電子書籍「デビアス社創業者セシル・ローズの鉱物支配一元化」の表紙

デビアス社創業者
セシル・ローズの
鉱物支配一元化

著者:石田晋一

掲載範囲
西暦1,867年〜1,902年4月
ページ数
16ページ
文字数
3,282字
最新更新日
西暦2,026年8月21日

西暦1,867年、オレンジ川で拾われた1粒の石から始まった──
セシル・ローズとロスチャイルド家が鉱物を掌握する35年を一元化。

166円(税込)

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皇室献上品 高級トイレットペーパー
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本書について

西暦1,867年、ホープタウン(現在の南アフリカの北ケープ州)で農夫の息子であるエラスムス・ジェイコブスが、オレンジ川付近でユーレカダイヤモンドを拾った。ナサニエル・ロスチャイルドは其れを聞き、直様アングロ・アフリカン・ダイヤモンド鉱山社に出資する。西暦1,870年、病弱であったセシル・ローズが、気候により健康状態が良くなるかも知れないという期待を込めて、家族によって南アフリカに送られた。そして西暦1,871年10月、ローズはキンバリー(現在の南アフリカ北ケープ州)にて、N・M・ロスチャイルド&サンズの資金提供により、ダイヤモンド取引に参入する。ビジネス仲間のチャールズ・ダネル・ラッドと共に、ダイヤモンドの取引、ポンプの貸し出し、製氷機の操作という3つの業務を行い、以降西暦1,888年迄に、キンバリーの全ての小規模ダイヤモンド採掘事業を買収した。1粒の石が銀行家の耳に届き、資本が一人の青年を鉱区の頂点へ押し上げてゆく——本書は、此の35年の歩みを年月日単位で一元化した記録である。

西暦1,873年、セシル・ローズが、オックスフォード大学の構成カレッジの1つであるオリオル・カレッジに入学し、本年から西暦1,881年迄断続的に通う。西暦1,874年に1学期だけ滞在し、西暦1,876年に2学期目の滞在を行った。其の間、チャールズ・ダネル・ラッドがダイヤモンド取引等の業務を管理している。ローズは美術評論家ジョン・ラスキンの講義に影響を受けた。西暦1,880年、ロスチャイルド家の資金提供を受け、ローズとラッドの2名が「デビアス鉱山会社」を設立する。ラッドは取締役として、鉱山向け機械の主要なサプライヤーにも大きな権益を持っていた。同年12月16日、世界最大の金・ダイヤモンド鉱山を支配する為にイギリスが南アフリカに介入し、第一次ボーア戦争が勃発する。翌西暦1,881年、ローズはケープ植民地(現在の南アフリカ)の議会議員となった。鉱区の支配者は、此処で政治の側にも足を掛けたのである。

西暦1,887年、N・M・ロスチャイルド&サンズが、セシル・ローズとチャールズ・ダネル・ラッドの2名に対し、翌年の新会社設立の為の資金提供を行う。同年1月頃、2名は南アフリカ最大且つ最古の採掘企業である「ゴールド・フィールズ・オブ・サウス・アフリカ・リミテッド社」を設立した。会長にはチャールズの弟トーマス・ラッドが就いている。同社は、金を採掘するドリエフォンティン鉱山(現在の南アフリカのハウテン州、露天掘・坑内堀)、同じく金を採掘するクルーフ鉱山(現在の南アフリカのハウテン州、坑内堀)、銅を採掘するオーキープ鉱山(現在の南アフリカ北ケープ州)、銅・鉛・亜鉛・銀を採掘するブラック・マウンテン鉱山(現在の南アフリカ北ケープ州、坑内堀)の権益を保有した。前年にウィットウォーターズランドで金が発見された事で、チャールズの興味は既に金へ移っていた。

西暦1,888年3月13日、セシル・ローズとチャールズ・ダネル・ラッドが、デビアス鉱山会社をバーニー・バルナート率いる「キンバリー・セントラル鉱山会社」と合併させ、「デビアス社」を資本金200,000ポンドで設立する。ナサニエル・ロスチャイルドが1,000,000ポンドを融資し、アルフレッド・ベイトも融資を行った。同年10月、ローズはイギリス東インド会社をモデルとしたケープ植民地の貿易会社「イギリス南アフリカ会社」を法人化する。そして同月30日、ラッドが、マタベレランド(現在のジンバブエ)の第2代ンデベレ王ロベングラ・クマロとの、マショナランド(現在のジンバブエ)・マタベレランドの採掘権の協定を取り付けた。以前からローズとラッドは採掘権を得ようとクマロと交渉していたが、失敗していたのである。ラッドは、フランシス・トンプソン、そしてローズの友人ジェームズ・ロッチフォート・マグワイアと共に、マタベレランドで採掘する白人は10名以下である事を保証した。然し、クマロが署名した協定の文書には、其の様な記載は無かった。クマロは文盲であり、本当の契約条件が分かっていなかったのである。クマロは契約条件の確認をする為に、友好的なイギリス人宣教師を訪ねた後、2名の使者をヴィクトリアの下に遣わせたが、徒労に終わった。

西暦1,889年3月、セシル・ローズがロンドンに到着し、イギリス王室と、イギリス南アフリカ会社の憲章認可の為の条件に関する議論を開始する。同年4月23日、ロベングラ・クマロが前年10月30日の協定に関しヴィクトリアへ抗議したが、ヴィクトリアの顧問の返答は「白人男性を排除することは不可能」であった。同年12月20日、イギリス南アフリカ会社のイギリス王室憲章が発効される。同社はギフォード卿とジョージ・カウストンの2名によって株式資本1,000,000ポンドで経営を開始し、ナサニエル・ロスチャイルド、セシル・ローズ、デビアス社、ゴールド・フィールズ・オブ・サウス・アフリカ・リミテッド社という4つの勢力によって支援された。此れによりローズは、反対していたベチュアナランドへの鉄道建設の義務を負う事になり、500,000ポンドを支出すると約束する。ギフォード卿は、ローズが非常に大きな権力を有し、自身を疎外しているとして嫌っていた。西暦1,890年、ローズは第6代ケープ植民地首相に就任し、同年ウェッセルトン鉱山(現在の南アフリカ)の支配権も獲得する。翌西暦1,891年2月には、ローズ、アルフレッド・ミルナー、第5代ローズベリー伯爵アーチボルド・プリムローズ、ナサニエル・ロスチャイルド、ジョン・ジェイコブ・アスター4世、アーサー・バルフォア、第3代グレイ伯爵ヘンリー・グレイ等によって、秘密結社「円卓会議」がロンドンにて設立され、ケープ植民地での利権が固められてゆく。

西暦1,899年10月11日、第2次ボーア戦争が勃発する。セシル・ローズの支援を受けたアルフレッド・ミルナー等によって引き起こされたもので、狙いはトランスヴァール共和国の金であった。翌西暦1,900年3月、イギリス政府がボーア戦争に於ける戦時国債30,000,000ポンドを発行する。此の際J.P.モルガン商会が、イングランド銀行のアメリカ独占代理店に任命された。同年8月、J.P.モルガン商会はイギリス大蔵省証券(3年満期、利率3%)発行の主幹事となり、J.S.モルガン商会も副幹事として参加する。但し、J.S.モルガン商会が此の証券をロンドン証券市場で販売するには、J.P.モルガン商会を通さなければならなかった。西暦1,901年4月、そして西暦1,902年4月、J.P.モルガン商会はイギリス政府のコンソル公債発行の主幹事となる。J.P.モルガン商会は、4度に渡るイギリス政府によるボーア戦争債券をニューヨークで販売した事で得られたドル資金を、其の儘ニューヨークで金に交換し、ロンドンのJ.S.モルガン商会へ送った。J.S.モルガン商会は其れをポンドに替えている。南アフリカの土から掘り出された鉱物が、会社と憲章と戦争を経て、大西洋を渡る金の流れに変わってゆく——其の全軌跡を、本書は一冊に束ねている。


登場人物

  • セシル・ローズ 本書の中心人物で、デビアス社の創業者。西暦1,870年、病弱であった為に家族によって南アフリカへ送られた。西暦1,871年10月、N・M・ロスチャイルド&サンズの資金提供によりキンバリーでダイヤモンド取引に参入し、チャールズ・ダネル・ラッドと共にダイヤモンドの取引・ポンプの貸し出し・製氷機の操作を行い、西暦1,888年迄にキンバリーの全ての小規模ダイヤモンド採掘事業を買収した。西暦1,873年にオックスフォード大学オリオル・カレッジへ入学し、ジョン・ラスキンの講義に影響を受ける。西暦1,880年にデビアス鉱山会社、西暦1,887年1月頃にゴールド・フィールズ・オブ・サウス・アフリカ・リミテッド社、西暦1,888年3月13日にデビアス社、同年10月にイギリス南アフリカ会社を設立した。西暦1,881年にケープ植民地議会議員、西暦1,890年に第6代ケープ植民地首相となり、同年ウェッセルトン鉱山の支配権も獲得。西暦1,891年2月にはロンドンで秘密結社「円卓会議」を設立し、西暦1,899年10月11日にはアルフレッド・ミルナー等を支援して第2次ボーア戦争を引き起こした。
  • エラスムス・ジェイコブス ホープタウン(現在の南アフリカの北ケープ州)の農夫の息子。西暦1,867年、オレンジ川付近でユーレカダイヤモンドを拾った。ナサニエル・ロスチャイルドは此れを聞き、直様アングロ・アフリカン・ダイヤモンド鉱山社に出資している。本書の起点となる一日を作った人物である。
  • ナサニエル・ロスチャイルド N・M・ロスチャイルド&サンズの当主。西暦1,867年、エラスムス・ジェイコブスのユーレカダイヤモンド発見を聞き、直様アングロ・アフリカン・ダイヤモンド鉱山社に出資した。其の後もセシル・ローズのキンバリーでのダイヤモンド取引参入、デビアス鉱山会社とゴールド・フィールズ・オブ・サウス・アフリカ・リミテッド社の設立に資金を出し、西暦1,888年3月13日のデビアス社設立時には1,000,000ポンドを融資している。西暦1,889年12月20日に憲章が発効したイギリス南アフリカ会社を支援した4勢力の1つであり、西暦1,891年2月には秘密結社「円卓会議」の設立にも加わった。
  • チャールズ・ダネル・ラッド セシル・ローズのビジネス仲間。西暦1,871年10月のキンバリーでのダイヤモンド取引参入以降、ローズと共にダイヤモンドの取引・ポンプの貸し出し・製氷機の操作を行い、ローズがオックスフォード大学オリオル・カレッジへ通っていた間はダイヤモンド取引等の業務を管理した。西暦1,880年のデビアス鉱山会社設立時には取締役として、鉱山向け機械の主要なサプライヤーにも大きな権益を持っていた。西暦1,887年1月頃にローズと共にゴールド・フィールズ・オブ・サウス・アフリカ・リミテッド社を設立。前年のウィットウォーターズランドでの金発見により、興味は金へ移っていた。西暦1,888年10月30日、マタベレランドの第2代ンデベレ王ロベングラ・クマロとの、マショナランド・マタベレランドの採掘権の協定を取り付けた。
  • ジョン・ラスキン 美術評論家。オックスフォード大学で講義を行っており、セシル・ローズが西暦1,873年から西暦1,881年迄断続的にオリオル・カレッジへ通っていた間、其の講義に影響を受けた。
  • トーマス・ラッド チャールズ・ダネル・ラッドの弟。西暦1,887年1月頃、セシル・ローズとチャールズ・ダネル・ラッドが設立したゴールド・フィールズ・オブ・サウス・アフリカ・リミテッド社の会長に就いた。
  • バーニー・バルナート キンバリー・セントラル鉱山会社を率いていた人物。西暦1,888年3月13日、セシル・ローズとチャールズ・ダネル・ラッドのデビアス鉱山会社と合併し、資本金200,000ポンドのデビアス社が設立された。
  • アルフレッド・ベイト 西暦1,888年3月13日のデビアス社設立に際し、ナサニエル・ロスチャイルドの1,000,000ポンドの融資と共に、融資を行った人物。
  • ロベングラ・クマロ マタベレランド(現在のジンバブエ)の第2代ンデベレ王。西暦1,888年10月30日、チャールズ・ダネル・ラッドとマショナランド・マタベレランドの採掘権の協定を結んだ。ラッドはフランシス・トンプソン・ジェームズ・ロッチフォート・マグワイアと共に、マタベレランドで採掘する白人は10名以下である事を保証したが、クマロが署名した協定の文書には其の様な記載は無かった。クマロは文盲であり、本当の契約条件が分かっていなかった。契約条件の確認の為に友好的なイギリス人宣教師を訪ねた後、2名の使者をヴィクトリアの下に遣わせたが徒労に終わり、西暦1,889年4月23日にヴィクトリアへ抗議した際も、顧問の返答は「白人男性を排除することは不可能」であった。
  • フランシス・トンプソン 西暦1,888年10月30日のロベングラ・クマロとの採掘権協定に於いて、チャールズ・ダネル・ラッド・ジェームズ・ロッチフォート・マグワイアと共に、マタベレランドで採掘する白人は10名以下である事を保証した1人。但し、クマロが署名した協定の文書には、其の様な記載は無かった。
  • ジェームズ・ロッチフォート・マグワイア セシル・ローズの友人。西暦1,888年10月30日のロベングラ・クマロとの採掘権協定に於いて、チャールズ・ダネル・ラッド・フランシス・トンプソンと共に、マタベレランドで採掘する白人は10名以下である事を保証した1人。但し、クマロが署名した協定の文書には、其の様な記載は無かった。
  • ヴィクトリア 第6代イギリス・ハノーヴァー朝国王。西暦1,888年10月30日の採掘権協定に関し、ロベングラ・クマロが契約条件を確かめようと2名の使者を遣わせたが徒労に終わった。西暦1,889年4月23日にクマロから抗議を受けた際、其の顧問の返答は「白人男性を排除することは不可能」であった。
  • ギフォード卿 西暦1,889年12月20日にイギリス王室憲章が発効されたイギリス南アフリカ会社の経営者の1人。ジョージ・カウストンと共に株式資本1,000,000ポンドで経営を開始した。セシル・ローズが非常に大きな権力を有し、自身を疎外しているとして嫌っていた。
  • ジョージ・カウストン 西暦1,889年12月20日にイギリス王室憲章が発効されたイギリス南アフリカ会社の経営者の1人。ギフォード卿と共に株式資本1,000,000ポンドで経営を開始した。
  • アルフレッド・ミルナー 西暦1,891年2月、セシル・ローズ等と共にロンドンで秘密結社「円卓会議」を設立した1人。西暦1,899年10月11日には、ローズの支援を受け、トランスヴァール共和国の金を狙った第2次ボーア戦争を引き起こした。
  • アーチボルド・プリムローズ 第5代ローズベリー伯爵。西暦1,891年2月、セシル・ローズ・アルフレッド・ミルナー・ナサニエル・ロスチャイルド・ジョン・ジェイコブ・アスター4世・アーサー・バルフォア・第3代グレイ伯爵ヘンリー・グレイと共に、ロンドンで秘密結社「円卓会議」を設立した1人。
  • ジョン・ジェイコブ・アスター4世 西暦1,891年2月、セシル・ローズ・アルフレッド・ミルナー・第5代ローズベリー伯爵アーチボルド・プリムローズ・ナサニエル・ロスチャイルド・アーサー・バルフォア・第3代グレイ伯爵ヘンリー・グレイと共に、ロンドンで秘密結社「円卓会議」を設立した1人。
  • アーサー・バルフォア 西暦1,891年2月、セシル・ローズ・アルフレッド・ミルナー・第5代ローズベリー伯爵アーチボルド・プリムローズ・ナサニエル・ロスチャイルド・ジョン・ジェイコブ・アスター4世・第3代グレイ伯爵ヘンリー・グレイと共に、ロンドンで秘密結社「円卓会議」を設立した1人。
  • ヘンリー・グレイ 第3代グレイ伯爵。西暦1,891年2月、セシル・ローズ・アルフレッド・ミルナー・第5代ローズベリー伯爵アーチボルド・プリムローズ・ナサニエル・ロスチャイルド・ジョン・ジェイコブ・アスター4世・アーサー・バルフォアと共に、ロンドンで秘密結社「円卓会議」を設立した1人。

主要な概念・組織

  • ユーレカダイヤモンド 西暦1,867年、ホープタウン(現在の南アフリカの北ケープ州)で農夫の息子であるエラスムス・ジェイコブスが、オレンジ川付近で拾ったダイヤモンド。此れを聞いたナサニエル・ロスチャイルドは、直様アングロ・アフリカン・ダイヤモンド鉱山社に出資した。
  • アングロ・アフリカン・ダイヤモンド鉱山社 西暦1,867年のエラスムス・ジェイコブスによるユーレカダイヤモンド発見後、ナサニエル・ロスチャイルドが直様出資した鉱山会社。
  • N・M・ロスチャイルド&サンズ ロスチャイルド家の銀行で、当主はナサニエル・ロスチャイルド。西暦1,871年10月のセシル・ローズのキンバリーでのダイヤモンド取引参入に資金を提供し、以降、西暦1,880年のデビアス鉱山会社設立、西暦1,887年の翌年の新会社設立の為の資金提供、西暦1,888年3月13日のデビアス社設立時の1,000,000ポンド融資、西暦1,889年12月20日のイギリス南アフリカ会社の経営開始に至る一連の鉱物支配事業を、資金の側から支え続けた。
  • デビアス鉱山会社 西暦1,880年、ロスチャイルド家の資金提供を受けてセシル・ローズとチャールズ・ダネル・ラッドの2名が設立した会社。ラッドは取締役として、鉱山向け機械の主要なサプライヤーにも大きな権益を持っていた。西暦1,888年3月13日、バーニー・バルナート率いるキンバリー・セントラル鉱山会社と合併し、デビアス社となった。
  • 第一次ボーア戦争 西暦1,880年12月16日、世界最大の金・ダイヤモンド鉱山を支配する為にイギリスが南アフリカへ介入して勃発した戦争。
  • ゴールド・フィールズ・オブ・サウス・アフリカ・リミテッド社 西暦1,887年1月頃、N・M・ロスチャイルド&サンズの資金提供を受けてセシル・ローズとチャールズ・ダネル・ラッドの2名が設立した、南アフリカ最大且つ最古の採掘企業。会長にはチャールズの弟トーマス・ラッドが就いた。金を採掘するドリエフォンティン鉱山(現在の南アフリカのハウテン州、露天掘・坑内堀)、同じく金を採掘するクルーフ鉱山(現在の南アフリカのハウテン州、坑内堀)、銅を採掘するオーキープ鉱山(現在の南アフリカ北ケープ州)、銅・鉛・亜鉛・銀を採掘するブラック・マウンテン鉱山(現在の南アフリカ北ケープ州、坑内堀)の権益を保有した。西暦1,889年12月20日に憲章が発効したイギリス南アフリカ会社を支援した4勢力の1つでもある。
  • キンバリー・セントラル鉱山会社 バーニー・バルナートが率いた鉱山会社。西暦1,888年3月13日、セシル・ローズとチャールズ・ダネル・ラッドのデビアス鉱山会社と合併し、資本金200,000ポンドのデビアス社となった。
  • デビアス社 西暦1,888年3月13日、セシル・ローズとチャールズ・ダネル・ラッドが、デビアス鉱山会社をバーニー・バルナート率いるキンバリー・セントラル鉱山会社と合併させ、資本金200,000ポンドで設立した会社。ナサニエル・ロスチャイルドが1,000,000ポンドを融資し、アルフレッド・ベイトも融資を行った。西暦1,889年12月20日に憲章が発効したイギリス南アフリカ会社を支援した4勢力の1つ。
  • イギリス南アフリカ会社 西暦1,888年10月、セシル・ローズがイギリス東インド会社をモデルとして法人化した、ケープ植民地の貿易会社。西暦1,889年3月にローズがロンドンへ到着してイギリス王室と憲章認可の為の条件を議論し、同年12月20日にイギリス王室憲章が発効された。ギフォード卿とジョージ・カウストンの2名によって株式資本1,000,000ポンドで経営が始まり、ナサニエル・ロスチャイルド・セシル・ローズ・デビアス社・ゴールド・フィールズ・オブ・サウス・アフリカ・リミテッド社の4勢力が支援した。此れによりローズは、反対していたベチュアナランドへの鉄道建設の義務を負い、500,000ポンドを支出すると約束した。
  • マショナランド・マタベレランド採掘権協定 西暦1,888年10月30日、チャールズ・ダネル・ラッドが、マタベレランド(現在のジンバブエ)の第2代ンデベレ王ロベングラ・クマロと取り付けた協定。以前からセシル・ローズとラッドは採掘権を得ようとクマロと交渉していたが、失敗していた。ラッドはフランシス・トンプソン・ジェームズ・ロッチフォート・マグワイアと共に、マタベレランドで採掘する白人は10名以下である事を保証したが、クマロが署名した協定の文書には其の様な記載は無かった。クマロは文盲であり、本当の契約条件が分かっていなかった。契約条件の確認をする為に友好的なイギリス人宣教師を訪ねた後、2名の使者をヴィクトリアの下に遣わせたが徒労に終わっている。
  • ウェッセルトン鉱山 現在の南アフリカに在った鉱山。西暦1,890年、第6代ケープ植民地首相に就任したセシル・ローズが、同年其の支配権を獲得した。
  • 円卓会議 西暦1,891年2月、セシル・ローズ・アルフレッド・ミルナー・第5代ローズベリー伯爵アーチボルド・プリムローズ・ナサニエル・ロスチャイルド・ジョン・ジェイコブ・アスター4世・アーサー・バルフォア・第3代グレイ伯爵ヘンリー・グレイ等によって、ロンドンにて設立された秘密結社。此れによりケープ植民地での利権が固められていった。
  • 第2次ボーア戦争 西暦1,899年10月11日に勃発した戦争。セシル・ローズの支援を受けたアルフレッド・ミルナー等によって引き起こされ、狙いはトランスヴァール共和国の金であった。此の戦争に際し、イギリス政府は西暦1,900年3月に戦時国債30,000,000ポンドを発行し、J.P.モルガン商会がイングランド銀行のアメリカ独占代理店に任命された。
  • J.P.モルガン商会 西暦1,900年3月、ボーア戦争に於ける戦時国債30,000,000ポンドの発行に際し、イングランド銀行のアメリカ独占代理店に任命された商会。同年8月にはイギリス大蔵省証券(3年満期、利率3%)発行の主幹事となり、西暦1,901年4月と西暦1,902年4月にはイギリス政府のコンソル公債発行の主幹事となった。4度に渡るイギリス政府によるボーア戦争債券をニューヨークで販売した事で得られたドル資金を、其の儘ニューヨークで金に交換し、ロンドンのJ.S.モルガン商会へ送っている。
  • J.S.モルガン商会 ロンドンに在ったモルガン家の商会。西暦1,900年8月、ボーア戦争に於けるイギリス大蔵省証券(3年満期、利率3%)発行の副幹事として参加した。但し、此の証券をロンドン証券市場で販売するには、J.P.モルガン商会を通さなければならなかった。J.P.モルガン商会がニューヨークで金に交換して送った資金を、ポンドに替える役を担っている。

ユーレカダイヤモンドからボーア戦争債券まで──
デビアス社・イギリス南アフリカ会社・円卓会議の系譜を一元化。

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AUTHOR

石田晋一

歴史データベース「トキジク」管理人。
万物の系譜の編纂者であり、電子書籍の著者。
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