ペカ一元化
親新アッシリア路線に不満を抱いた副官が、主君を討った──
第18代イスラエル王国国王ペカの治世を一元化。
138円(税込)
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本書について
紀元前739年、親新アッシリア帝国路線を踏襲するペカフヤに不満を抱いていた副官ペカは、50名の仲間と共に主君を暗殺し、第18代イスラエル王国国王に即位した。ペカは第7代アラム王レツィンと同盟を結び、新アッシリア帝国に対抗しようとする。紀元前734年、2人はユダ王国のアハズにも反新アッシリア同盟へ加わる様呼び掛けたが、親新アッシリア帝国路線を堅持するアハズは之を拒んだ。本書は、此の即位から、紀元前732年にペカが暗殺される迄を一元化した記録である。
力尽くで引き入れる為、レツィンとペカの率いるアラム・イスラエル王国連合軍はエルサレムへ上り、アハズを包囲した。同盟の報せはダビデの家にのみ伝えられたが、軈て全土に伝わって国王も国民も動揺する。レツィン率いるアラム軍は多くのユダ王国民を捕虜としてダマスカスへ連れ去り、エラテを奪還してユダ王国民を追い出した。其の地には、代わってエドム人が住み着く。ペカ率いるイスラエル王国軍も、大勇士ジクリがアハズの子マアセヤ・宮内大臣アズリカム・国王補佐官エルカナを討つ等、1日で120,000名を殺害し、婦人と子供を合わせて200,000名を捕虜とし、大量の戦利品を携えてサマリアへ帰還した。但し、エルサレムを陥落させる事は出来なかった。
帰還した軍を出迎えた預言者オデデは、ヤハウェがユダ王国に怒って手に渡したのに、天も驚く程の残忍さで手に掛け、同胞を奴隷にしようとしていると責め、捕虜を家へ帰す様警告した。エフライム族の長であるヨハナンの子アザルヤ・メシレモテの子ベレクヤ・シャルムの子ヒゼキヤ・ハデライの子アマサも同意見であり、兵は捕虜と戦利品を指導者達に委ねる。4名は、戦利品の衣服を裸の婦人や子供に配り、負傷した捕虜には油を塗って手当てをし、靴・パン・葡萄酒を与えた。病人や老人は驢馬に乗せられ、棗椰子の町エリコの家族の下へ送り届けられる。其の頃、エドム人がユダ王国に侵攻して大勢を奴隷として連れ去っていた。
アモツの子で預言者のイザヤは、息子シェアル・ヤシュブを連れてアハズの前に進み出て、ヤハウェを信頼せよと説き、アハズに代えてタベアルの子を王に据えて傀儡政権を樹立するというレツィンとペカの計画は人間の計画であって実現しないと告げた。然しアハズは、エドム人と戦う為にヤハウェに背き、第10代新アッシリア帝国国王ティグラト・ピレセル3世へヤハウェの神殿と王宮の宝物倉の金銀を送って援軍を請う。之が聞き入れられた事で、アラム・イスラエル王国連合軍は攻撃を仕掛けられなくなった。其の頃、ペリシテ人はネゲヴ・ベト・シェメシュ・アヤロン・ゲデロテ・ソコ・ティムナ・ギムゾを占領して定住を始める。そして紀元前732年、エラの子ホセアがペカを暗殺して第19代イスラエル王国国王に即位し、直ちにティグラト・ピレセル3世へ降伏して属王と認められた。領土の大部分を失ったイスラエル王国に残されたのは、エフライムの高原地帯のみであった——其の全過程を、本書は一冊に束ねている。
登場人物
- ペカ 本書の中心人物。ペカフヤの副官であったが、親新アッシリア帝国路線に不満を抱き、50名の仲間と共に主君を暗殺して第18代イスラエル王国国王に即位した。アラム王レツィンと同盟を結び、反新アッシリア同盟を拒んだユダ王国のアハズをエルサレムに包囲する。紀元前732年、エラの子ホセアに暗殺された。
- ペカフヤ メナヘムの息子で第17代イスラエル王国国王。親新アッシリア帝国路線を踏襲したが、紀元前739年、副官ペカと50名の仲間に暗殺された。
- レツィン 第7代アラム王。ペカと同盟を結んで新アッシリア帝国に対抗し、連合軍を率いてエルサレムを包囲した。多くのユダ王国民を捕虜としてダマスカスへ連れ去り、エラテを奪還してユダ王国民を追い出した。
- アハズ ユダ王国の王。反新アッシリア同盟への勧誘を拒み、アラム・イスラエル王国連合軍に包囲された。イザヤの説得にも拘らず、ティグラト・ピレセル3世へ神殿と王宮の金銀を送って援軍を請い、包囲を解かせた。
- ジクリ イスラエル王国軍の大勇士。ユダ王国への侵攻で、アハズの子マアセヤ・宮内大臣アズリカム・国王補佐官エルカナを討った。
- マアセヤ アハズの子。アラム・イスラエル王国連合軍の侵攻で、大勇士ジクリに討たれた。
- オデデ 預言者。ユダ王国から捕虜と戦利品を携えて帰還したイスラエル王国軍を出迎え、天も驚く残忍さを責めて、同胞を奴隷にせず家へ帰す様警告した。
- エフライム族の長達 ヨハナンの子アザルヤ・メシレモテの子ベレクヤ・シャルムの子ヒゼキヤ・ハデライの子アマサの4名。オデデと同意見で、捕虜に衣服・靴・パン・葡萄酒を与え、負傷者に油を塗って手当てをし、病人や老人を驢馬でエリコへ送り届けた。
- イザヤ アモツの子で預言者。息子シェアル・ヤシュブを連れてアハズの前に進み出て、ヤハウェに委ねる様説き、タベアルの子を王に据えるレツィンとペカの計画は実現しないと告げた。
- シェアル・ヤシュブ イザヤの息子。アハズの前に進み出るイザヤに連れられていた。
- ティグラト・ピレセル3世 第10代新アッシリア帝国国王。アハズの要請と献上を受け入れ、アラム・イスラエル王国連合軍の攻撃を封じた。紀元前732年にはホセアの降伏を受け、属王として承認した。
- ホセア エラの子。紀元前732年、ペカを暗殺して第19代イスラエル王国国王に即位し、直ちにティグラト・ピレセル3世に降伏して貢ぎ物を納めた。
主要な地名・拠点
- エルサレム ユダ王国の都。アラム・イスラエル王国連合軍に包囲されたが、陥落する事は無かった。
- サマリア イスラエル王国の都。ユダ王国へ侵攻した軍が、捕虜と大量の戦利品を携えて帰還した地であり、預言者オデデが其の軍を出迎えた。
- ダマスカス アラムの都。レツィンが多くのユダ王国民を捕虜として連れ去った先。
- エラテ アラム軍が奪還し、ユダ王国民を追い出した町。其の後はエドム人が入って住み着いた。
- エリコ 棗椰子の町。エフライム族の長達が、病人や老人の捕虜を驢馬に乗せ、家族の下へ送り届けた地。
- ネゲヴ アラム・イスラエル王国連合軍の侵攻の頃、ペリシテ人が占領して定住を始めたユダ王国の町等の1つ。
- アヤロン 現在のパレスチナ国ヨルダン川西岸地区ラマッラー・アル・ビーレ県。ベト・シェメシュ等と共に、ペリシテ人が占領して定住した地。
- ギムゾ 現在のイスラエル中央地区。ゲデロテ・ソコ・ティムナ等と共に、ペリシテ人が占領して定住した地。
エルサレムは落とせず、自らは暗殺された──
ペカとレツィンの同盟の顛末を一元化。
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