力を低下させるワクチンの研究開発に力を注ぐべきであると発表する。また、以下を奨励した。
①同性愛
②女性の就労の促進
③オンデマンドでの中絶・不妊手術
1,968 ラルフ・ローレンが独立し「ポロ・ラルフローレン社」を設立する。
1,968 以下2名が「カルバン・クライン社」を設立する。
①カルバン・クライン
②クラインのビジネスパートナーで幼馴染のバリー・シュワルツ
設立に当たり、シュワルツの父から10,000ドルを借りた。創業当時のラインは3着のドレスと6点のコートのみであった。7番街(アメリカのニューヨーク市マンハッタン区)のヨークホテル内に店を構えたが、ある日、ボンウィット・テラーの商品部長ドン・ポブライエンがフロアを間違えて、偶然カルバン・クラインのコートを目にし、50,000ドルの注文を受け、切っ掛けを掴んだ。
1,968 1 13 統一教会教祖文鮮明が、韓国で、統一教会の下部組織の勝共連合を設立する。
1,968 2 7 DOJ(アメリカ司法省)内のBNDD(麻薬危険薬物局)が議会に提出される。
1,968 4 児玉誉士夫、笹川良一、岸信介が勝共連合を設立。
1,968 4 6 スタンリー・キューブリック監督作品「2001年宇宙の旅」が公開される。
1,968 4 8 アメリカで第1次再編計画が発効され、DOJ(アメリカ司法省)内にBNDD(麻薬危険薬物局)が設立される。
1,968 7 石原慎太郎が参院選初出馬の際、第2代霊友会会長小谷喜美に200,000票を頼んだ。すると小谷は「もっと出すから弟子になりなさい」と言った。霊友会は石原が引退するまで支援し、大きな票田となった。
1,968 7 9 ジョン・B・カルフーンが、ベセスダにあるNIHにて、過去の実験結果を基にマウスの死亡率抑制を意図し設計した、以下を完備した縦2.7m・横2.7m・高さ1.4mの小屋に雄4匹と雌4匹の白マウスを投入する。
①温度調節器(20℃に維持)
②細断した紙と挽いたトウモロコシの穂軸で出来た緑豊かな床
小屋にはメッシュ状の垂直に交差したトンネルが16本存在し、それぞれの上部に4本の水平通路が有り、各々4つの巣箱に繋がっていた。つまり巣箱は計256個であり、マウス自身で選択が可能であった。各々のキャパは15匹であった為、小屋全体の個体数のキャパは3,840匹であった。この実験は「ユニバース25」と呼ばれ、投入された白マウスは、NIHの繁殖用ストックから選ばれた健康的な個体であった。白マウスには食糧・水が与えられた。以下の点で野生のマウスとは環境が大きく異なっていた。
①ネコが居ない
②罠が無い
③長い冬が無い
④捕食者が存在しない
さらに、小屋は4〜8週間毎に清掃が行われた。
1,968 10 21 ユニバース25の実験に於いて、最初のマウスの赤ちゃんが誕生する。その後マウスの個体数は55日毎に倍加した。
1,968 12 20 プログラミング言語「ALGOL 68」の最終報告書(MR101)がワーキンググループで採択される。其の後、ユネスコ(国際連合教育科学文化機関)のIFIP総会で承認された。此の規格は以下の言語で翻訳された。
①ロシア語
②ドイツ語
③フランス語
④ブルガリア語
ALGOL 68では主に以下の機能が初めて実装された。
①静的配列
②動的配列
③並列処理
④識別演算子
後に以下の言語にも翻訳された。
①日本語
②中国語
1,969 児玉誉士夫が、総会屋業界の総元締めとなる。以降児玉の息の掛かったマスコミがフィクサーとして暗躍し、経済事件に介入する等した。
1,969 岡村吾一の息子で、児玉誉士夫の筆頭秘書であった倉林公夫が総会屋系雑誌「流動」の責任者として転出し、太刀川恒夫が児玉の筆頭秘書となる。
1,969 ジョージ・ソロスとジム・ロジャーズが資本金4,000,000ドルで「ダブル・イーグル・ファンド」を設立する。
1,969 ベル研究所の以下2名により、プログラミング言語「B言語」が開発される。
①デニス・リッチー(監修)
②ケン・トンプソン
UNIX上で動作する高水準言語として、BCPLをベースに開発された。又、「Hello, world!」を出力するコードは以下である。
main()
{
extern a();
a();
}

a()
{
extern printf;
printf("Hello, world!\n");
}
1,969 1 6 ポール・マルチンクスが、オルタ(ポルトガルのアゾレス諸島ファイアル島)の名誉大司教として叙階される。
1,969 1 20 ヘンリー・キッシンジャーが、第8代アメリカ国家安全保障問題担当補佐官に就任する。
1,969 3 20 IPPF(国際家族計画連盟)に加盟しているプランド・ペアレントフッド(全米家族計画連盟)のメディカル・ディレクターでマウントサイナイ医科大学の小児科教授のリチャード・デイがピッツバーグ小児科会の会議で80名の医師達に、録音・メモを禁止した上で以下の発言を行う。博士ローレンス・ダニガンが録音していた。
①ほぼ全ての癌は今すぐ治療可能である。それに関する情報はロックフェラー研究所内のファイルにあるが、それが今後公開される可能性は薄い。人々を癌で死なせれば人口増加に歯止めをかける事になるだろう。あなたは他の病気よりも、癌で死ぬ確率が高い。癌の症状に対し、破壊的な薬、細胞や人体を殺す化学療法の様な激薬によって処置する事で莫大な富を得ている以上、大手製薬会社は、それを治療したいという願望を持ってはいない。だが、本来それはお金の為ですらない。人口削減の一環として、人々が必要以上に早く苦しんで死んで欲しいのだ。そうした訳で、大手製薬会社の外部の誰かが効果的な癌の処置法を発見すると、医療体制派や政府機関に直様目を付けられるのである。癌の発生を許しているのは弱体化された免疫系である。免疫系が効率的に機能していれば、免疫系は手に負えなくなる前に問題を処理する。この場合、カンジダを抑制する事になる。
②世界中で癌患者の数が急上昇しているが、人間の免疫系に対する計画的な戦争がそこにはあり、以下の事象によって私達の免疫系は弱体化させられ、攻撃されている。
❶飲食物の添加物
❷化学農業
❸ワクチン接種
❹電磁気・マイクロ波のテクノロジーや周波数
❺調合薬
❻近代生活によるストレス
③今日の子供達は、25種類のワクチン接種とそれらの混合物が与えられて、いったい防御出来るのだろうか。2歳になる前の、免疫系がまだ育っている最中の子供に。これが人口を間引くやり方だ。疾患に対する人体の自然免疫機能を弱体化させるという手段によってである。何よりも早く免疫系を破壊するものは何だろうか?化学療法・放射線もその一つである。化学療法とは、細胞を殺す為に考案された激薬である。化学療法は、治癒するはずの人々を殺している。化学療法は、私達がもし治癒するとすれば健康で丈夫である事が必要だが、まさしくその組織そのものを破壊する激薬である。
④イタリアの医師トゥリオ・シモンチーニは、癌が真菌の感染もしくは蔓延であると気付くと、その真菌を殺し、悪性腫瘍除去に何が有用かを探し始めたが、抗真菌剤は作用しない事が分かった。何故なら、真菌は自己防衛の為に素早く変異し、真菌を殺す為に処方された薬物を取って食べ始めるからである。その代わりにシモンチーニは、さらに簡素な重炭酸ナトリウムが有用である事を発見した。これは重曹の主要成分だが、 決して重曹と全く同じ成分ではない。重曹は他の成分も含んでいるからである。シモンチーニが重炭酸ナトリウムを使った理由は、強力な殺菌力があり、薬物とは異なりカンジダが適応する事が出来ないからである。患者は、医者が手術無しで患者の体内を調べる為に使う内視鏡や細長いチューブの様な体内用具によって、経口で重炭酸ナトリウムを投与される。これにより重炭酸ナトリウムを癌、即ち真菌に直接かける事が可能になる。古代エジプト人は、抗真菌物質の治療特性を知っていたし、千年前のインドの書物は、癌の処置には「アルカリが有効」であると薦めている。西暦1,983年にシモンチーニは、肺癌で余命数ヶ月のイタリア人患者サン・ジェンナーロ・ヴェズヴィアーノに対し重炭酸ナトリウムを用いた処置を施す事で、数ヶ月で癌を消して健康体に戻した。その後も重炭酸ナトリウムを用いた治療が成果を挙げた為シモンチーニは自分の研究結果が有効だった事を示す為に、科学的見地から公認された治験が開始される事を願って、イタリア保健省にそれを提出した。しかし、シモンチーニの成果は医療体制派や政府機関によって握り潰された。
シモンチーニは、重炭酸ナトリウムを使って、末期癌でさえ激減させる事に成功をしている。この治療法は何ヶ月も掛かることがあるが、簡単に腫瘍に到達出来る乳癌の様な症例では、数日で治る事もある。癌が真菌であるという事に関して、ここに核心がある。
⑤サルベストロールは、真菌の攻撃に対する果物と野菜に含有されている自然な防衛システムである。つまりサルベストロールは、カビ(真菌)に晒される主に以下の種に存在している。
❶苺
❷木苺
❸黒苺
❹ブルーベリー
❺葡萄
❻クロフサスグリ
❼アカフサスグリ
❽クランベリー
❾林檎
❿梨
⓫青物野菜(特にブロッコリーとキャベツ類)
⓬アーティチョーク
⓭唐辛子
⓮黄ピーマン
⓯アボガド
⓰水芥子
⓱アスパラガス
⓲茄子
さらに言えば、巨大製薬・バイオテクノロジー企業カルテルは、態と癌、即ち真菌の攻撃に対する自然免疫機能を弱体化させる為に、以下の2つの事を行った。
❶近代農業で使われている化学殺菌スプレーで、人為的に真菌を殺す。こうする事で、植物や農作物がその防衛力、サルベストロールを発動する必要が無い事を意味する。今日では、有機栽培食品の中にしか、それは見られない。
❷最も広く使われている殺菌剤は、女性ホルモンを発癌性物質に変換する働きをする酵素であるCYP1B1を促進する。だから、もし化学的に生産された食物を十分に食べれば、どれだけサルベストロールを消費したかは重要ではない。サルベストロールは、本来の癌を破壊する因子としての働きをしなくなる。これは偶然ではなく、周到な計画であり、過去の事も現在の事も、シモンチーニを失脚させる為の体制派の企みと同様である。人々が癌を克服する事では無く、癌で死ぬ事が彼らの望みである。
1,969 5 ロッキード社が24銀行と返済期限が西暦1,973年4月の400,000,000ドルの回転信用協定を結ぶ。
1,969 5 19 ユニバース25の実験に於いて、マウスの個体数が620匹に達する。以降個体数の増加率が減少し、145日毎にしか倍加しなくなった。これ以降、過去のジョン・B・カルフーンの実験と同じく、急速な個体数の増加がマウスに過度なストレスを与えた。そして、マウスが成人になっても配偶者を見つける事が出来ず、未婚の雌は高所の巣箱に避難し、家族の住む場所から離れて単独で暮らした。雄達は小屋の中心の食糧の近くに集まり、悶え、衰弱し、互いに攻撃し合った。一方、家族を形成していた個体も、嫌な隣人を避ける為巣を移動し始めた。また、子離れの前に子供を巣から追い出したり、移動中に子供を見失う事もあった。
1,969 5 30 大庭哲夫が、第4代全日空社長に就任する。西暦1,972年を目途に次期大型旅客機として大型ワイドボディ機の導入を検討していた全日空は、大庭を中心に選定を行い、候補を3機に絞った。
①ロッキード社の中距離用3発ジェット旅客機「L-1011 トライスター」
エンジンの開発が遅れた為に納入が西暦1,974年頃になってしまう事から選択肢から外れた。
②「ボーイング747SR」
当時の全日空の企業規模からすると大き過ぎると判断され、選択肢から外れた。
③マクドネル・ダグラス社のワイドボディの3発式ジェット旅客機「DC-10」
消去法で採用された。
1,969 6 ロッキード社と児玉誉士夫が秘密代理人契約を締結する。以下2名も立ち会った。
①太刀川恒夫
②児玉の通訳福田太郎
福田は、其の後ロッキード社と児玉の間に入り、児玉の契約料の値上げをロッキード社に要求する等した。
1,969 6 昭和石油社長室堀井雅彦が電話にて、大庭哲夫の特命で窓口を担当していた長谷村資に対し、スイスや中東系のイギリス・アメリカの銀行に預けてあるアラブ産油国の50,000,000,000円の貸付の勧誘を行う。成田空港公団総裁だった成田努も絡んでいると長谷村に伝えた。
1,969 6 堀井雅彦から長谷村資に電話のあった翌日、成田努が大庭哲夫に直接アラブ産油国の資金の貸付の電話勧誘を行う。大庭は此の話を信じ、此れで交際費が存分に使えるという事で、後に現れた河野雄次郎に50,000,000,000円の融資申込書と念書を長谷村に書かせ、コピーして渡させた。其の後、島津家の末裔と称する島津正久なる人間や、アメリカ大使館員を名乗る人間等が訪ねては、融資の確認をしていった。そして就任のご挨拶と称して大蔵省銀行局長青山俊なる人間が訪ねた際、長谷村は謀られている事に気付いた。秘書官時代に長谷村は理財局長だった青山と面識があった。長谷村は河野に会い、融資申込書と念書を回収したが、既に此れ等のコピーがM資金ブローカーによって3,000〜5,000円で出回っていた。
1,969 7 20 NASAがアポロ11号の月面着陸を捏造する。
1,969 8 元自民党代議士鈴木明良が大庭哲夫の元を訪れ「大蔵省特殊資金運用委員会委員」という肩書きの名刺と、現職の自民党代議士の大石武一と原田憲の紹介状を大庭に渡し、300,000,000,000円の融資を持ち掛ける。返済期限は30年、年利は4.5%で、其の手数料として0.7%相当額を銀行小切手(無記名)で支払うという内容であった。此の名刺と紹介状を見た大庭は、橋本登美三郎に電話で確認が取れた事により信用した。
1,969 8 17 大庭哲夫が、以下2名の立ち会いの下、社判と署名入りの融資申込書と念書10枚を作成する。
①第16代大蔵事務次官澄田智
②理財局次長青鹿明司
最終的に此れ等は鈴木明良の手に渡った。L-1011 トライスターを導入したがっていた元運輸事務次官で副社長の若狭得治から、資金面で差を付ける思惑があった。長谷村資は疑問を感じ、指定銀行とされている第14代日本興業銀行頭取正宗猪早夫に相談した。正宗は富士製鐵の話を持ち出し、融資の申し込みがあったが、資金が日本興業銀行に積まれなかった経緯が有ったと説明し、書類の回収をする様助言した。後日、架空話である事が判明し、此の融資話をご破算にし、失態の責任が大庭に及ばない様念書等を回収する為動き回るが、既に念書のコピーが児玉誉士夫・M資金ブローカー・総会屋・暴力団に渡っていた。念書のコピーを然るべき会社の担当者に見せ、全日空に300,000,000,000円入れば、手数料として2,100,000,000円貰えるから、其れ迄の運転資金として1,000,000〜2,000,000円を出させる活動も始まった。
1,969 8 ユニバース25の実験に於いて、当月迄にマウスの個体数が620匹に達する。
1,969 8 30 町井久之が資本金600,000ドルで「釜関フェリー」を設立する。
1,969 9 大庭哲夫が、川間健次から融資話を持ち掛けられる。
1,969 11 日本が初めてLNG(液化天然ガス)の輸入する。アメリカのアラスカから出荷され、購入したのは東京ガスと東京電力の連合で、三菱商事が交渉を取り纏めた。
1,969 11 大庭哲夫が、山西喜一郎から融資話を持ち掛けられる。
1,969 11 大庭哲夫が、念書等融資関連書類の回収を完了する。
1,969 11 24 NASAがアポロ12号の月面着陸を捏造する。
1,969 12 12 ミラノのフォンターナ広場に面した、ドゥオーモの裏側にある全国農業銀行が爆破される。キリスト教民主党ジュリオ・アンドレオッティが関与していた。
1,970 児玉誉士夫と町井久之が、永田雅一、日本不動産銀行相談役星野喜代治、日本不動産銀行頭取勝田龍夫、野村證券会長瀬川美能留等を連れて韓国を訪れ、大統領となった朴正煕と会談する。
1,970 リーチオ・ジェッリがロッジP2代表に選出される。ロッジは定期的に以下の2名が利用していた。
①アルゼンチン軍人ギジェルモ・スアレス・メイソン
②アルゼンチン連邦警察ホセ・ロベス・レガ
1,970 リーチオ・ジェッリがロッジP2代表に選出される。
1,970 株主にブッシュ家・ロックフェラー家・ロックフェラー家とロスチャイルド家の息のかかったバンガードグループがいるアメリカのモンサント社がグリホサート化合物を含んだ除草剤「ラウンドアップ」を開発する。グリホサート化合物は人間の以下の部位の細胞にダメージを与える。
①臍帯
②胚
③胎盤
また、以下の現象を誘発する。
①発癌
②土壌細菌・腸内細菌の損傷
③自閉症
④認知症
⑤精子の数の減少
1,970 第37代アメリカ大統領リチャード・ニクソンが全ての政府機関に対し毒物を廃棄する様指示する。アメリカ陸軍の科学者はそれに従ったが、シドニー・ゴッドリーブはフォート・デトリックの毒物の廃棄を躊躇した。しかしゴッドリーブは第8代CIA長官リチャード・ヘルムズと会談し、従う他無いと諦め応じた。ただ唯一貝が毒を持ったプランクトンを食べる事により毒化する麻痺性貝毒の主成分サキシトキシンが11g程度入った容器2つが、アメリカ陸軍が持ち出す前に特別作戦部(SO部門)の将校2名により、アメリカ海軍とアメリカ海兵隊の医療活動を管理するアメリカ海軍省の機関であるワシントンのBUMED(医療看護局)に運ばれた。
1,970 ポール・スミスが、イギリスのノッティンガム市に、以下のブランドを扱う3m×3mのメンズブランドのセレクトショップをオープンし、「ポール・スミスリミテッド社」を設立する。
①ケンゾー
②マーガレット・ハウエル
1,970 テキサス州の空軍州兵として勤務していた以下2名が知己を得る。
①ジェームズ・バース
②ジョージ・W・ブッシュ
1,970 1 19 ユニバース25の実験に於いて、マウスの個体数が2,200匹となりピークに達する。
1,970 2 28 ユニバース25の実験に於いて、マウスの最後の死産では無い出産が行われる。この頃になると雌は繁殖を止め、雄も求愛行動や争いを止め孤独となり、以下の健康維持行動だけに努める様になった。
①飲食
②睡眠
③毛繕い
この様な雄は、艶々とした傷の無い健康的な毛並みで外見上は美しいものの、生存に適合する最も単純な行動しか出来ず自閉的で、種の存続に適合したより複雑な行動を実行する事が出来なかった。この変化は不可逆で、元の精神を取り戻す事は無かった。
1,970 3 21 以下7名等が中国へ出発する。
①松村謙三
②藤山愛一郎
③古井喜実
④田川誠一
⑤黒金泰美
⑥内藤誉三郎
⑦第5代朝日新聞社社長広岡知男
松村の訪中の目的は、日中関係の総連絡役の後継に指名した藤山を周恩来に引き合わせる事であった。深圳・広州を経由して北京に入り、中日友好協会名誉会長郭沫若が出迎えた。覚書貿易交渉では中国側が佐藤栄作内閣の中国敵視政策を非難し「日本には軍国主義復活の傾向がある」と激しく攻撃した。此れに古井が反論し、双方の厳しい応酬が続いた。
1,970 4 11 デザイナー三宅一生が「三宅デザイン事務所」を設立する。
1,970 4 19 日中間で覚書貿易協定が調印される。この日松村謙三一行は、人民大会堂(中国北京市)にて周恩来と会談した。周は入口で車椅子の松村を迎え入れ、手を握って旧交を温めた。そして藤山を周に紹介した。
1,970 5 全日空が三井物産を通じ、マクドネル・ダグラス社にDC-10を3機仮発注する。
1,970 5 29 株主にブッシュ家・ロックフェラー家・ロックフェラー家とロスチャイルド家の息のかかったバンガードグループがいるアメリカのモンサント社がグリホサート化合物を含んだ除草剤「ラウンドアップ」を開発する。グリホサート化合物は人間の以下の部位の細胞にダメージを与える。
①臍帯
②胚
③胎盤
また、以下の現象を誘発する。
①発癌
②土壌細菌・腸内細菌の損傷
③自閉症
④認知症
⑤精子の数の減少
1,970 5 31 大庭哲夫が社長を退任し、後任に若狭得治が就いた。若狭の就任により、全日空はL-1011 トライスター導入へ傾く事となる。
1,970 10 21 ノーマン・ボーローグがノーベル平和賞を受賞する。爆発的な人口増加が予想される中、ボーローグの画期的な農法が、人類の食物の不足が危機的状況に達するのを防ぐというのが受賞理由であった。
1,970 12 9 第1回日中国交回復促進議員連盟連盟総会が開かれる。中国交回復促進議員連盟連盟は、藤山愛一郎を会長とした、91名の自民党代議士を含む360名の超党派組織であった。
1,971 リーチオ・ジェッリがイタリア大東社のグランドマスターとなる。
1,971 児玉誉士夫の要請で日本不動産銀行から東亜相互企業への融資が始まる。この融資は韓国外換銀行の支払い保証の下に行われた。
1,971 第262代ローマ教皇パウロ6世が側近のポール・マルチンクスをIOR総裁に指名する。パウロ6世はジョン・パーシングが率いる部隊の騎兵としてメキシコに駐在した経験のあるジェームズ・ヒューと息子のCIA工作官ジェームズ・アングルトンと懇意にしており、この親子は元CIA長官アレン・ウェルシュ・ダレスのもとで情報活動に従事していた。IOR総裁に就任したマルチンクスは、この頃から第60代財務長官デヴィッド・M・ケネディと親しくなる。
1,971 ロックフェラー財団がWHOに資金提供を行い、生殖抑制ワクチンの開発に着手する。
1,971 アメリカ上院議員ボブ・パックウッドが、アメリカ政府に人口増加の問題を検討する様求める。その際、ジョン・B・カルフーンを頼った。
1,971 ジョン・B・カルフーンが、英国王立医学会にてマウスの実験に関する講演を行う。これを受けて、イギリスの動物学者でユニバーシティ・カレッジ・ロンドンの解剖学の教授を務めるジョン・ザカリー・ヤングは、マウスを人間に置き換えて議論する事に対して警告を発した。
1,971 チェース・マンハッタン銀行の取締役会の際、デイヴィッド・ロックフェラーがジミー・カーターと食堂で昼食を共にする。カーターがジョージア州の貿易事務所を東京に開設した事に感銘を受けた。
1,971 トミー・ヒルフィガーが、2名の友人と共に150ドルの資金で、地元に最新のファッションを持って来る事を意図し、エルマイラ(アメリカのニューヨーク州シェマング郡)にてチェーンストア「ピープルズ・プレイス」を開業する。
1,971 1 ヘンリー・キッシンジャーの教え子の1人であるクラウス・シュワブが「WEF(世界経済フォーラム)」を設立する。
1,971 1 14 ユニバース25の実験に於いて、最後の受胎が発生する。
1,971 2 4 ロールス・ロイス社が経営破綻する。航空部門の新型ジェットエンジンの開発にて、当初予定していた性能が出せず予算だけを消費する形になった事が主因である。その結果、航空機エンジンはイギリス政府の国家戦略上の重要事業である為、国有化され計画を継続し、採算が取れない自動車部門はフォルクスワーゲン社とBMW社に売却された。
1,971 2 5 NASAがアポロ14号の月面着陸を捏造する。
1,971 2 20 アメリカのオハイオ州シンシナティの朝刊の日刊紙ザ・シンシナティ・エンクワイヤラーが、カール・リンドナー・ジュニアに売却される。
1,971 5 ベトナムを正式訪問したアメリカの国会議員の報告により、15%のアメリカ軍人がヘロインに手を出している事が発覚する。
1,971 5 13 リチャード・ニクソンが、サンフランシスコの上流階級の人間について「ボヘミアングローブには私も時々行くが、想像を絶するホモ野郎共の集まりである」と発言する。この頃には、ボヘミアングローブは、特定の問題に関する政策決定の場となっていた。ボヘミアングローブには、隠れ家の建っているメンバーが神聖視する46,781,660.2429㎡の荒涼とした土地が在り、メンバーの奉ずる宗教は右翼的且つ自由放任主義的であった。また、娯楽としてドルイド教の樹木崇拝が組み込まれ、典型的な西部の色彩を帯びていた。しばしば行われた奇妙な儀式は、嘗ては西部開拓時代の無作法な態度サンフランシスコの人々の市民クラブであったボヘミアンクラブを、アメリカ全土から選ばれた政府高官・三極委員会・CFR・CED(アメリカ経済開発委員会)の人間を中心とする、以下の人間を含む2,300名程度のメンバーを擁し、33年分の順番待ちリストを有する、入会金は2,500ドル・年会費は600ドルのアメリカで最もエリートなクラブへと昇華させた。
①デイヴィッド・ロックフェラー
②アレクサンダー・ヘイグ
③キャスパー・ワインバーガー
④ニクソン
⑤ヘンリー・キッシンジャー
⑥ジョージ・シュルツ
⑦ニュート・ギングリッチ
⑧ステファン・ベクテル・ジュニア
⑨アラン・グリーンスパン
⑩ジェラルド・R・フォード
⑪ジャック・ケンプ
⑫ドワイト・D・アイゼンハワー
⑬コリン・パウエル
⑭ウィリアム・バックリー・ジュニア
⑮俳優マーヴ・グリフィン
⑯ジョゼフ・クアーズ
⑰エドワード・テラー
⑱マルコム・フォーブス
⑲ロナルド・レーガン
⑳オールデン・W・クラウゼン
㉑ジョージ・H・W・ブッシュ
㉒ウィリアム・F・スミス
㉓ディック・チェイニー
㉔ウィリアム・サイモン
㉕第7代運輸長官ドリュー・ルイス
㉖ジェイムズ・ベイカー
㉗第2代IBM社CEOトーマス・J・ワトソン・ジュニア
㉘メトロメディア社会長ジョン・クルーゲ
㉙バンク・オブ・アメリカCEO、シェブロン社主席取締役、メリルリンチ・キャピタル・マーケッツ社マネージング・ディレクターを歴任したサミュエル・アーマコスト
㉚第6代IBM社CEOジョン・F・エーカーズ(アーマコストが連れて来た)
㉛第3代ベクテル社社長ステファン・ベクテル・ジュニア
㉜アメリカの石油会社であるアモコ社会長リチャード・モロー(ベクテル・ジュニアが連れて来た)
㉝作家ハーマン・ウォーク(入会時にボヘミアンクラブの歴史を書く業務に従事)
㉞ラジオ及びテレビのパーソナリティのアーサー・リンクレター
"㉟エンターテイナーのフレッド・トラバレナ
㊱ヒューストン国際銀行会長、ヒューストン市民銀行会長、ユニバーシティ・バンクシェアズ会長を歴任したジョー・オルブリットン
㊲ミネアポリスを拠点とする新聞、雑誌、情報出版会社であるコウルズメディア社のチャールズ・E・スクリップス
㊳ミネアポリスの日刊紙スター・トリビューン社副社長オットー・シルハ
㊴アメリカの出版社マクラッチー社創業家のマクラッチー家
㊵ニクソン政権下でレイ・プライス率いるスピーチライティングオフィスのスタッフアシスタントを務めたデイヴィッド・ガーゲン
ボヘミアンクラブのメンバーだけでアメリカの私有資産の25〜30%、私有企業の資産の60〜70%を保有し、大企業や財団を指揮し、アメリカ政府をも支配していた。
1,971 6 リチャード・ニクソンが、大統領府の下に、ODALE(薬物乱用取締局)を設立する。
1,971 7 9 ヘンリー・キッシンジャーが、同盟国である日本に知らせず、パキスタン大統領専用機に乗り、パキスタン経由で北京を極秘訪問する。この日から3日間周恩来と会談し、翌年2月のリチャード・ニクソン訪中の準備を行った。
1,971 7 30 NASAがアポロ15号の月面着陸を捏造する。
1,971 8 15 リチャード・ニクソンがアメリカの金本位制の廃止を宣言する。此れにより、金約28g=35ドルの金と米ドルの兌換を前提としたブレトン・ウッズ体制は崩壊し、各国は変動相場制へと移行した。背景としては以下が存在した。
①マーシャル・プランにより復興したヨーロッパが、アメリカへの輸出を増加させ、米ドルが大量にヨーロッパに流れた。
②ベトナム戦争の長期化による戦費増大で、大量の金が国外に流出し、米ドルと金の交換が出来なくなり、金と交換出来る唯一の通貨という基軸通貨の前提が満たせなくなった。
更に以下を実施し、米ドル安に誘導した。
①90日間の賃金価格凍結
②減税・歳出削減の実施
③一時的に略全ての輸入品に10%の輸入関税を掛けた
そして以下の国々は、アメリカへの繊維を始めとする物品のアメリカへの輸出を減らす様要請された。
①日本
②韓国
③香港
④台湾
1,971 10 25 中国が国連加盟を果たす。再度北京を訪問していたヘンリー・キッシンジャーと周恩来が秘密会談を重ねていた。アメリカ側は「台湾は中国の一部である」とする中国側の主張に反対せず、中国を代表する唯一の国家として認めた。此れを受け中華民国は国連を脱退した。
1,971 11 2 三宅一生が、衣服及び関連商品の企画・製造・販売を目的とする三宅デザイン事務所の子会社「株式会社イッセイミヤケインターナショナル」を設立する。
1,971 12 ハリス・イズベル等が向精神薬のパラヘキシル及びジメチルヘプチルピランの生理的効果を記述する。また、イズベルはTHCの用量効果を調査し、低用量(4~6mg)で快楽状態(多幸感・知覚の歪み・気分の変化)を生じた。しかし、より高用量(18mg)では、被験者が旅に出て、自分の埋葬を見ているような状態になる等、精神に異常を来した。
1,971 12 以下の10ヶ国から成るG10(10ヶ国蔵相・中銀総裁会議)がスミソニアン博物館で開催される。
①アメリカ
②イギリス
③フランス
④ドイツ
⑤日本
⑥イタリア
⑦カナダ
⑧オランダ
⑨ベルギー
⑩スウェーデン
米ドルは、金約28g=38ドルの水準で切り下げ、通貨の多角的調整を行い、各国は固定相場制へと復帰した。
1,972 ロッキード社から児玉誉士夫に7,000,000ドルが支払われる。児玉は此の資金を使って、日本政府高官に裏金を渡し、兵器の国産化を主張していた中曽根康弘を輸入に傾かせ、ロッキード社の大型対潜哨戒機「P-3Cオライオン」を日本に購入させる為の工作を行なった。又、L-1011 トライスター売り込み工作にも使われた。又、全日空の大株主で田中角栄の盟友でもある小佐野賢治も、ロッキード社から金銭を受け取り、日本政府高官に裏金を渡し、児玉と同様の工作を行なった。
1,972 児玉誉士夫が日本不動産銀行の割引債を購入する。
1,972 デニス・リッチーにより、B言語の改良版としてプログラミング言語「C言語」が開発される。主な用途は以下の通り。
①OS開発
②ソフトウェア・アプリ開発
③組み込みシステム開発
④基幹系システム開発
⑤IoT開発
⑥AI開発
又、「Hello, world!」を出力するコードは以下である。
#include

int main() {
printf("Hello, world!\n");
return 0;
}
1,972 エクス・マルセイユ大学(フランスのブーシュ・デュ・ローヌ県)准教授アラン・コルメラウアー等がAIに特化したプログラミング言語「Prolog」を開発する。人工知能システムの研究開発等に用いられる。又、「Hello, world!」を出力するコードは以下である。
:- initialization(main).
main :-
write('Hello, world!'), nl,
halt.

$ swipl -q -f hello.pl
Hello, world!
1,972 以下3名が、ゼロックス社のパロアルト研究所(アメリカのカリフォルニア州)にてプログラミング言語「Smalltalk」を開発する。主に学習や研究など、アカデミックな目的で用いられる。
①アラン・ケイ
②ダン・インガルス
③アデル・ゴールドバーグ
又、「Hello, world!」を出力するコードは以下である。
Transcript show: 'Hello, world!'.
1,972 リチャード・ニクソン政権と親密であったミケーレ・シンドーナが、ロングアイランドのホテルを所有していたロウズ・コーポレーションの会長ローレンス・ティッシュからフランクリンスクエア(アメリカのニューヨーク州ロングアイランド)に拠点を置くフランクリン国立銀行の支配権を購入する。
1,972 1 デイヴィッド・ロックフェラーが、チェース・マンハッタン国際金融フォーラムにて講演を行い、前年8月15日のリチャード・ニクソンの出した国際金融政策に於ける声明を踏まえ「平和と繁栄の国際委員会」の設立を提唱する。
1,972 2 21 リチャード・ニクソンが、同月28日迄の日程で中国を訪問する。ニクソンは毛沢東と北京で会談し、米中関係及び世界情勢について意見交換した。以下2名も同席した。
①ヘンリー・キッシンジャー
②周恩来
ニクソン一行はその後、文化・工業・農業に係る各所を巡り、杭州市・上海市も訪れた。
1,972 2 27 以下2名が、上海で米中共同宣言を発表する。
①リチャード・ニクソン
②毛沢東
以下の内容であった。
①体制間の相違を相互に認め、其れを超えて「平和共存五原則」に基づき国際問題及び二国間問題を処理する。
②米中ともアジアに覇権を求めず、ソ連の覇権主義に反対する。
③「中国は一つであり、台湾は中国の一部である」との中国の主張を米側が認識した。
④ 米中の関係正常化はアジアと世界の緊張緩和に貢献する。
此れにより中国は、資本主義諸国との平和共存路線へ政策を転換した。ヘンリー・キッシンジャーは、此の延長線上に米中国交正常化を描いており、時間を掛けて段階的に進める算段であった。
1,972 4 21 NASAがアポロ16号の月面着陸を捏造する。
1,972 4 21 この日から3日間の日程で、第21回ビルダーバーグ会議がベルギーのウェスト・フランデレン州クノック・ヘイストにて開催される。デイヴィッド・ロックフェラーは、平和と繁栄の国際委員会の設立について講演し、広く受け入れられた。しかし、ビルダーバーグ会議以外では受け入れられなかった。
1,972 5 ズビグネフ・ブレジンスキーが、コロンビア大学共産主義問題研究所所長の職を辞し、平和と繁栄の国際委員会設立の為、以下の人間とグループを組織する。
①ブルッキングス研究所外交政策研究ディレクターのヘンリー・D・オーウェン
②CFR事務局長ジョージ・S・フランクリン
③外交官でCFIA(ハーバード大学国際問題研究所)をヘンリー・キッシンジャーと共に設立したロバート・R・ボウイ
④第2代軍備管理・軍縮庁長官ジェラルド・スミス
⑤カーネギー研究所顧問ジョージ・マーシャル・ホーンブロワー
⑥第38代ペンシルベニア州知事を務めたウィリアム・スクラントン
⑦ハーバード大学東アジア学教授エドウィン・ライシャワー
⑧ヨーロッパアメリカ合衆国行動委員会副会長マックス・コーンスタム
このブレジンスキーが組織したグループには、以下が資金提供を行った。
①デイヴィッド・ロックフェラー
②ケタリング財団
③フォード財団
1,972 5 15 沖縄(琉球諸島及び大東諸島)の施政権がアメリカから日本に返還される。
1,972 6 1 イラクがIPC(イラク石油会社)を国有化する。
1,972 7 7 田中角栄が第64代首相に就任する。直ちに中国との国交正常化を急ぐと表明し、此れを田中内閣の三大政策の1つとした。
1,972 7 9 周恩来が、イエメン政府代表団の歓迎レセプションで「日本で田中内閣が発足し、外交面で日中国交正常化の実現を急ぐという声明を出した事は歓迎に値する」という主旨の発言を行う。
1,972 7 10 孫平化を団長とする「上海舞劇団」208名が、日中文化交流協会と朝日新聞の招きにより来日する。1ヶ月以上掛けて日本各地を巡業し、以下の講演を行なった。
①現代バレエ劇「白毛女」
②「紅色軍」
③ピアノ協奏曲「黄河」
1,972 7 16 アジア局中国課長橋本恕が「孫平化を大平外相に会わせて欲しい」という打診を受ける。橋本が中国側が指定したホテルニューオータニの一室に行くと、唐家璇を含む2名が待っていた。唐は「周総理の極秘のメッセージを持って来ています。是非とも大平外相にお伝えしたい。其の段取りを付けて頂けないか」と橋本にお願いした。其の後橋本は大平に伝えた。
1,972 7 20 藤山愛一郎が、中日備忘録貿易事務所の東京連絡事務所首席代表に就任した蕭向前と上海舞劇団を歓迎するレセプションを開く。以下の人間等が参加した。
①大平正芳
②中曽根康弘
③第7代社会党委員長成田知巳
④竹入義勝
⑤第3代中央執行委員長春日一幸
1,972 7 22 以下2名がホテルニューオータニのスイートルームで会談を行う。
①第95代外務大臣大平正芳
②孫平化
大平には橋本恕も同行した。大臣のスケジュールは記者クラブに事前に開示する為、大平の行き付けのホテルニューオータニの床屋の予定を入れて、別々のエレベーターに乗る等して、記者に発覚しない様に念を入れた。孫は1人であった。孫は「周総理は、田中角栄氏が首相になられた事、田中内閣の成立を心から喜んでおります。又、田中総理の日中国交正常化の姿勢も評価しており、良き隣人として、善隣友好関係を築き上げる為に、出来るだけ早く中国をご訪問下さいと申しております」と言った。
1,972 7 23 夜、第3代公明党中央執行委員長竹入義勝が、東京都文京区目白台の田中角栄の自宅を訪れる。1週間程前に中国から北京訪問を打診されていた竹入は「今度の訪中は日中国交正常化交渉の話になるだろう。私を信用している旨、一筆書いてくれないか」と、田中に紹介状の作成を依頼した。竹入は前年6月にも訪中し、周恩来と会談していた。田中は「行くなら行って来い。但し、紹介状は書けない。俺は総理になったばかりだ。今中国なんかやってみろ。内閣なんか吹っ飛んじまうよ」と竹入の要望を拒否した。
1,972 7 23 この日から翌日にかけて、アメリカのニューヨーク州ウェストチェスター郡タリータウンのポカンティコ・ヒルズに所在する、キクイトと呼ばれるジョン・ロックフェラーの14,164,500㎡の私有地であった場所で、以下の人間を始めとする、デイヴィッド・ロックフェラーの審査をパスした金融界・産業界のエリート250名が集い「日米欧三極委員会」を組織化する。
①デイヴィッド・ロックフェラー(提唱者)
②ズビグネフ・ブレジンスキー(提唱者)
③フォード財団理事長マクジョージ・バンディ
④ヘンリー・D・オーウェン
⑤ロバート・R・ボウイ
⑥CFR上級研究員やキッシンジャーの下で国家安全保障会議の国際経済問題担当補佐官を務めたブルッキングス研究所上級研究員C・フレッド・バーグステン
⑦初代CFR会長ベイレス・マニング
⑧ドイツ連邦首相府長官カール・カーステンス
⑨イタリアの百貨店チェーンのリナシェンテ社長グイド・コロンナ・ディ・パリアーノ
⑩IISS(国際戦略研究所)所長ルイ・フランソワ・デュシェーヌ
⑪フランス独立共和派結党メンバーのルネ・フォック
⑫マックス・コーンスタム
⑬宮沢喜一
⑭大来佐武郎
⑮JCIE(日本国際交流センター)創設者で理事長の山本正
ロックフェラーが、ブレトン・ウッズ体制の終焉に伴い、アメリカの役割を縮小し、世界貿易の70%を占める非共産主義工業地域である、北米・西欧(オーストリア・ギリシャ・スウェーデンを除く)・日本の間で非公開協議が必要であると考え、ビルダーバーグ会議にて、経済成長を遂げた日本も加えたらどうかと提案した所、欧州勢から反対を受けた為独自に設立した。ブレジンスキーは、キッシンジャーと並ぶCFRの重鎮で、後に第44代アメリカ大統領バラク・オバマのアドバイザーを務めた。
1,972 7 25 以下3名を始めとする一行が北京へ向けて出発する。
①竹入義勝
②公明党国会対策委員長で副書記長の大久保直彦
③政策審議会長正木良明
1,972 7 27 16時、以下2名が会談を行う。
①竹入義勝
②周恩来
周は「先ず第一に、田中角栄首相・大平正芳外相が仰っている様に、中日両国間に国交を樹立、大使を交換し、相互に承認し合う。第二に、遅くやるより早い方が良い。私達にとっては23年待ったから差し支え無いが、田中首相にとっては早い方が良いと思います。日本は輸入より輸出が多く、此れは日本にとって大きな問題になっていますね。中国は何も言っていませんが、日中貿易も日本の輸出が多くなっています」という主旨の発言をすると、竹入は「此れは済みません」と謝った。周は「いいえ、日本の技術力が高い、見習う必要が有ります。此れから友好商社より大手商社との関係を結ぶ事になります。日本の輸出は今迄よりも増えると思います。戦後は国交は無いが、友好的往来は途絶えませんでした。此処がアメリカと違う所です。岸信介も此れを途絶えさせる事が出来ませんでした。日本と中国は秦の時代から2,000年もの友好があり、此の戦後27年は一瞬の様なものです。田中首相は西暦1,954年に合意された平和五原則に基づいて国交を結ぼうとしています。平和条約も可能ですが、平和友好条約にしたいと思います。此の中に平和五原則を入れれば良いと思います。武力ではなく話し合いによって解決するという風にすれば良いと思います。アメリカもソ連も其れは反対出来ません。田中首相は日中国交正常化の機は熟したと断定的に言い、自民党日中正常化協議会では其れを基本原則としている。其の精神に私達も同感です」と言った。此処で、中国外交部アジア局次長王暁雲が「昨日の自民党日中正常化協議会で初歩的な一致を見た2つの段取りが有ります。共同声明での国交回復、其の後の平和条約締結です」と口を挟んだ。周は「此れですと、基本的に私達の意見と一致しています。私は田中首相・大平外相が北京に来られ、共同宣言を出して国交を樹立する事は鳩山一郎・ソ連のやり方と同じです。平和友好条約を結びたいと思います。そうすると全世界が安心するし、そうした方が良いと思います。北京に来てそうした共同宣言が無いと無意味になります。3つの問題があります。田中首相・大平外相に安心して貰いたいと思います。
①日米安保条約には触れません。日中国交回復が出来たら中国への安保の効力は無くなります。
②西暦1,969年11月21日の佐藤栄作とリチャード・ニクソンの共同声明にも触れません。共同宣言が発表されたら平和友好条約でいけます。後は法律家に任せれば良い。政治的信義が大事です。
③日華平和条約の問題です。
田中首相は就任してから度々中国の三原則を理解していると仰っていますが、此れは尊重するという意味でしょうか?」。竹入は「そうです。共同声明が出来、外交関係が樹立した其の瞬間から日華平和条約は無効になります」と返した。周は「其処で問題が1つ有ります。田中首相は中国は正統と言っていますが、此れは合法という意味になりますか?」と問うと、竹入は「そうです」と返した。周は「中国では合法の反対は非法・不法という事ですが、中華民国政府は不法です。昨年は国連に復帰しました。中華民国は追い出されました。中国は国際的にも合法となったのです。田中内閣の法律家達は何か正統という言葉に意味を持たせているのではないでしょうか?」と問うと、竹入は「無いと思います。田中首相は大平外相、三木武夫国務大臣と協定しました。其の中に中国の三原則は黙示として含まれています。田中首相の決意としてです。しかし、現状では明示出来ない事情が国内に有るという事です。唯此処で改めてご了解を得たい事は日台条約は本来、不法・不当という立場を執れば、日本国内に混乱を起こします。此の点はご理解頂きたい」と返した。周は「合法という言い方にして頂けますか?」と求めると、竹入は「其の様に改める事を話したいと思います。ご面倒を掛けます」と応じた。周は続けて「③に就いては検討します。①②は簡単です。又、台湾は中国の領土の一部という事は中米共同声明でも認めておりますが日本にどんな問題が有りますか?」と問うと、竹入は「問題は無いと思います。中米共同声明に於ける台湾の領土の表現について、緩やかなものと言えますが如何でしょうか?」と発言した。周は「そうです。日本の立場とは違うでしょう。アメリカは国交正常化を延ばしたいという気持ちが有ります。大統領選挙の問題が有ります。ジョージ・マクガヴァンは直ちに中国を承認すると言っていますが、彼等の論争に介入したくありません。客観的に中国は1つであり、台湾は中国の1つの省だという事は、中国人同士に論争は有りません」と述べると、竹入は「確認したいのですが、田中首相が訪中して共同声明をした場合、中国が唯一合法政府であるという事、台湾が中国の領土の一部である事を明確にする必要が有りますか?」と問いを投げ掛けた。周は「其の点を考えている最中ですが、もう少し考えさせて貰いたい。田中首相は中国の三原則を理解していると含蓄を持たせた言い方をしている。今日は意見の交換です。毛沢東に報告し、党内で協議します。毛は賠償請求権を放棄すると言っています。賠償を求めれば日本国民に負担が掛かります。その事は中国国民が身を以って知っています。清の時代には250,000,000両日本に賠償しました。清王朝は此れを利用して税を重くしました。此れを全部払ったかどうかは分かりません。八カ国連合軍の賠償は400,000,000〜500,000,000両でした。400,000,000ドルくらいで、今では大した金額ではありませんが、国民に負担を掛ける事は良くありません。賠償請求権の放棄を共同声明に書いても良いと思います」と述べた。此れに対して竹入は「お礼の言葉もありません」と返した。周は「当然の事です。20数年来の両国国民の友好によって国交が実現するのですから、私達は此れから次の世代を考えなくてはなりません。私達は決して難しい事は言いません。早く国交を樹立する為、早く来られた方が良いと思います。竹入委員長は9月中が良いという事ですが私達は歓迎します。日米会談の後になりますがこれは問題ありません。出来たら9月が良いと思います。もし、大平外相が国連に出なければ下旬が宜しいですが、其れが出来なければ中旬という事になりますが、其の時は時間が短くなります。4〜5日になりますか」と提案した。竹入は「9月下旬では国慶節への影響が有りますか?」と尋ねると、周は「差し支えありません」と回答した。竹入は「飛行機直行は良い考え方だと思います。今度、日本航空と全日空が舞劇団を運んでくれます。中国から飛行士を派遣し試験飛行をさせたいと思います。安全の為に、日本の領空を出たら案内します。北京から山東省の上空を通って東京に帰れば良いと思います。今度の日本航空の操縦士は田中首相の準備をしなければなりませんか?」と尋ねると、周は「田中首相の試験飛行も可能です」と答えた。これを受けて竹入は「田中首相の時は又東京から案内して頂きたい」と要望した。周は「試験飛行をして平和友好条約を書き上げる前に実行しましょう。航空・漁業協定を策定しましょう。通商・航海はややこしいですが実際は今でもやっているのです。日本の船が中国の港に着いています。中国に着いている船で世界で一番多いのが日本船です。田中首相・大平外相が言っているように、日中友好の願望は止める事が出来ません」と語ると、竹入は「戦争終結宣言をどのようにお考えでしょうか?」と尋ねた。周は「竹入先生がお帰りになる迄検討します。日中正常化協議会のニュースが確実であれば準備をしているのではないでしょうか。竹入先生が帰って内閣が決定すれば、草案準備に信頼出来る人を寄こすか否かは田中首相に任せます」と発言した。竹入は「田中首相の決断が早いとその準備無しに、直接来る事も有り得るかも知れません。日本はマスコミ公害で草案が秘密に出来るかどうか判りません。官僚も秘密を守らない場合が有ります」と予測した。周は「其の点はヘンリー・キッシンジャーも言っていました。キッシンジャーはホワイトハウスの中に小グループを作っています」と言うと、竹入は「私が日本に出発する迄に中国のご厚意を示して頂ければ田中首相・大平外相が直接来る方が国内もうまく行くと思います」と返した。周は「其の考えは正しいと思います。アメリカが中国との間に秘密でやったのはアメリカに困難があったからです。日本の頭越しでお詫びに行ったでしょう?」と発言すると、竹入は「リチャード・ニクソンの訪中を非難するのは的外れです」と意見した。周は「佐藤栄作は自信を持っていたが、最後は自信を喪失していた様です。田中首相の対中政策が明らかになっていますが、アメリカが足を引っ張る事は無いでしょうか?」と尋ねた。竹入は「2人の決意としてはアメリカの考え方を聞いて決断する事は無いと思います。若し有ってもアメリカの要求を撥ね付けると思います」と回答した。周は「記者会見からも独立性が伺えます。記者に言えるなら本物でしょう。日本の経済がここまで発展した事から独立が大事です。台湾に対しては台湾を解放します。出来るだけ平和的に努力したいと思います。アメリカも知っています。竹入先生から田中首相・大平外相に伝えて下さい。蒋介石が攻めてくれば別ですが。機が熟すれば自然に解決します。安保や日米共同声明に影響はしません。中国に関する部分は効力を失ってしまいます。日中間も国交回復し、友好条約を締結してアジアの平和のみならず、世界の平和に貢献しましょう。中米共同声明にある様に中国は覇権を求めません。此の事は中国と日本が実行すると思います。二つの大国は覇権を争わないとは言い切れません。此れを私達が実行し、世界に良い影響を与えましょう。何回も中国へ来て、間違った事は批判して下さい。次の世代の事を防止する事が必要であり、友人の助けも必要です。永遠に助け合いましょう。貴方方ももう一度戦争が起こるという事が日中にも世界にも不利だとお思いでしょう」と訴えた。竹入は「周総理の言う様に、中国は超大国にならない事を信じます。中国が平和国家である事を信じます」と発言した。
1,972 7 28 19時、以下2名が会談を行う。
①竹入義勝
②周恩来
竹入は「大平外相と意見交換をした。外相の判断としては、首相が訪中し、国交樹立の段階で間違いなく台湾は出て行くだろうと言っていました。台湾の在日公館が売りに出されている事が新聞に早く出る事は、好ましくないと心配していました」と言うと、周は「新聞に少し出ましたね。華僑の反対は値しないと思います」と返した。竹入は「華僑の気持ちは判らないでもありませんが政府は黙殺しています」と状況を伝えると、周は「回答しない方が良いでしょう。若し台湾が引き上げない場合は如何でしょうか?」と尋ねた。竹入は「在日公館を引き上げて貿易会社を残す動きをしています。首相が訪中し、外交関係の樹立、大使交換をした場合、日台間の国交は無くなります。其れで昨日周総理が言われた平和友好条約に入っていく考えに変わりはありません。細かい問題は残りますが、大筋の問題は、時間を置いてはいけないと思います」と答えた。周は「そうです。尖閣列島の問題にも触れる必要はありません。竹入先生も関心が無かったでしょう。私も無かったが石油の問題で歴史学者が問題にし、日本でも井上清さんが熱心です。此の問題を重く見る必要はありません。平和五原則に則って、国交回復する事に比べると問題になりません。新聞で書く事は横槍を入れた事になりますね。台湾問題は以上で日米関係に入りましょう。アメリカとしては、此方はまだ国交回復していないのだから日本に待って貰いたいという考えが有るのでしょう」と言う主旨の発言をすると、竹入は「有ると思います」と答えた。周は続けて「アメリカにはアメリカの事情があり、日本には日本の事情があります。中米共同声明で其の事に触れています。アメリカは20数年間、中国を封じ込めて来ました。日本は台湾を放棄しています。占領しているのはアメリカです。陳儀という人を派遣して接収しました。責任を負うのはアメリカで、日本ではありません。しかし、そういった状態であるにも拘らずアメリカは一つの中国を認めました。台湾海峡の両側の中国人、此れはヘンリー・キッシンジャーの創造的言葉で私も思い付きませんでした。其の次に、台湾は中国領土の一部であり、台湾問題の解決は中国自身のものであり、アメリカは異議が無い前提を明確にしています。次に、中国が平和的に開放する事を所望すると書いてあります。昨日言った様に、リチャード・ニクソンにも平和的解決を求めると言ってあります。在台アメリカ軍は、ベトナム戦争が終われば逐次引き上げます。現在、ベトナム戦争の規模が小さくなっています。ベトナム戦争が終われば完全に撤退し、台湾から完全に引き上げます。此れは秘密です。先生方にのみ言いました。共同声明では明示していません。極東情勢が緩和するに従って引き上げるという風にしてあります。中米共同声明はベトナムと結びついています。私達は、自分の事を考えるのではなくベトナムの事を考えねばなりませんでした。ベトナムでは血が流されています。台湾の問題は分裂していますが、血は流されておりません。台湾は中国の内部の問題です。ベトナムより先に台湾を解決するのはベトナムに済まない事です。此の事はニクソンとキッシンジャーと懇談をし、状勢緩和の責任を負うと言いました。しかし、アメリカ軍がベトナムで戦争をやっているのだから、ベトナムを支持します。ニクソンは我々の意見が公正である事を認めました。アメリカを非難してもニクソンは何も言わないと言いました。唯、アメリカの要望は名指しで余り形容詞を使わないでくれという事でした。ソ連はアメリカを批判しません。ソ連は自分の事だけを考えています。中東は鼻先きですから関心がありますがインドシナについては余り関心を示しません。私達は、インドシナの主権はインドシナ三国のものであるとしています。パリ会談がうまく行かなくて戦争が続くなら、ベトナムを支持するとニクソンにはっきり言ってあります。何方も第三国を代表して話をしないという事はアメリカの要求です。私はアメリカの態度は良いと思います。第三国に代わって物を言うのは良くありません。日中問題は中米問題と別問題です。日本はインドシナ戦争に加担しておりません。同情し、反対しています。其の戦いの中で得をしたのは独占資本です。例えば船舶・造船・武器輸送の部門でしょう。 日本の政府は、直接公に参加しなかったし日本は拘束されません。台湾についても元々中国に返してあるものです。日中と中米は事情が違います。アメリカは敵視し、日中間は20数年間往来が途絶えませんでした。日本人は30,000名を全て返し、戦犯も返しました。友好的態度を貫いてきました。友好、覚書き貿易は、嘗て大臣だった松村謙三先生が切り開いた道です。此の事は日本が良く知っています。アメリカには其れがありません。文化交流はもっと有ります。昨年のピンポン外交は、一時途絶えていましたが回復しました。頭越し外交をニクソンがやったのは、此の回復を齎したのは、ピンポンです。此の球は重要です。外交部ではカナダ等しか呼ばないと定めてありました。アメリカも希望していましたが情勢が未熟であると述べておりました。毛沢東が未熟とは取るに足らない理由であるとし、日本に居る王暁雲に電話で伝えました。そしてアメリカの卓球チームと新聞記者の方が、中国に参りました。米中の切っ掛けになったのは卓球団でした。4月に訪中し、キッシンジャーは7月でした。日本は文化の面でも碁の往来、航海・漁業・貿易・科学技術の交流に就いてもやっていました。中国の対外貿易は、いつも日本が一番多く昨年は1,000,000,000ドルで日本が最高でした。日本が黒字です。中国は抗議しておりません。此れは元通産大臣の首相と中曽根通産相に伝えて貰いたい。貿易は発展するでしよう。日本と此の関係を発展させる為には、国交回復しかありません。アメリカと同じでは駄目です。アメリカは台湾と軍事条約を結んでいます。日本と蒋介石は平和条約を結びましたが、軍事条約はありません。アメリカは、台湾は中国のもので内政問題と認めているが過程が必要です。日中の国交樹立はアメリカと違います。此の点アメリカを説得する必要があります。首相に報告し、首相が了解し、アメリカに了解を求めるなら中国はアメリカに言います。此れは日米会談の前では無く、後にしたいと思います。日中関係の回復は米中関係に影響しないと言っておきました。日中両国の友好はキッシンジャーは賛成すると言いました。現在、日中両国が国交回復を早めたい気持ちですからアメリカは反対すべきでは無い。中米でも安保、佐藤栄作とリチャード・ニクソンの共同声明は出て来ませんでした。だからアメリカは幾らか足を引っぱるでしょうが説得をしなければなりません。日本としても東京新聞のような言い方は出来ません。ソ連でも戦争終結と国交樹立を一緒にしました。日ソの前例があります。頭越しはアメリカが初めてやりました。ソ連がやった国交樹立とそれから平和条約、日中両国は先にやるのではなく彼等の後を追っているのですからアメリカに納得させる事が出来るでしょう」と持論を展開した。竹入は此れを聞いて「アメリカが若干文句を言うだろうとは外相が言っていました。しかし大平外相は、ニクソンに会ってから決めるのではなくて、会う前に決めていく、そして、アメリカを説得するという決意です。ベトナム戦争終結後、在台アメリカ軍が引き上げるという事を2人に伝えても宜しいですか?」と尋ねた。周は「2人には言っていいと思います。しかし2人には、アメリカには聞き質さない様に言って下さい。此れを聞くと、アメリカ以上に竹入さんを信頼しているという事になりますから。三木武夫・藤山愛一郎にも言っていません。伝えるのは2人が日米関係を処理する為、幾らか知っておかねばならないからです」と答えた。竹入は「周総理のご厚意有るこの話を正確に伝えます。2人はニクソンに会っても決心は変えないと思います。賢明に処理すると思います。先日、沖縄にB52が飛来した際、二階堂官房長官が第20代駐日アメリカ大使ロバート・スティーヴン・インガソルに厳重に抗議しました。歴代内閣に無かった事です」と語ると、周は「此の点を私達は注視していました。田中内閣の新しい要素です。今迄無かった事です」と発言した。竹入は「アメリカとして、日本と沖縄はベトナム戦争の後方基地です。日本の基地では船や戦車等を修理しました。こういった関係で日中国交回復の結果、アメリカが日本の基地を使いにくくなると考えているでしよう。もう一点は韓国他、東南アジア諸国への影響を心配しているのではないでしょうか。しかし、田中首相はもう決心しています」と続けた。周は「そうですね。心配しているのでしょう。南北朝鮮が統一しようとしている。良い事ですね。早いですね。もし都合がついたら、日中関係とは別として、首相に申し上げると良いと思います。田中首相は貿易・文化の交流をしようとしている事を聞きましたが、北朝鮮との交流は日本の為に良い事です。南北統一を促し、交流する事は良い事だと思います。其れを勧めてあげて下さい」と言った。竹入は「アメリカが韓国に対し、日中国交回復後どうなるかを心配している様です」と発言すると、周は「この問題の解決は、日中両国国民だけでなく、世界の人民が恩恵を受けます。中米会談では、平和の五原則に則りアメリカが中国の意見に賛成しました。中米両国は以上の平和五原則に則り、問題を平和的に解決します」と言った。
1,972 7 29 19時30分、晩餐会後に以下2名が会談を行う。
①竹入義勝
②周恩来
周は「思い付いた問題を挙げていきます。先ず「①戦争終結の問題」です。「中国と日本の戦争状態は,此の声明が公表される日に終了する」。此処で言うこの日というのは、共同声明又は、共同宣言が発表された日の事です」と提案すると、竹入は「此れは共同声明の中に入れるのですね?」と確認した。周は「そうです。此の表現だと皆安心します。次に「②国交の問題」です。此の表現で行きたいと思いますが、どうでしょうか?「日本政府は、中国政府が提出した中国の三原則を十分に理解し、中国政府が中国を代表する唯一の合法政府である事を承認する。此れに基づき、両国政府は外交関係を樹立し、大使を交換する」。田中首相の考えと相違は有りますか?」と問うと、竹入は「問題無いと思います。此れは田中首相が従来から言っている事ですから」と答えた。周は「此の次は簡単です。「③双方は、中日両国の国交の樹立が、両国国民の長期に渡る願望にも合致し、世界各国人民の利益にも合致する事を声明する」。中国の場合は文法上「声明する」が先に出てきます。日本語に飜訳すると「声明する」が後になります。此れは検討しましよう。此の一項は,中米共同声明から受け継いだものです。次に「④双方は、主権と領土保全の相互尊重、相互不可侵、内政の相互不干渉、平等・互恵、平和共存の五原則に基づいて、中日両国の関係を処理する事に同意する。中日両国間の紛争は五原則に基づき、平和的な話し合いを通じて解決し、武力や武力による威嚇に訴えない」ですが、此れも中米共同声明で平和共存の五原則を受け入れたという事でヘンリー・キッシンジャーが得意がっている所です。私達両国が先に実行に移しましょう。日本は台湾・澎湖諸島を放棄しました。私達は,日本の北方の4つの島を日本が回復する事を支持します。此れは田中首相が平和共存の五原則に基づいて発表した事が有りますね」と続けた。竹入は「此れには世界も反対しないでしょう」と同意した。周は「反対出来ません。次は「⑤中日両国のどちらの側も、アジア太平洋地域で覇権を求めず、他の如何なる国、或いは国家集団が、斯うした覇権を打ち立てようとする事に反対するという事を声明する」です。此れも中米共同声明に有りましたが、意味のある事だと思います。此れは、田中首相が斯ういう事を言うのは早すぎるというなら相談出来ます。中米両国が一致してとの事ですから、彼らも反対出来ないでしょう。日中両国の接近にアメリカは反対出来ないですが、何処かの国に反対が出るのは、止むを得ません」という主旨の発言をした。此れを受けて竹入は「表現について、ご相談頂き有り難う御座います。此れが受け入れられるかどうか、田中首相・大平外相に話します。唯、此の様に表現しても、又更に緩めても、ソ連は外圧を加えて来るでしょう」と言った。周は「旗印を鮮明にするという事です。私達が協力して、他が覇権を求めるなら共同して反対しようという事です。ソ連が幾ら外圧を加えても、私達は準備していますから、手出しは出来ないでしょう。1,000,000名の軍隊を北方に派遣しています。次は「⑥双方は、両国の外交関係が樹立された後、平和共存の五原則に基づいて、平和友好条約を締結する事に同意する」、「⑦中日両国国民の友誼の為、中国政府は、日本に対する戦争賠償の請求権を放棄する」、「⑧中国政府と日本政府は両国間の経済と文化関係を一層発展させ、人的往来を拡大する為、平和友好条約が締結される前に必要と既存の取り決めに基づいて、通商・航海・航空・気象・郵便・漁業・科学技術等の協定を其々締結する」です。平和友好条約からですと遅すぎます。アメリカと違う点は、私達両国の間には、こうしたものが既に有るのです。中日両国の漁業協定は,ソ連よりうまく行っています」と計8項目を挙げた。竹入は「廖承志先生経由で周総理に申し上げた項目は全て入っております。従って、此れ以上のものは日本政府からは出ないと思います」。次に周は、宣言・声明には盛り込まない、黙約事項の話を始めた。「先ず「①台湾は中国の領土であり、台湾を解放する事は中国の内政問題である」、「②共同声明が発表された後、日本政府が、台湾から大使館・領事館を撤去し、又、効果的な措置を講じて、蒋介石集団の大使館・領事館を日本から撤去させる」です」。竹入は「蒋介石集団という言い方には抵抗が有るかも知れません。昨年の我が党の共同声明には、蒋介石グループという言い方をしました」と意見を述べた。周は「蒋介石の大使館、領事館と言っても良いですね」と言った。竹入は「日本政府としては、台湾と国交を続けて来た事実が有ります。前段に台湾という言葉がありますから、此処も台湾の大使館という風にして貰えると有り難いですが、其の余地が有りますか?何れにしても此の点、田中首相・大平首相に考える余地を残して欲しいと思います」とお願いすると、周は「分かりました。次に「③戦後、台湾に於ける日本の団体と個人の投資及び企業は、台湾が解放される際に,適当な配慮が払われるものである」です。中国側は以上3点ですが、田中首相の方で他に有りましたら話し合っても良いと思います。此の共同声明の文にしても日米安保、佐藤栄作とリチャード・ニクソンの共同声明の「台湾条項」、日華平和条約を入れず避けています。貴方が来られた以上成功させたい、そうして国交が回復されれば過ぎた事になります。此れは政治的に言っているので、法律は当てになりません。第2次世界大戦の中に色々な法律が有りましたが、貴方方も,其れで酷い目に遭っているでしょう。岸の頭は頑迷で、新しい政治の赴く所が判らなくなっています。ヤルタ協定も3大巨頭が作ったものですが、今はどうなっているのでしょう。訂正は田中首相が自ら来られた時が良いと思います。東京で論議すると秘密が漏れるかも知れません。時期ですが、1週間程度でしたら9月下旬が良いと思います。国慶節も、5周年、10周年なら別ですが、今、中日両国の問題は大事な事ですので、他の事は2次的な事になります。田中首相の地方訪問にお供致します。9月下旬が駄目でしたら少し延ばす事も考えられない事ではありません。其の時期が一番望ましいと考えられますが、其の時期でなくてはならないという意味ではありません。又、田中首相・大平外相の訪中が定まる時期の少し前に、共同発表する文章を作りたいと思います。訪中の時期については、9月下旬という様に大まかに書いた方が良いと思います。田中首相が来られる以上出来るだけ時間を割いてお供したいと思います。ニクソンより時間を多くしたいと思います。国交の樹立ですから」という主旨の発言をすると、竹入は「首相の訪中の時期の表明の方法はどの様にしたら良いでしょうか?」と尋ねた。すると周は「孫平化が今月16日に帰国します。其れ迄に決まれば孫に言って下さい。其れ以降は蕭向前に言って下さい。東京から北京直行は可能です。航空士と電信士を東京に派遣します。ニクソンの時は試験飛行を行いました。キッシンジャーは大統領専用機でやって来ました」と言った。此処で竹入は「公表しましたか?」と尋ねた。周は「公表しなかったし憶測も無かったでしょう。CIAがキャッチしたかも知れませんが判りませんでした。キッシンジャーがパキスタンから来た時は、情報は漏れませんでした。北京の駐在記者も掴めませんでした。随行は何名でも構いません。電信装置、無線装置も持って来て構いません。記者も訪中を希望するでしょう。どの社にするかは其方で選んで下さい。此方で招待します。外交部新聞司の方でセンターを作ります。宇宙中継は,センターが有りますから援助したいと思います」という主旨の発言をした。
1,972 8 4 竹入義勝が首相官邸を訪れ、以下2名に会談記録と共同声明の草案メモを手渡す。
①田中角栄
②大平正芳
1,972 8 5 以下2名がホテルニューオータニの一室に集まる。
①田中角栄
②竹入義勝
田中は、会談記録と共同声明の草案メモに関し「此れに書いてある事は間違いないか」と確認した。竹入は「中国側とも一字一句確認した。絶対に間違いない」と返した。田中は暫く考え込んだ後「俺は北京に行くぞ」と発し、訪中を決意した。竹入は周恩来との間で、田中が訪中を承諾した場合には「秋に予定されている廖承志の大型訪日団は延期になった」と公表する事と取り決めていた。国会の記者クラブに駆け込んだ竹入は、其の通りに記者発表した。
1,972 8 11 以下2名が会談を行う。
①大平正芳
②孫平化
大平は孫に以下2点を伝えた。
①田中角栄が中国を訪問する
②上海舞劇団が帰国する迄に、田中自身が孫と面会する
1,972 8 15 東京帝国ホテルにて、以下4名が会談する。
①田中角栄
②第36代内閣官房長官二階堂進
③孫平化
④蕭向前
此の日、田中は訪中を対外的に発表した。
1,972 8 16 ユニバース25が終了する。この時点で生き残ったマウスは27匹であった。
1,972 8 16 上海舞劇団が中国へ帰国する。本来は往路を逆戻りし、香港経由で帰国する予定であったが、日本側の好意により、日本航空と全日空のチャーター便2機が代表団を上海までの直行便が運行される事となった。此れは戦後初の日中間の直行便となり、同時に田中角栄訪中のテストフライトも兼ねていた。以下の人間等が見送った。
①日中文化交流協会理事長中島健蔵
②岡崎嘉平太
③第3代日本航空社長朝田静夫
④若狭得治
⑤日本の報道機関の代表
上海舞劇団が上海に到着した際、上海市の各界の代表3,000名が花束を掲げ出迎えた。
1,972 8 20 ロッキード社の副会長アーチボルド・コーチャンが来日する。
1,972 8 23 以下2名が東京都文京区目白台の田中角栄の自宅を訪ね、第42代運輸大臣佐々木秀世に、ロッキード社のL-1011 トライスターを全日空に購入させる様働きかけを依頼する。
①丸紅社長檜山廣
②大久保利通及び高橋是清の孫で丸紅専務の大久保利春
お礼は500,000,000円で田中が了承した。
1,972 8 28 檜山廣が、財界人の集まりにて、田中角栄にロッキード社のL-1011 トライスター購入の件を念押しする。
1,972 8 31 ハワイにて此の日から2日間、田中角栄とリチャード・ニクソンの日米首脳会談が行われる。ヘンリー・キッシンジャーも同席した。此の際非公式にニクソンが田中に対しL-1011 トライスターの購入を依頼する。事前にニクソンは、P-3Cオライオンと、グラマン社の空中早期警戒機「E-2C」の購入を田中に迫るべきだとキッシンジャーから言われていた。只、此の時点で日本の国防調達の焦点となっていたのは、高等練習機・支援戦闘機であり、対潜哨戒機はまだ争点になっておらず、高等練習機・支援戦闘機に関しては、防衛庁は、三菱重工が開発している高等練習機「T2」・支援戦闘機「FST2改」の国産、大蔵省は、調達コストの観点からノースロップ社製「F5B」の輸入に傾いていた。更に此の会談で、日中関係に就いても議論を交わしたが、其の議論は堂々巡りに終わり、結局田中の日中国交正常化に向けた動きを止める事は出来なかった。
1,972 9 18 人民大会堂にて、以下2名が会談を行う。
①自民党日中国交正常化協議会会長小坂善太郎
②周恩来
周は「中国7億余の民が訪中を歓迎していると田中角栄先生に是非伝えて欲しい」と言った。
1,972 9 24 夜、以下3名を始めとする一行が訪中を前日に控え、羽田空港近くのホテルに宿泊する。
①田中角栄
②大平正芳
③二階堂進
大平は遺書を認めていた。
1,972 9 25 11:30、以下3名を始めとする一行が北京首都国際空港に到着する。
①田中角栄
②大平正芳
③二階堂進
16時、田中・大平は人民大会堂にて周恩来と会談を行った。田中は、日中国交正常化の機は熟したとして、国交正常化を実現した際に消滅する日台関係とは別に、現実に起こる諸問題に就いて、台湾に対する影響を十分考えながら進めるべきであるとした。又、先ず共同声明から始め、国会の議決を要する問題は後回しにしたいと述べた。大平は、中国が不法にして無効としている日華平和条約に就いて、日中国交正常化を成した瞬間に失効する事に就いて理解を求めた。周は、日中国交正常化は一気呵成にやりたいとし「国交正常化の基礎の上に、日中両国は世々代々、友好・平和関係を持つべきである。日中国交回復は両国民の利益であるばかりか、アジアの緊張緩和、世界平和に寄与するものである。又、日中関係改善は排他的なものであってはならない。お二人が以下の中国の三原則を十分理解出来ると言った。此れは友好的な態度である。
①中国政府が中国を代表する唯一の合法政府である
②台湾は中国の領土の不可分の一部である
③日華平和条約は不法且つ無効であり、破棄されなければならない
今回の日中首脳会談の後、共同声明で国交正常化を行い、条約の形を執らぬという方式に賛成する。平和友好条約は国交樹立の後に締結したい。此れには、平和五原則に基づく長期の平和友好関係・相互不可侵・相互の信義を尊重する項目を入れたい」という主旨の発言を行った。其の後晩餐会が開かれた。田中は挨拶で「我が国が中国国民に多大なご迷惑をお掛けした事に就いて、私は改めて深い反省の念を表明するものであります」と日中戦争に関する謝罪を行った。此のご迷惑という表現が中国外交部の怒りを買った。周は其の場では何も言わなかった。中国側は、田中の好物である台湾バナナと木村屋のアンパンを釣魚台国賓館の客室に常備した。朝食にも、田中が自宅で用いている故郷新潟の味噌を使った味噌汁を提供し、田中を厚遇した。
1,972 9 26 以下2名が日中首脳会談が行う。
①田中角栄
②周恩来
周は「日本政府首脳が国交正常化問題を法律的でなく、政治的に解決したいと言った事を高く評価します。「過去の不幸な事を反省する」という考え方は、我々としても受け入れられます。しかし、中国国民に迷惑を掛けたとの言葉は反感を呼びます。中国では迷惑とは小さな事にしか使われないからです。双方の外交関係樹立の問題に、日華平和条約やサンフランシスコ平和条約を入れると、問題が解決出来なくなります。此れを認めると、蔣介石が正統で我々が非合法になるからです。其処で、中国の三原則を十分理解する事を基礎に、日本政府が直面する困難に配慮を加える事としたい。日華平和条約について明確にしたい。此れは蔣介石の問題です。蔣は台湾に逃げて行った後で、しかもサンフランシスコ平和条約の後で、日本に賠償放棄を行いました。我々は田中首相が訪中し、国交正常化問題を解決すると言ったので、日中両国人民の友好の為に、賠償放棄を考えました。しかし、蔣介石が放棄したから、もういいのだという日本外務省の考え方は我々には受け入れられない。此れは我々に対する侮辱である。田中・大平両首脳の考え方を尊重しますが、日本外務省の発言は両首脳の考えに背くものではないか。日米安保条約に就いて言えば、私達が台湾を武力で解放する事は無いと思います。西暦1,969年11月21日の佐藤栄作とリチャード・ニクソンの共同声明は貴方方には責任がありません。アメリカ側もこの共同声明を取り上げないと言いました。佐藤が引退したので、我々は此れを問題にするつもりはありません。従って日米関係に就いては、何ら問題は無いと思う。我々は日米安保条約に不満を持っています。しかし、日米安保条約は其の儘続ければ良いと思います。国交正常化に際しては日米安保条約に触れる必要は有りません。日米関係は其の儘続ければ良いと思います。我々はアメリカをも困らせるつもりはありません。日中友好は排他的なものではありません。国交正常化は第三国に向けたものではありません。ソ連に対しては、日中双方に意見が有りますが、条約や共同声明には盛り込みたくありません。日ソ平和条約交渉の問題に就き、日本も困難に遭遇すると思いますが、同情します。北方領土問題に就き、毛沢東は千島全体が日本の領土であると言いました。だからソ連は怒りました。日中両国人民が世々代々付き合っていける様にする事、過去半世紀の歴史を繰り返さぬ様にする事が、両国人民の利益であり、アジア・世界の平和に役立ちます」という主旨の発言をした。田中は「大筋に於いて理解出来ます。自民党内にも、国民の中にも現在在る諸問題を解決する事を国交正常化の条件とする向きもありますが、私も大平正芳も全てに優先して国交正常化を図るべきであると国民に説いています。賠償放棄に関する発言を有り難く拝聴しました。自民党内に十分に時間を掛けろとの意見が多いです。其れは、中国は大きな力で統一されましたが、其の中国に不安を持っている為です。他の社会主義国は別として、中国は日本に対し内政不干渉であるという考えが国交正常化の前提となっています。日本の国内で、中国が革命精神の昂揚を行う事はありません。日中間に互譲の精神と内政不干渉、相手の立場を尊重するという原則が確認されれば、自民党内も収まると思います。日本には中国が大国である事に対する恐れがあります」という主旨の発言をすると、周は「其の点は自信を持って下さい。日本は経済大国です。我々は遅れています。中国は人口は多いですが、潜在的な力を持っているに過ぎず、現実の力はありません。中国は確かに潜在的な勢力である。しかし将来、力が付き大勢力となったとしても、超大国にはなりません。国内に力を注ぐのに精一杯です。経済力について言えば、中国は20世紀の末になっても、一人当り国民所得で日本のレベルに到達できるかどうか全く判らない。我々は財政上、先端的な武器は持ちえない。又軍事大国には決してなりたくありません。日本がどれだけの自衛力を持つかは日本自身の問題であり、中国側からは、内政干渉はしません」と返した。田中は「日本は核兵器を保有しません。防衛力増強は国民総生産の1%以下に抑えます。自衛隊の海外派兵はしないという憲法は守りますし、此れを改変しません。侵略は絶対にしません。だから日本に危険は有りません。国交正常化の結果、中国が内政に干渉しない事、日本国内に革命勢力を培養しない事に於いて確信を持ちたいというのが、大平と私の考えです。中国が革命を輸出しないという事が私の最大の土産になります。自民党を国交正常化問題に就いて全部賛成に回らせる事が問題解決の鍵です」という主旨の発言をすると、周は「我々の所でも、日中国交正常化に、少数の者が反対しました。又、彼らは米中関係改善にも反対しました。林彪がそうでした。又、我々の方も人民に説明する必要があります。人民を教育しなければ、三光作戦で酷い目に遭った大衆を説得する事は出来ません」と返した。
1,972 9 27 午前中、以下の一行が万里の長城を見学する。元々は以下の構成であったが、大平の要望により、大平と姫は同じ車に乗り、其処で大使の交換時期等を話し合った。又事前に、外交部の職員が万里の長城周辺の全ての村を訪ね「日本の国旗を付けた車が通るが、此れは中国の為になる事だから、決して誤った行動を取らない様に」と釘を刺していった。
①1号車:田中角栄、第3代中国外交部長姫鵬飛
②2号車:大平正芳、北京市長呉徳
③3号車:二階堂進、アジア担当外務次官韓念龍
夕方、田中と周が日中首脳会談を行った。周は「今日は国際問題に就いて議論したいと思います。思想は国境を越えて発展して行きます。マルクス共産主義はドイツではなく、ロシア、次いで中国で発展しました。コミュニケーションの発達の結果、今は思想が早く伝わります。何処の国も思想の伝播を遮る事は出来ません。中国でも各国の新聞・通信を伝える「参考消息」を6,000,000部/日発行しており、此の中には中国批判も含まれています。此の様に、国民に色々な意見を聞かせ、自分で判断させる様にしています。然もないと疑問を持ちます。リチャード・ニクソンやエドワード・ヒースの発言も掲載しています。思想言論は妨げる事が出来ないし、国民に知らせてこそ、初めて善悪を識別出来る様になります。  ニクソンは社会主義国が一枚岩であると信じたジョン・フォスター・ダレスの誤りを指摘しました。アメリカは数年前から、中ソを始めとする社会主義陣営が一枚岩で無い事を知っていました。EC10ヶ国も一枚岩ではありません。体制の異なる国の間で平和共存が可能です。南北朝鮮は話し合いを開始し、外からの干渉を排して、会談する事に合意しました。朝鮮半島の情勢は緩和の方向に向いています。ソ連は此れに批判的で、体制の相異がある南北朝鮮の統一がどうして可能になるかと言っています。ソ連は統一問題に於いて、北朝鮮と同じ立場ではありません。しかし、北朝鮮は随分前からソ連の支援を受けていません。日本と北朝鮮の関係は2国間問題です。しかし、日本と北朝鮮との関係について言わせて戴くなら、日本政府は、今回の日中首脳会談を手始めに、北朝鮮との関係についても、改善を図られては如何かと存じます。此れは極東の緊張緩和に役立つと思います。大平先生は過去の歴史に終止符を打ち、日中間の平和友好条約では前向きな、日中関係を発展させたいという趣旨を共同声明の中に入れたいと言われましたが、此れに賛成します。相互不侵犯、平等互恵で行きたいと思います」という主旨の発言をすると、田中は「日本では中ソが一枚岩であるとの前提に立っていました。其れは中ソ友好同盟条約や、北朝鮮とソ連・中国との条約を考慮しての事です。しかし、中ソが一枚岩で無い事が、日本人にも理解されてきた。ソ連には第二次世界大戦後、首を絞められたので日本人はソ連の言う事を額面通り受け取っていない。南北朝鮮が自主的に統一を図る事を支持します。しかし、ソ連の企みにより朝鮮統一が為されるのではないかという不安が日本国民の中に有ります。周総理が言うとおり、実体は北朝鮮がソ連の言う儘になっていないという事であれば、我が国が北朝鮮との関係を改善する事はアジアの平和にとって、良い事だと思います」という主旨の返答をした。
1,972 9 28 午前中、田中角栄・大平正芳を始めとする一行が、故宮博物館を見学する。午後、田中角栄と周恩来が日中首脳会談を行う。周は調印式を始めとする翌日の日程と、翌々日の出発について日本側に訪ね、橋本恕から儀典長韓叙に連絡して決定する事となった。周は「今日は台湾問題に就いて議論したいと思います。台湾問題に就いて、日本側から話を聞きたいと思います。私は西暦1,924年に蔣介石と知り合いました。中国国民党とは2回合作しました。又2回戦いました。私は50才以上の中国国民党政府要人は良く知っています。今日は秘密会談ですから、何でも言って下さい」という主旨の発言をすると、大平が「愈々明日から、日台間の外交関係は解消される」とした上で、以下の内容の書類を読み上げた。
①日中国交正常化の結果、現に台湾を支配している政府と我が国との外交関係は解消される。此の事は当然の事ではあるが明確にしておきたい。しかしながら、昨年、日台貿易が往復1,200,000,000ドルを越えた事、我が国から台湾へ約180,000名、台湾から我が国へ約50,000名の人々が往来した事等に見られる通り、日本政府としては、日台間に多方面に渡る交流が現に行われているという事実、又日本国民の間には台湾に対する同情が有るという事実を無視する事は出来ない。
②日本政府としては、今後共「二つの中国」の立場は採らず、台湾独立運動を支援する考えは全く無い事は元より、台湾に対し何等の野心も持っていない。此の点に就いては、日本政府を信頼して欲しい。しかしながら、日中国交正常化後と言えども、我が国と台湾との関係に於いては、次の諸問題が当分の間残る事が予想される。
❶政府は在台湾邦人(在留邦人3,900名及び多数の日本人旅行者)の生命・財産の保護に努力しなければならない。
❷我が国は自由民主体制を採っており、台湾と我が国との人の往来や貿易始め各種の民間交流に就いては、日本政府としては、此れが正常な日中関係を損ねない範囲内に於いて行われる限り、此れを抑圧出来ない。
❸日本政府は民間レベルでの日台間の経済交流も❷と同様容認せざるを得ない。
❹日台間の人の往来や貿易が続く限り、航空機や船舶の往来も❷❸と同様、此れを認めざるを得ない。
③日中国交正常化後、台湾に在る我が方の大使館・総領事館は勿論公的資格を失うが、此れ等の諸問題を処理する為、暫くの間、其の残務処理に必要な範囲内で継続せざるを得ない。又ある一定期間の後、大使館・総領事館が全て撤去された後に、何等かの形で民間レベルの事務所、コンタクトポイントを相互に設置する必要が生ずると考える。此の事に就いて中国側のご理解を得たい。
❹尚、日本政府としては、日中国交正常化が実現した後の日台関係に就いては、国会や新聞記者等に対し、上記の趣旨で、説明せざるを得ないので、予めご了承願いたい。
此の大平が読み上げた内容を、中国側は極めて真剣に聞き入った。大平が話し終えると、中国側は皆安堵した表情を見せた。周は「日本側では、台湾との間で覚書事務所の様なものを考えているのですか?台湾が設置に承知するでしょうか?日本側から、主導的に先に台湾に事務所を出した方が良いのではないか?」と問うと、田中・大平は「覚書事務所の様なものを考えています」と回答した。周は「日中双方の大使館が出来る迄、蕭向前を中国政府を代表する事としたいと思います。日本側は誰が代表するのですか?」と問うと田中は「日本政府は橋本にやらせます。北京の日本側覚書事務所で誰を代表にするかは、後で決めて連絡します」と答えた。周は「結構です。大平大臣が調印後、記者会見で、日台外交関係が切れる事を声明されると聞きましたが、大いに歓迎します。田中・大平両首脳の信義に感謝します。中国も言った事は必ず実行します。「言必信,行必果」という諺が中国に有ります。今後は日中間に新しい関係を樹立していきたいと思います」という主旨の発言をすると、田中は「我々は異常な決心を固めて訪中しました。明日の大平大臣の記者会見で、台湾問題は明確にします。責任を果たす為には、困難に打ち勝ち、実行していくという考えを堅持していきたいと思います。日本の政治の責任者として、万全の配慮をし、事後処置に就いても最善の努力をしなければならぬ事をご理解願いたいと思います。明日の大平大臣の記者会見で、自民党内には党議違反の問題が起って来ます。しかし、私は総理であると同時に総裁であるから、結論を付けたいと考えています。台湾との関係については、色々問題が起こりますが、大平大臣の述べた最小限の措置についてご理解願いたいと思います。台湾に対する日本側の現実的な措置については、事前に中国側にお知らせします。しかし、台湾は日中国交正常化後は戦争状態に戻ると言っているから、日本の総理としては困っています」と訴えると、周は「今回の共同声明に於いて、中国側で「戦争状態」の表現を考えたのは、其の点に配慮したからです。蒋介石は重病ですが、何応欽と張群は使い易いです。谷正綱は口先だけの人間で、バックに力はありません。蒋介石・蒋経国父子は彼等をあまり信用していません。何故なら、彼らに権力を奪われるのではないかと心配しているからです。沈昌煥は極端に走る人ではありません。問題は経国です。経国は小細工をやる人で、介石の方がスケールは大きいです。介石は軍隊を誰にも渡しません。介石がアメリカにも日本にも行かない理由は、ゴ・ディン・ジエムや李承晩の二の舞をしない様にしているからです。経国の弱点は、黄埔軍官学校(中国広東省広州市)出身者との関係が良く無い事です。第6代在日本中華民国大使彭孟緝も黄埔軍官学校出身です。彭は台湾には帰りたくないと思っています。経国は陳大慶を除いては、黄埔軍官学校出身者を排斥しています。厳家淦が財政経済を預かっています。台湾がうまくやっていく為には、2つの面で外国に頼らざるを得ません。1つは軍事援助で、これはアメリカに頼らざるを得ません。もう1つは貿易の面であり、此れは厳がやっていますが、貿易無くしては台湾経済がやって行けませんし、借款を受けねば、500,000の軍隊を維持出来ません。又大陸から渡来した2,000,000〜3,000,000の人々と台湾人との関係の問題も有ります。台湾には此の様な弱点が有ります。従って、台湾に居る連中は小さな波乱は起こしますが、大きな事は出来ません。此れを小細工と言います」と説明した。田中は「台湾問題に於いて、問題は日本国内、特に自民党内に問題が有ります。私は訪中前、佐藤栄作に決意を伝えました。彼は十分理解してくれました。台湾との関係に就いては私と大平との政治力が試される問題です。しかし、日中の長い歴史の為には、その程度の困難は覚悟しています。私が中国との国交正常化を決意した最大の理由は、中国が世界を全部共産党にしようなどとは考えておらず、大中国統一の理想を持っている党であって、国際共産主義の理念の下に行動しているのではないと考えたからです」という主旨の発言をすると、周は「先ず自分の国の事を立派にやっていく事が大事で、他国の事は他国自身が自分でやるべきです。今後は日中関係を出来るだけ緊密なものにしたいと思います。先ず、飛行機の相互乗り入れからやりたいと思います」と提案した。田中は「結構です」と応じた。
1,972 9 29 田中角栄・大平正芳・周恩来・姫鵬飛の署名により、北京にて日中共同声明が発出され、恒久的な平和友好関係を確立する事で一致する。
①日本と中国との間の此れ迄の不正常な状態は、此の共同声明が発出される日に終了する。
②日本政府は、中国政府が中国の唯一の合法政府である事を承認する。
③中国政府は、台湾が中国の領土の不可分の一部である事を重ねて表明する。日本政府は、此の中国政府の立場を十分理解し、尊重し、ポツダム宣言第8項に基づく立場を堅持する。
④日本政府及び中国政府は、西暦1,972年9月29日から外交関係を樹立する事を決定した。両政府は、国際法及び国際慣行に従い、其々の首都に於ける他方の大使館の設置及び其の任務遂行の為に必要な全ての措置を執り、又、出来るだけ速やかに大使を交換する事を決定した。
⑤中国政府は、中日両国国民の友好の為に、日本に対する戦争賠償の請求を放棄する事を宣言する。
⑥日本政府及び中国政府は、主権及び領土保全の相互尊重、相互不可侵、内政に対する相互不干渉、平等及び互恵並びに平和共存の諸原則の基礎の上に両国間の恒久的な平和友好関係を確立する事に合意する。両政府は、諸原則及び国際連合憲章の原則に基づき、日本及び中国が、相互の関係に於いて、全ての紛争を平和的手段により解決し、武力又は武力による威嚇に訴えない事を確認する。
⑦日中両国間の国交正常化は、第三国に対するものでは無い。両国の何れも、アジア・太平洋地域に於いて覇権を求めるべきではなく、此の様な覇権を確立しようとする他の如何なる国或いは国の集団による試みにも反対する。
⑧日本政府及び中国政府は、両国間の平和友好関係を強固にし、発展させる為、平和友好条約の締結を目的として、交渉を行なう事に合意した。
⑨日本政府及び中国政府は、両国間の関係を一層発展させ、人的往来を拡大する為、必要に応じ、また、既存の民間取決めをも考慮しつつ、貿易・海運・航空・漁業等の事項に関する協定の締結を目的として、交渉を行なう事に合意した。
此の声明は、ヘンリー・キッシンジャーの描いたシナリオを無視した形となった。
1,972 10 5 児玉誉士夫の秘書であり、嘗て中曽根康弘の書生であった太刀川恒夫が中曽根に電話をし、全日空に売り込んでいたL-1011 トライスターの注文を失いそうになっているロッキード社の手助けする様求める。事前に児玉誉士夫の事務所にロッキード社社長アーチボルド・コーチャンが訪れていた。
1,972 10 6 前日に太刀川恒夫から相談を受けていた中曽根康弘が、全日空のL-1011 トライスターの発注を確保する。
1,972 10 9 早朝、第29代防衛庁長官増原惠吉が田中角栄の自宅を訪ね、T2の採用を陳情する。
1,972 10 9 国防会議議員懇談会にて、開発に多額の経費が掛かるという名目で大蔵省の反対を受け、川崎重工による、以下2機の国産化の白紙撤回と輸入を含めた再検討が決定される。
①対潜哨戒機「PX-L」
②早期警戒機「AEW」
前年迄第25代防衛庁長官であった中曽根康弘は、PX-Lの国産化の方針を決定していたが、あっさりと翻意し、白紙撤回に同意した。
1,972 10 11 田中角栄が、外国人記者クラブの講演にて、支援戦闘機を国産・輸入の何方にするかという点に関し、輸入に重点を置く事を表明する。
1,972 10 14 檜山廣が田中角栄の自宅を訪ねる。田中は檜山に対し、ロッキード社のL-1011 トライスター購入の件は上手く行っているから心配無いと伝えた。田中は、若狭得治に電話し、且つ小佐野賢治にもL-1011 トライスターの採用を働き掛けていた。
1,972 10 30 全日空が、L-1011 トライスター6機の正式発注を決定する。全日空は最終的に21機を発注し、金額は約105,000,000,000円であった。此れにより全日空は、ロッキード社から200,000,000円のリベートを受け取り、其の一部を、国際線就航を意図し、複数の政治家へ配った。
1,972 11 20 以下の人間の出資により、BCCI(国際商業信用銀行)がルクセンブルクにて設立される。
①イスラム教シーア派のパキスタン人アガ・ハサン・アベディ
②初代アラブ首長国連邦大統領ザーイド・ビン・スルターン・アール・ナヒヤーン
③サウジアラビアの起業家ハリド・ビン・マフーズ
④ガルフ・グループ創業者アッバス・ゴーカール
⑤REDEC(サウジアラビア研究開発公社)創業者ガイス・ファラオン
同行は以下の役割を果たした。
①アメリカの航空会社「エア・アメリカ」の便で輸送される麻薬の決済
②CIAによるアメリカ製武器の密売や麻薬資金の回収
③サレム・ビン・ラーディンの弟ウサーマ・ビン・ラーディンへの資金提供
1,972 12 CFR会員のウィリアム・アヴェレル・ハリマンが、CFR会員でハーバード大学法科大学院国際法学プログラムディレクターのミルトン・カッツに対し「高みの見物を止め、南部の知事達に目を向けるべきだ」と語る。其処でジミー・カーターの名前が挙がり、カッツはカーターをデイヴィッド・ロックフェラーに知らせた。
1,972 12 19 NASAがアポロ17号の月面着陸を捏造する。



正力松太郎は3S政策の一環でプロ野球を作った一元化




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