電子書籍「第一合衆国銀行閉鎖が引き金となった米英戦争、第二合衆国銀行の認可更新を否決して公的債務を完済したジャクソン大統領への暗殺未遂事件一元化」の表紙

第一合衆国銀行閉鎖が引き金となった米英戦争、
第二合衆国銀行の認可更新を否決して
公的債務を完済したジャクソン大統領への
暗殺未遂事件一元化

著者:石田晋一

掲載範囲
西暦1,811年1月24日〜1,842年
ページ数
13ページ
最新更新日
西暦2,026年7月30日

僅か1票差の否決が、一つの戦争を呼び寄せた──
ロスチャイルド家とアメリカ中央銀行を巡る31年間の攻防を一元化。

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皇室献上品 高級トイレットペーパー
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本書について

西暦1,811年1月24日、第一合衆国銀行の認可が失効した。アメリカ議会では更新が諮られたが、憲法違反の恐れと、同行がアメリカ国外の影響下に在るのではないかという議員達の懸念から、僅か1票差で否決される。中央銀行に強く反対していたのはトーマス・ジェファーソンとアンドリュー・ジャクソンであり、通貨供給は民間や外国の利益ではなく、アメリカ議会を通じてアメリカ国民が決定すべきだと主張していた。此の結果に激怒したのが、ネイサン・メイヤー・ロスチャイルドである。彼は、特許状更新の申請が認められなければアメリカは最も悲惨な戦争に巻き込まれる事になるだろうと述べ、此の生意気なアメリカ人に教訓を与えよ、彼らを植民地の地位に戻せと、アメリカに対する戦争を命じた。同じ年、スティーブン・ジラードが第一合衆国銀行の土地・建物・株式の大部分を買い取り、「ジラード銀行」を設立している。本書は、此の1票差の否決を起点として、アメリカ中央銀行を巡る31年間の攻防を年月日単位で一元化した記録である。

西暦1,812年6月18日、アメリカがイギリスに宣戦布告し、米英戦争が勃発した。理由は、イギリスによるフランスへの経済封鎖、イギリス海軍による中立国アメリカ人船員数千名の強制徴用、そして五大湖沿岸のアメリカに敵対的なインディアン部族への支援という三点である。だが其の背後で、イギリスはロスチャイルド家から借り入れた資金を使ってアメリカの宣戦布告を誘発しており、開戦はネイサン・メイヤー・ロスチャイルドの望み通りに運んだ。アメリカの財政は、スティーブン・ジラードがジラード銀行と私財を投じなければ戦えない程に逼迫していた。イギリスは、本年だけで10,000,000ドルの費用が掛かるアメリカを破産させようとする。アメリカは急遽10,000名の兵を増員する必要に迫られ、議会の関税引き上げによって資金を調達した。

戦費は、そのまま国家の債務となって積み上がってゆく。西暦1,813年12月31日の時点で、アメリカの歳入は17,000,000ドル、支出は36,000,000ドルであった。アメリカ議会を支配していた民主共和党は増税を望まなかった為、追加で19,000,000ドルの借入が必要となる。財政赤字は西暦1,814年には30,000,000ドル、西暦1,815年には56,000,000ドルに達すると予想された。戦争が長引く程、金を貸す側の立場は強くなっていった。

西暦1,814年9月、米英戦争の協議がヘント(ベルギーのオースト・フランデレン州)で始まる。4ヶ月に渡る協議の結果、両国が合意したのは第二合衆国銀行の設立であった。同年12月24日、講和条約である「ガン条約」が締結され、第二合衆国銀行の設立は確固たるものとなる。此の戦争でアメリカは大量の国債を発行し、総費用は158,000,000ドル、内アメリカ陸海軍が90,000,000ドルを占めた。借入金の利子の総額は16,000,000ドル、長期的な退役軍人費用は50,000,000ドルに達する。開戦前に45,000,000ドルであった国家債務は、翌年には127,000,000ドルへ膨らんだ。そしてヨーロッパの主要金融都市に拠点を有するロスチャイルド家は、発行された国債を悉く買い占め、発行した政府には当初の発行価格を支払いつつ、ブローカーネットワークへは高値で売却した。戦争によって生じた債務が、そのまま利益へと変換されたのである。

西暦1,816年4月10日、ジェームズ・マディソンが第二合衆国銀行の設立法案に署名する。此の時点でアメリカは、債務の増大、物価の高騰、インフレの進行による通貨価値の下落という、独立戦争と似た状況に置かれていた。戦費を賄う為に多額の借入を必要としながら、民間銀行は融資を渋っていたのである。同行は第一合衆国銀行をモデルとし、税金の徴収、送金、政府・個人への融資といった機能を有した。そして其の最大の株主となったのは、ジェームス・ド・ロスチャイルドであった。ロスチャイルド家は其の後も、戦争を誘発して双方に資金を貸し付ける事で富を拡大してゆく。西暦1,817年1月7日、第二合衆国銀行はフィラデルフィアにて、20年間の認可の下に正式に業務を開始した。信用需要の高まりを受け、アメリカ政府は時に不正な融資や紙幣の発行をも許可している。

西暦1,829年3月4日、アンドリュー・ジャクソンが第7代アメリカ大統領に就任する。西暦1,832年7月10日、ジャクソンは第二合衆国銀行の認可更新法案を拒否権により否決した。同行と第一合衆国銀行を違憲且つ州の権利に対する脅威と見做していたからである。同年11月2日の第12回アメリカ大統領選でジャクソンは再選を果たすが、其の選挙で彼は「ジャクソンと銀行反対」というスローガンを掲げ、認可更新を拒否した事を自慢げに語った。銀行家に対しては、貴方達は毒蛇の巣窟だ、私は貴方達を暴き、永遠の神に掛けて貴方達を追い出す積もりだと言い放ち、外国の株主が我々の通貨を支配する事は敵の海軍及び軍事力よりも手強く危険だとも語っている。西暦1,833年9月10日には第二合衆国銀行を今後利用しない旨を表明し、大統領の行政権を行使してアメリカ政府の資金を全て引き上げ、州立銀行へ預け入れる様命じた。西暦1,835年1月8日、アメリカは公的債務を完済する。公的債務がゼロとなったのは史上初の事であり、ジャクソンは各州が抱えていた債務の合計75,000,000ドルを統合し、ロスチャイルド家に支払う利息をなるべく少なくする為に早期完済を目指して奔走した。だが其の22日後の1月30日、アメリカ議会議事堂の入口近くの柱の後ろに隠れていた失業中の塗装工リチャード・ローレンスが、ジャクソンに向けてピストルを発砲する。弾は不発に終わり、再度の発砲も近くに居た者達に床へ押し倒されて阻まれた。其の後の裁判でローレンスは精神異常と判断されて無罪となり、余生を精神病院で過ごしている。西暦1,836年3月3日に第二合衆国銀行の認可は失効し、同行はペンシルベニア州の民間企業となった。そして西暦1,842年、第3代第二合衆国銀行総裁を務めたロスチャイルド家の代理人ニコラス・ビドルが、アメリカ政府への資金提供を停止する。此れによりアメリカは不況に陥った。中央銀行を巡る攻防の全過程を、本書は一冊に束ねている。


登場人物

  • アンドリュー・ジャクソン 本書の中心人物。第7代アメリカ大統領。第一合衆国銀行の時代から中央銀行に強く反対し、通貨供給はアメリカ議会を通じてアメリカ国民が決定すべきだと主張していた。西暦1,832年7月10日に第二合衆国銀行の認可更新法案を拒否権で否決し、西暦1,833年9月10日には政府資金を同行から全て引き上げて州立銀行へ移した。西暦1,835年1月8日には史上初となる公的債務の完済を成し遂げたが、其の22日後に暗殺未遂に遭っている。
  • ネイサン・メイヤー・ロスチャイルド 西暦1,811年、第一合衆国銀行の特許状更新が否決された事に激怒し、更新が認められなければアメリカは最も悲惨な戦争に巻き込まれる事になるだろうと述べ、此の生意気なアメリカ人に教訓を与えよ、彼らを植民地の地位に戻せと、アメリカに対する戦争を命じた。翌西暦1,812年、イギリスはロスチャイルド家から借り入れた資金を使ってアメリカの宣戦布告を誘発し、彼の望み通りに開戦した。
  • トーマス・ジェファーソン アンドリュー・ジャクソンと共に中央銀行に強く反対した人物。通貨供給は民間や外国の利益ではなく、アメリカ議会を通じてアメリカ国民が決定すべきだと主張していた。西暦1,811年1月24日の第一合衆国銀行の認可更新否決は、此の立場に立つ議員達の懸念によって、僅か1票差で成立している。
  • スティーブン・ジラード 西暦1,811年、認可の失効した第一合衆国銀行の土地・建物・株式の大部分を買い取り、「ジラード銀行」を設立した。米英戦争が始まると、ジラード銀行と私財を用いてアメリカ陸軍の資金を賄った。彼の資金提供が無ければ戦えない程、当時のアメリカの財政は逼迫していた。
  • ジェームズ・マディソン 西暦1,816年4月10日、第二合衆国銀行の設立法案に署名した。当時のアメリカは、債務の増大・物価の高騰・インフレの進行による通貨価値の下落という、独立戦争と似た状況に置かれており、戦費を賄う為の多額の借入を必要としながら民間銀行は融資を渋っていた。
  • ジェームス・ド・ロスチャイルド 第二合衆国銀行の最大の株主。米英戦争の講和条約で設立が決まった中央銀行の筆頭株主の座を、ロスチャイルド家が占めた事になる。同家は其の後も、戦争を誘発して双方に資金を貸し付ける事で富を拡大していった。
  • リチャード・ローレンス 失業中の塗装工。西暦1,835年1月30日、アメリカ議会議事堂の入口近くの柱の後ろに隠れ、アンドリュー・ジャクソンに向けてピストルを発砲したが不発に終わった。再度の発砲を試みたところで近くに居た者達に床へ押し倒されている。其の後の裁判で精神異常と判断されて無罪となり、余生を精神病院で過ごした。公的債務の完済から僅か22日後の出来事であった。
  • ニコラス・ビドル 第3代第二合衆国銀行総裁を務めた、ロスチャイルド家の代理人。西暦1,842年、アメリカ政府への資金提供を停止し、此れによりアメリカは不況に陥った。本書の系譜の終点に立つ人物である。

主要な概念・組織

  • 第一合衆国銀行 西暦1,811年1月24日に認可が失効したアメリカの中央銀行。アメリカ議会での更新は、憲法違反の恐れと、同行がアメリカ国外の影響下に在るという議員達の懸念から、僅か1票差で否決された。アメリカ国外の投資家に取って好ましくない結果であり、此の否決が本書の起点となる。
  • ジラード銀行 西暦1,811年、スティーブン・ジラードが第一合衆国銀行の土地・建物・株式の大部分を買い取って設立した銀行。翌年からの米英戦争では、ジラードの私財と共にアメリカ陸軍の資金を賄った。
  • 米英戦争 西暦1,812年6月18日に勃発した戦争。イギリスによるフランスへの経済封鎖、イギリス海軍による中立国アメリカ人船員数千名の強制徴用、五大湖沿岸のアメリカに敵対的なインディアン部族への支援という三点が理由とされる。イギリスはロスチャイルド家から借り入れた資金でアメリカの宣戦布告を誘発し、本年だけで10,000,000ドルの費用が掛かるアメリカを破産させようとした。
  • 民主共和党支配下の財政 西暦1,813年12月31日時点で、アメリカの歳入は17,000,000ドル、支出は36,000,000ドルであった。アメリカ議会を支配していた民主共和党が増税を望まなかった為、追加で19,000,000ドルの借入が必要となる。財政赤字は西暦1,814年に30,000,000ドル、西暦1,815年に56,000,000ドルに達すると予想された。
  • ヘントでの協議とガン条約 西暦1,814年9月、米英戦争の協議がヘント(ベルギーのオースト・フランデレン州)で開始され、4ヶ月に渡る協議の結果、第二合衆国銀行の設立で合意した。同年12月24日に講和条約「ガン条約」が締結され、設立は確固たるものとなる。戦争の総費用は158,000,000ドル、内アメリカ陸海軍が90,000,000ドル、借入金の利子は16,000,000ドル、長期的な退役軍人費用は50,000,000ドルに達した。
  • ロスチャイルド家による国債の買い占め 米英戦争でアメリカが大量に発行した国債を、ヨーロッパの主要金融都市に拠点を有するロスチャイルド家が悉く買い占めた手法。発行した政府には当初の発行価格を支払いつつ、ブローカーネットワークへは高値で売却した。開戦前に45,000,000ドルであった国家債務は、翌年には127,000,000ドルへ膨らんでいる。
  • 第二合衆国銀行 西暦1,816年4月10日にジェームズ・マディソンが設立法案に署名し、西暦1,817年1月7日にフィラデルフィアで20年間の認可の下に業務を開始した中央銀行。第一合衆国銀行をモデルとし、税金の徴収・送金・政府や個人への融資といった機能を有した。最大の株主はジェームス・ド・ロスチャイルドであり、アメリカ政府は信用需要の高まりを受けて時に不正な融資や紙幣の発行をも許可した。西暦1,836年3月3日に認可が失効し、ペンシルベニア州の民間企業となる。
  • ジャクソンの拒否権による否決 西暦1,832年7月10日、アンドリュー・ジャクソンがアメリカ政府による第二合衆国銀行の認可更新法案を拒否権により否決した出来事。ジャクソンは銀行に対して不信感を抱き、同行と第一合衆国銀行を違憲且つ州の権利に対する脅威と見做していた。
  • 「毒蛇の巣窟」発言 西暦1,832年11月2日の第12回アメリカ大統領選で再選を果たしたアンドリュー・ジャクソンが、銀行家に向けて放った言葉。貴方達は毒蛇の巣窟だ、私は貴方達を暴き、永遠の神に掛けて貴方達を追い出す積もりだと述べた。同年には、外国の株主が我々の通貨を支配する事は敵の海軍及び軍事力よりも手強く危険だとも語っている。選挙では「ジャクソンと銀行反対」をスローガンに掲げた。
  • アメリカ史上初の公的債務完済 西暦1,835年1月8日、アメリカの公的債務がゼロとなった。史上初の事であり、アンドリュー・ジャクソンは各州が抱えていた債務の合計75,000,000ドルを統合し、ロスチャイルド家に支払う利息をなるべく少なくする為に、早期完済を目指して奔走した。
  • アメリカ議会議事堂での暗殺未遂 西暦1,835年1月30日、公的債務完済の22日後に起きた事件。議事堂の入口近くの柱の後ろに隠れていた失業中の塗装工リチャード・ローレンスが、アンドリュー・ジャクソンに向けてピストルを発砲したが不発に終わった。再度の発砲は近くに居た者達に阻まれ、ローレンスは裁判で精神異常と判断されて無罪となった。

1票差の否決から、議事堂の不発弾へ──
米英戦争・第二合衆国銀行・公的債務完済・暗殺未遂の全過程を一元化。

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AUTHOR

石田晋一

歴史データベース「トキジク」管理人。
万物の系譜の編纂者であり、電子書籍の著者。
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