電子書籍「NWOの一環である欧州統合に邁進するジスカールデスタン大統領とジョージ・ソロス一元化」の表紙

NWOの一環である
欧州統合に邁進する
ジスカールデスタン大統領と
ジョージ・ソロス一元化

著者:石田晋一

掲載範囲
西暦1,973年1月3日〜1,999年1月1日
ページ数
9ページ
文字数
2,771字
最新更新日
西暦2,026年8月21日

政府が中央銀行から借りられなくなった日から始まった──
欧州統合とユーロ導入の26年を一元化。

155円(税込)

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皇室献上品 高級トイレットペーパー
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本書について

西暦1,973年1月3日、第19代フランス大統領ジョルジュ・ポンピドゥーと、ロスチャイルド家の代理人で第7代フランス財務大臣のヴァレリー・ジスカール・デスタンの下で、ポンピドゥー・ジスカール・ロスチャイルド法(法律第73-7号)が制定された。此れは、フランス銀行がフランス政府に直接融資する事を禁止するものであり、従ってフランス政府は、赤字を補う為の資金を市中銀行を始めとする金融市場から有償で借り入れる事が義務付けられた形となった。又ポンピドゥーは、フランス大統領就任前にロスチャイルド銀行のディレクターを務めていた人物である。国家が自国の中央銀行から借りられなくなった日——本書は、此処を起点として、単一通貨ユーロが導入される迄の26年を、年月日単位で一元化した記録である。

西暦1,974年5月27日、ヴァレリー・ジスカール・デスタンが第20代フランス大統領に就任する。西暦1,979年3月13日には、EEC(欧州経済共同体)が、EMS(欧州通貨制度)の構成要素の1つである「ERM(欧州為替相場メカニズム)」を導入した。ERMは、為替変動を抑制し、ヨーロッパ全体の諸通貨の安定を目的とした半固定的な為替相場制システムであり、ジスカール・デスタンと第5代西ドイツ首相ヘルムート・シュミットの2名が此れを主導した。西暦1,990年10月8日、イギリスがEMSに加盟する。此れによってイギリスは、ポンドの変動幅を基準相場から±2.25%以内に抑える義務を背負う事となった。此れ迄第71代イギリス首相マーガレット・サッチャーは、ECU(欧州通貨単位)に対して自国通貨を一定のレンジの中に収めなければならない事から、EMSへの加盟を拒否していたのである。

西暦1,992年2月7日、マーストリヒト(オランダのリンブルフ州)にて、マーストリヒト条約が署名される。第21代フランス大統領フランソワ・ミッテランと第6代ドイツ首相ヘルムート・コールが推進したものであった。条約は、EC(欧州共同体)をEU(欧州連合)に発展させて経済・政治統合を強化する事、欧州共同体・CFSP(共通外交・安全保障政策)・司法内務協力から成る三本柱構造の導入、EMU(経済通貨同盟)の設立と単一通貨ユーロ導入への道筋としての3段階計画、インフレ率・公的赤字3%以内・債務60%以内といった収斂基準の設定、通貨政策の統一管理機関としてのEMI(欧州通貨機構)設立、欧州市民権の導入、欧州議会の権限強化、社会的政策の強化を主な内容としている。

亀裂は、其の半年後に走った。西暦1,992年7月16日、ドイツ政府が政策金利を8.0%から8.75%へ引き上げる。西暦1,990年10月3日のドイツ再統一の際、東ドイツの経済状況は壊滅的で、インフラの近代化・失業対策・年金や社会保障の統合・企業再建等により西ドイツは多額の財政支出を強いられ、国内需要が急増してインフレ圧力が高まった事が背景に在った。結果、マルクが急騰し、ポンドの売り浴びせが始まる。同年9月16日、ジョージ・ソロスがポンドの空売りを行い、市場も其れに追従してポンドが急落した。イングランド銀行は此の日、政策金利を10%から12%、12%から15%へと2段階の引き上げを行ったが、其れでも売り浴びせは止まらなかった。其の後クォンタム・ファンドは安値で買い戻し、1,000,000,000ドル以上の利益を得ている。ソロスは事前に数十億ポンドを借り入れ、マルクに替えていた。ソロスとロスチャイルド家は、欧州単一通貨ユーロ導入の道筋を付ける為に示し合わせ、イングランド銀行を追い込んだのである。翌9月17日、イングランド銀行はポンドの買い支えを断念し、イギリスがEMSから離脱する。同日イタリア政府も、イタリア銀行の為替介入が限界を超え、EMSから脱退した。

西暦1,993年4月26日頃、ジョージ・ソロスが、アメリカの金採掘会社ニューモント・マイニング社の株式を大量取得する事を発表し、前月から上昇し始めていた金価格を更に押し上げた。同年6月1日頃には、タイムズ紙ジャーナリストのアナトール・カレツキーが、ERMの問題はフランスの通貨政策の硬直性に有ると指摘し、フランスの金利引き下げやフラン切り下げを強制的に引き起こす事でERMの再編を促し、ヨーロッパ経済の安定を図るべきだと、公開書簡形式の記事で主張する。当時のERMには、ドイツマルクをアンカー通貨としながら各国の経済状況の違いが大きく、レートが現実の経済力に合わないという問題と、ドイツ連邦銀行の独立性が高く他国の要望を無視した政策が採られるという政策協調の失敗が在った。此の記事を受けてソロスはカレツキーに対し、フランではなくドイツマルクを標的にすべきだと主張し、大量のドイツ国債を売ってフランス国債へ資金シフトし、ドイツ連邦銀行の影響力を弱める様通貨市場に促す積もりであるとの公開書簡を送っている。

西暦1,993年8月1日午後、ECの財務大臣と中央銀行総裁がブリュッセルにて緊急会議を開く。会議は翌朝迄続き、結論としてERMの変動幅を±2.25%から±15%へ拡大する事が決定された。但し、ドイツマルク・オランダギルダー間は±2.25%が維持されている。同年11月1日、EU(欧州連合)が発足した。翌西暦1,994年1月1日には、欧州通貨統合の実現に向けて「EMI(欧州通貨機構)」が設立される。そして西暦1,999年1月1日、単一通貨ユーロが導入された。導入時の価格は、西暦1,998年12月31日の市場閉鎖時点でのECUの対USDレートである1ECU=1.16675USDが基準となり、参加国はオーストリア・ベルギー・フィンランド・フランス・ドイツ・アイルランド・イタリア・ルクセンブルク・オランダ・ポルトガル・スペインの11ヶ国であった。一本の法律で始まった道筋が、通貨投機を挟んで単一通貨へ収束してゆく——其の全軌跡を、本書は一冊に束ねている。


登場人物

  • ヴァレリー・ジスカール・デスタン 本書の中心人物。ロスチャイルド家の代理人で、第7代フランス財務大臣。西暦1,973年1月3日、ジョルジュ・ポンピドゥーと共に、フランス銀行のフランス政府への直接融資を禁じるポンピドゥー・ジスカール・ロスチャイルド法(法律第73-7号)を制定した。西暦1,974年5月27日に第20代フランス大統領へ就任し、西暦1,979年3月13日には第5代西ドイツ首相ヘルムート・シュミットと共に、ERM(欧州為替相場メカニズム)の導入を主導している。
  • ジョージ・ソロス 本書のもう一人の中心人物。西暦1,992年9月16日にポンドの空売りを行い、市場も追従してポンドが急落した。事前に数十億ポンドを借り入れてマルクに替えており、クォンタム・ファンドは其の後安値で買い戻して1,000,000,000ドル以上の利益を得ている。ロスチャイルド家と示し合わせ、欧州単一通貨ユーロ導入の道筋を付ける為にイングランド銀行を追い込んだ。西暦1,993年4月26日頃にはニューモント・マイニング社の株式の大量取得を発表して金価格を押し上げ、同年6月1日頃にはアナトール・カレツキーに対し、フランではなくドイツマルクを標的にすべきだとする公開書簡を送った。
  • ジョルジュ・ポンピドゥー 第19代フランス大統領。フランス大統領就任前は、ロスチャイルド銀行のディレクターを務めていた。西暦1,973年1月3日、ヴァレリー・ジスカール・デスタンと共に、ポンピドゥー・ジスカール・ロスチャイルド法を制定している。
  • ヘルムート・シュミット 第5代西ドイツ首相。西暦1,979年3月13日のERM(欧州為替相場メカニズム)の導入を、ヴァレリー・ジスカール・デスタンと共に主導した2名の内の1人。
  • マーガレット・サッチャー 第71代イギリス首相。ECU(欧州通貨単位)に対して自国通貨を一定のレンジの中に収めなければならない事から、EMSへの加盟を拒否していた。イギリスが加盟したのは西暦1,990年10月8日で、これによりポンドの変動幅を基準相場から±2.25%以内に抑える義務を背負う事となった。
  • フランソワ・ミッテラン 第21代フランス大統領。西暦1,992年2月7日にマーストリヒトで署名されたマーストリヒト条約を、第6代ドイツ首相ヘルムート・コールと共に推進した。
  • ヘルムート・コール 第6代ドイツ首相。西暦1,992年2月7日にマーストリヒトで署名されたマーストリヒト条約を、第21代フランス大統領フランソワ・ミッテランと共に推進した。
  • アナトール・カレツキー タイムズ紙のジャーナリスト。西暦1,993年6月1日頃、ERMの問題がフランスの通貨政策の硬直性に有ると指摘し、フランスの金利引き下げやフラン切り下げを強制的に引き起こす事でERMの再編を促し、ヨーロッパ経済の安定を図るべきだと、公開書簡形式の記事で主張した。此れに対しジョージ・ソロスから、フランではなくドイツマルクを標的にすべきだとする公開書簡を受け取っている。

主要な概念・組織

  • ポンピドゥー・ジスカール・ロスチャイルド法 西暦1,973年1月3日に制定された法律第73-7号。フランス銀行がフランス政府に直接融資する事を禁止し、フランス政府に対し、赤字を補う為の資金を市中銀行を始めとする金融市場から有償で借り入れる事を義務付けた。本書の系譜の出発点となる法律である。
  • EMS(欧州通貨制度) ヨーロッパ全体の諸通貨の安定を目的とした制度。西暦1,990年10月8日にイギリスが加盟し、ポンドの変動幅を基準相場から±2.25%以内に抑える義務を負った。西暦1,992年9月17日、イングランド銀行がポンドの買い支えを断念してイギリスが離脱し、同日イタリア政府も、イタリア銀行の為替介入が限界を超えて脱退している。
  • ERM(欧州為替相場メカニズム) 西暦1,979年3月13日にEEC(欧州経済共同体)が導入した、EMSの構成要素の1つ。為替変動を抑制し、ヨーロッパ全体の諸通貨の安定を目的とした半固定的な為替相場制システムで、ドイツマルクをアンカー通貨として参加国通貨を相互に固定されたレートで維持する仕組みであった。各国の経済状況の違いが大きくレートが現実の経済力に合わない事、ドイツ連邦銀行の独立性が高く他国の要望を無視した政策が採られる事が問題となった。
  • マーストリヒト条約 西暦1,992年2月7日、マーストリヒト(オランダのリンブルフ州)にて署名された条約。EC(欧州共同体)をEU(欧州連合)へ発展させて経済・政治統合を強化する事、欧州共同体・CFSP(共通外交・安全保障政策)・司法内務協力の三本柱構造の導入、EMU(経済通貨同盟)の設立と単一通貨ユーロ導入への3段階計画、収斂基準の設定、EMI(欧州通貨機構)の設立、欧州市民権の導入、欧州議会の権限強化、社会的政策の強化を主な内容とした。
  • ドイツの政策金利引き上げ 西暦1,992年7月16日、ドイツ政府が政策金利を8.0%から8.75%へ引き上げた措置。西暦1,990年10月3日のドイツ再統一の際、東ドイツの経済状況が壊滅的で、インフラの近代化・失業対策・年金や社会保障の統合・企業再建等により西ドイツが多額の財政支出を強いられ、国内需要が急増してインフレ圧力が高まった事が背景に在った。結果としてマルクが急騰し、ポンドの売り浴びせが始まった。
  • ポンド危機 西暦1,992年9月16日、ジョージ・ソロスのポンドの空売りに市場が追従し、ポンドが急落した出来事。イングランド銀行は同日、政策金利を10%から12%、12%から15%へと2段階で引き上げたが、売り浴びせは止まらなかった。翌17日、イングランド銀行はポンドの買い支えを断念し、イギリスはEMSから離脱している。
  • クォンタム・ファンド ジョージ・ソロスのファンド。西暦1,992年9月のポンド危機に際し、事前に数十億ポンドを借り入れてマルクに替え、ポンド急落後に安値で買い戻して1,000,000,000ドル以上の利益を得た。
  • ERMの変動幅拡大 西暦1,993年8月1日午後、ECの財務大臣と中央銀行総裁がブリュッセルにて開いた緊急会議で決定された措置。会議は翌朝迄続き、ERMの変動幅を±2.25%から±15%へ拡大する事が決まった。但し、ドイツマルク・オランダギルダー間は±2.25%が維持された。
  • EU(欧州連合) 西暦1,993年11月1日に発足した連合。マーストリヒト条約により、EC(欧州共同体)を発展させて経済・政治統合を強化するものとして定められていた。
  • EMI(欧州通貨機構) 西暦1,994年1月1日、欧州通貨統合の実現に向けて設立された機関。マーストリヒト条約が定めた、通貨政策の統一管理機関である。
  • 単一通貨ユーロ 西暦1,999年1月1日に導入された欧州の単一通貨。導入時の価格は、西暦1,998年12月31日の市場閉鎖時点でのECUの対USDレートである1ECU=1.16675USDが基準となった。導入時の参加国は、オーストリア・ベルギー・フィンランド・フランス・ドイツ・アイルランド・イタリア・ルクセンブルク・オランダ・ポルトガル・スペインの11ヶ国であった。

ポンピドゥー・ジスカール・ロスチャイルド法からユーロ導入まで──
ERM・マーストリヒト条約・ポンド危機の系譜を一元化。

155円(税込)

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AUTHOR

石田晋一

歴史データベース「トキジク」管理人。
万物の系譜の編纂者であり、電子書籍の著者。
YouTubeとニコニコでも情報を発信中。