オリオン座一元化
本書について
紀元前22億年、タビト(オリオン座π3星)の原始星が誕生する瞬間から、西暦18億年後に同じタビトが最後の水素を燃やし尽くすまで。本書は、オリオン座に属する恒星の誕生と終焉を一本の時系列に貫き、一元化した一冊である。
オリオン座は全天で最も有名な星座の一つであり、本書ではその主要な恒星を網羅する。太陽質量1.3のF型主系列星タビトから、太陽質量33の高温O型超巨星アルニタク(ζ星)まで、質量の異なる恒星がそれぞれ異なる時間軸で原始星から主系列星へと進化し、やがて水素を枯渇させていく過程を追う。
ベテルギウス(α星)やリゲル(β星)といった冬の夜空を代表する恒星、三つ星を構成するアルニタク・アルニラム・ミンタカ。それぞれの恒星データ──距離、太陽質量、太陽半径、スペクトル型、視等級──を記録し、誕生から水素枯渇に至るまでの全時系列を収録した。
質量が小さいほど長く燃え続け、質量が大きいほど早く燃え尽きる。恒星の寿命を決定づける太陽質量の法則を、オリオン座という一つの星座を通じて俯瞰する年表である。
登場天体
- ベテルギウス(α星) M1‒M2 Ia‒ab型超巨星。距離548光年、太陽質量16.5、太陽半径702。紀元前799万年に誕生し、紀元前37,975年に水素が枯渇する。オリオン座で最も巨大な恒星(視等級0.5)。
- リゲル(β星) B8 Ia型超巨星。距離863光年、太陽質量21、太陽半径74。紀元前799万年に誕生し、西暦700万年に水素が枯渇する。オリオン座で最も明るい恒星(視等級0.13)。
- ベラトリックス(γ星) B2 III型巨星。距離250光年、太陽質量8.6、太陽半径6.4。紀元前2,500万年に誕生し、西暦700万年に水素が枯渇する(視等級1.64)。
- ミンタカ(δ星) O9.5 II型輝巨星。距離1,200光年、太陽質量18、太陽半径16。紀元前799万年に誕生し、西暦100万年に水素が枯渇する。三つ星の一つ(視等級2.23)。
- アルニラム(ε星) B0 Ia型超巨星。距離1,250光年、太陽質量28、太陽半径33。紀元前800万年に誕生し、西暦200万年に水素が枯渇する。三つ星の中央(視等級1.69)。
- アルニタク(ζ星) O9.5 Iab型超巨星。距離1,260光年、太陽質量33、太陽半径20。紀元前600万年に誕生し、紀元前100万年に水素が枯渇する。本書で最も質量が大きい恒星。三つ星の一つ(視等級1.77)。
- ハチサ(ι星) O9 III型巨星。距離1,360光年、太陽質量23、太陽半径15。紀元前800万年に誕生し、紀元前110万年に水素が枯渇する(視等級2.75)。
- サイフ(κ星) B0.5 Ia型超巨星。距離650光年、太陽質量15.5、太陽半径12。紀元前799万年に誕生し、西暦300万年に水素が枯渇する(視等級2.09)。
- メイサ(λ星) O8 III型巨星。距離1,100光年、太陽質量25、太陽半径18。紀元前420万年に誕生し、紀元前272万年に水素が枯渇する(視等級3.39)。
- ν星 O9 III型巨星。距離817光年、太陽質量20、太陽半径10。紀元前500万年に誕生し、西暦60万年に水素が枯渇する(視等級4.35)。
- σ星 O9.5 V型主系列星。距離1,150光年、太陽質量18、太陽半径5.6。紀元前800万年に誕生し、西暦200万年に水素が枯渇する(視等級3.81)。
- タビト(π3星) F6 V型主系列星。距離26光年、太陽質量1.3、太陽半径1.3。紀元前22億年に誕生し、西暦18億年に水素が枯渇する。本書で最も長寿の恒星(視等級3.16)。