一角獣座一元化
本書について
紀元前8億9,000万年、一角獣座α星の原始星が誕生する瞬間から、西暦7億年後にδ星とε星Aが最後の水素を燃やし尽くすまで。本書は、一角獣座に属する恒星の誕生と終焉を一本の時系列に貫き、一元化した一冊である。
一角獣座は冬の天の川に沿って広がる星座であり、本書ではその主要な恒星を網羅する。太陽質量1.9のA型準巨星ε星Aから、太陽質量9の超巨星13星まで、質量の異なる恒星がそれぞれ異なる時間軸で原始星から主系列星へと進化し、やがて水素を枯渇させていく過程を追う。
太陽半径55倍に膨らんだ巨星γ星、Be型の高温星β星A、超巨星の風格を持つG2型のζ星。それぞれの恒星データ──距離、太陽質量、太陽半径、スペクトル型、視等級──を記録し、誕生から水素枯渇に至るまでの全時系列を収録した。
質量が小さいほど長く燃え続け、質量が大きいほど早く燃え尽きる。恒星の寿命を決定づける太陽質量の法則を、一角獣座という一つの星座を通じて俯瞰する年表である。
登場天体
- α星 G9.5 III型巨星。距離146光年、太陽質量2.2、太陽半径10。紀元前8億9,000万年に誕生し、紀元前1億年に水素が枯渇する。
- β星A B3Ve型の高温輝線星。距離700光年、太陽質量7、太陽半径5.5。紀元前7,000万年に誕生し、西暦700万年に水素が枯渇する。
- γ星 K1.5 III型巨星。距離498光年、太陽質量4.2、太陽半径55。紀元前1億7,000万年に誕生し、紀元前2,000万年に水素が枯渇する。
- δ星 A0 IV型準巨星。距離384光年、太陽質量2.4、太陽半径7。紀元前4億年に誕生し、西暦7億年に水素が枯渇する。本書で最も長寿の恒星の一つ。
- ε星A A5 IV型準巨星。距離128光年、太陽質量1.9、太陽半径2.2。紀元前7億年に誕生し、西暦7億年に水素が枯渇する。本書で最も長寿の恒星の一つ。
- ζ星 G2 Ib型超巨星。距離1,060光年、太陽質量6.2、太陽半径53.5。紀元前6,000万年に誕生し、紀元前1,000万年に水素が枯渇する。
- 13星 A0 Ib型超巨星。距離1,500光年、太陽質量9、太陽半径37。紀元前2,000万年に誕生し、紀元前500万年に水素が枯渇する。本書で最も質量が大きい恒星。
- 18星 K0 III型巨星。距離368光年、太陽質量3.4、太陽半径27。紀元前6億年に誕生し、紀元前1億3,000万年に水素が枯渇する。