電子書籍「細川澄之と石川直経による安良山城の偽装落城、細川政元暗殺一元化」の表紙

細川澄之と石川直経による
安良山城の偽装落城
細川政元暗殺一元化

著者:石田晋一

掲載範囲
西暦1,495年1月16日〜西暦1,507年8月4日
※旧暦は全て西暦に変換しています
最新更新日
西暦2,026年3月29日

偽装された落城、湯殿での暗殺──
室町幕府を揺るがした権力闘争の全構造。

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本書について

西暦1495年、足利義澄の元服の儀から、西暦1507年、細川政元が自邸の湯殿で暗殺されるまで。本書は、室町幕府の管領として絶大な権力を握った細川政元の治世と、其の最期に至る権力闘争の全容を一本の時系列に貫き、一元化した一冊である。

第11代将軍足利義澄を擁立し、第29代管領に就任した政元は、将軍と朝廷の双方を軽んじ、後柏原天皇の即位礼を拒み、足利義澄の昇進を無益と断じた。西暦1501年には隠居を宣言して丹波に下向し、西暦1502年には義澄自身が逐電に追い込まれる程に両者の対立は深刻化した。義澄は金龍寺で5ヶ条の要求を政元に突き付け、異母弟義忠の殺害を含む苛烈な条件で辛うじて関係を繋ぎ止めた。

西暦1506年、丹後国を巡る軍事行動が本書の核心を成す。政元は養子細川澄之・細川政賢・香西元長率いる軍を丹後へ派遣し、石川直経の居城である安良山城の攻城を開始した。しかし澄之勢は安良山城を落とす事が出来ず、翌年、石川直経と講和した上で落城を偽装し、兵を京都に引き上げた。此の偽装落城こそが、政元暗殺の布石であった。

西暦1507年8月1日、京都に戻った香西元長と薬師寺長忠は、竹田孫七・福井四郎を唆し、湯殿で行水中の政元を殺害させた。政元の死は丹後国の戦況を一変させ、赤沢朝経は文殊堂で自刃、武田元信は数百名の戦死者を出して退却した。本書は、将軍との確執、朝廷への蔑視、丹後遠征、偽装落城、そして暗殺に至るまでの全過程を、年月日単位で記録した年表である。


登場人物

  • 細川政元 第29代室町幕府管領。足利義澄を擁立するも、将軍・朝廷を軽んじ、後柏原天皇の即位礼を拒否。西暦1507年8月1日、自邸の湯殿にて暗殺された。
  • 足利義澄 第11代室町幕府征夷大将軍。細川政元の加冠により元服し将軍に就任するも、政元との対立が深刻化し、西暦1502年には金龍寺に逐電した。
  • 細川澄之 細川政元の養子。第17代室町幕府丹波国守護。丹後遠征の総大将として安良山城を攻めるも陥落させられず、石川直経と講和し落城を偽装した。政元暗殺後、細川澄元・三好之長の屋敷を攻撃した。
  • 石川直経 安良山城主。細川澄之勢の攻城に耐え抜き、講和の上で落城の偽装に協力した。政元暗殺の報を受けて挙兵し、普甲谷で合戦を行った。
  • 香西元長 細川澄之の最大の支持者。丹後遠征に参加した後、西暦1506年に一度政元に背き京都で蜂起。翌年、薬師寺長忠と共に政元暗殺を企て、竹田孫七・福井四郎を唆した。
  • 薬師寺長忠 香西元長と共に細川政元暗殺を企てた首謀者の一人。暗殺後、細川澄之・香西元長と共に細川澄元・三好之長の屋敷を攻撃した。
  • 細川澄元 細川政元の養子。第19代室町幕府摂津国守護。政元暗殺後、三好之長と共に近江国へ逃れた。
  • 赤沢朝経 細川政元の重臣。兵庫津代官に就任した後、河内国・大和国への侵攻を指揮。丹後国で政元暗殺の報を受け、一色義有と和睦するも退路を塞がれ、文殊堂にて自刃した。
  • 武田元信 細川政元の要請により丹後国に侵攻。府中城に布陣して一色勢と戦ったが、政元暗殺後に数百名の戦死者を出し、若狭国・丹波国へ退却した。
  • 足利義稙 細川政元・足利義澄方に対抗した前将軍。越前国から出陣し坂本に布陣するも、六角高頼の奇襲で敗れ、大内義興を頼り山口に下向した。
  • 大内義興 足利義稙を山口に迎え入れ、32膳の盛大な饗応を行った西国の大大名。
  • 三好之長 細川澄元と行動を共にした武将。香西元長の蜂起鎮圧の為に大和国から呼び戻され、政元暗殺後は澄元と共に近江国へ逃れた。
  • 一色義有 今熊野城主。武田元信・赤沢朝経勢の包囲に耐え、政元暗殺後に朝経と和睦した。
  • 細川政賢 細川澄之と共に丹後遠征に参加し、安良山城の攻城に加わった。
  • 伊勢貞宗 政所執事。足利義澄の政務を補佐し、義澄逐電時には金龍寺を訪れて慰留を試みた。
  • 六角高頼 坂本にて足利義稙率いる軍に奇襲攻撃を仕掛け、義稙を敗走させた。
  • 竹田孫七 香西元長・薬師寺長忠に唆され、福井四郎と共に湯殿で細川政元を殺害した実行犯。
  • 福井四郎 竹田孫七と共に細川政元を殺害した実行犯。

主要な城・拠点

  • 安良山城 石川直経の居城(現在の京都府与謝郡与謝野町加悦奥)。細川澄之勢が攻城するも陥落せず、講和の上で落城が偽装された。本書の核心となる城。
  • 今熊野城 一色義有の居城(現在の京都府宮津市中野)。武田元信・赤沢朝経勢の攻撃を受けるも持ち堪えた。
  • 阿弥陀ヶ峰城 延永春信の居城(現在の京都府宮津市成相寺付近)。今熊野城と共に包囲を受けたが陥落しなかった。
  • 府中城 武田元信が布陣した拠点(現在の京都府宮津市府中)。丹後国侵攻の前線基地となった。
  • 金龍寺 足利義澄が逐電先とした寺(現在の京都府京都市左京区岩倉地区)。義澄は此処で政元・伊勢に要求を突き付けた。
  • 槇島城 細川政元が隠居宣言後に入った城。足利義澄が直接赴き、政元の隠居撤回を説得した。

管領の専横、将軍の逐電、偽装された落城──
永正の錯乱へ至る全過程を辿る。

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AUTHOR

石田晋一

歴史データベース「一元化」管理人。
万物の系譜の編纂者であり、電子書籍の著者。
YouTubeとニコニコでも情報を発信中。