電子書籍「デビアス社創業者セシル・ローズの鉱物支配一元化」の表紙

デビアス社創業者セシル・ローズの鉱物支配一元化

著者:石田晋一

掲載範囲
西暦1,867年〜1,902年4月
最新更新日
西暦2,026年1月20日

ホープタウンでのエラスムス・ジェイコブスによるオレンジ川付近でのユーレカダイヤモンド発見とナサニエル・ロスチャイルドのアングロ・アフリカン・ダイヤモンド鉱山社出資、病弱なセシル・ローズの家族による南アフリカ送り、キンバリーでのN・M・ロスチャイルド&サンズ資金提供によるダイヤモンド取引参入とチャールズ・ダネル・ラッドとのダイヤモンド取引・ポンプ貸し出し・製氷機操作、オックスフォード大学オリオル・カレッジ入学とジョン・ラスキン講義の影響、ロスチャイルド家資金提供によるデビアス鉱山会社設立、世界最大の金・ダイヤモンド鉱山支配を狙ったイギリス南アフリカ介入と第一次ボーア戦争勃発、ケープ植民地議会議員就任、ゴールド・フィールズ・オブ・サウス・アフリカ・リミテッド社設立とドリエフォンティン鉱山・クルーフ鉱山・オーキープ鉱山・ブラック・マウンテン鉱山権益保有、バーニー・バルナート率いるキンバリー・セントラル鉱山会社合併によるデビアス社設立とナサニエル・ロスチャイルド1,000,000ポンド融資、イギリス南アフリカ会社法人化、第2代ンデベレ王ロベングラ・クマロとのマショナランド・マタベレランド採掘権協定と文盲クマロの契約書記載齟齬及びヴィクトリア顧問の白人男性排除不可能回答、株式資本1,000,000ポンドのイギリス南アフリカ会社経営開始、第6代ケープ植民地首相就任とウェッセルトン鉱山支配権獲得、ロンドンでの円卓会議設立、トランスヴァール共和国の金狙いの第2次ボーア戦争勃発、イギリス政府の戦時国債30,000,000ポンド発行とJ.P.モルガン商会のイングランド銀行アメリカ独占代理店任命、J.P.モルガン商会の4度に渡る戦争債券ニューヨーク販売によるドル資金の金交換とJ.S.モルガン商会経由のポンド転換迄──
エラスムス・ジェイコブスのユーレカダイヤモンド発見とロスチャイルド家のアングロ・アフリカン・ダイヤモンド鉱山社出資から、セシル・ローズのデビアス社設立・イギリス南アフリカ会社設立・円卓会議設立を経て、J.P.モルガン商会によるボーア戦争債券のニューヨーク販売とドル資金の金交換に至る35年間の系譜を年月日単位で追跡した一冊。

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本書について

西暦1,867年、ホープタウン(現在の南アフリカの北ケープ州)で農夫の息子であるエラスムス・ジェイコブスが、オレンジ川付近でユーレカダイヤモンドを拾った。ナサニエル・ロスチャイルドは其れを聞き直様アングロ・アフリカン・ダイヤモンド鉱山社に出資した。西暦1,870年、病弱であったセシル・ローズが、気候により健康状態が良くなるかも知れないという期待を込めて、家族によって南アフリカに送られた。西暦1,871年10月、セシル・ローズが、キンバリー(現在の南アフリカ北ケープ州)にて、N・M・ロスチャイルド&サンズの資金提供により、ダイヤモンド取引に参入した。ビジネス仲間のチャールズ・ダネル・ラッドと共に、①ダイヤモンドの取引、②ポンプの貸し出し、③製氷機の操作、の業務を行い、以降西暦1,888年迄、キンバリーの全ての小規模ダイヤモンド採掘事業を買収した。本書は、此のエラスムス・ジェイコブスのユーレカダイヤモンド発見とロスチャイルド家の出資を起点とする、セシル・ローズのキンバリーでのダイヤモンド取引参入から、デビアス社設立、イギリス南アフリカ会社設立、円卓会議設立、第2次ボーア戦争を経て、J.P.モルガン商会によるボーア戦争債券のニューヨーク販売とドル資金の金交換に至る、35年間に亘る系譜を、一本の時系列に貫き、一元化した一冊である。

西暦1,873年、セシル・ローズが、オックスフォード大学の構成カレッジの1つである、オリオル・カレッジに入学し、本年から西暦1,881年迄断続的に通った。西暦1,874年に1学期だけ滞在し、西暦1,876年に2学期目の滞在を行い、其の間、チャールズ・ダネル・ラッドがダイヤモンド取引等の業務を管理した。ローズは美術評論家ジョン・ラスキンの講義に影響を受けた。西暦1,880年、ロスチャイルド家の資金提供を受け、①セシル・ローズ、②チャールズ・ダネル・ラッド、の2名が「デビアス鉱山会社」を設立した。ラッドは取締役として、鉱山向け機械の主要なサプライヤーにも大きな権益を持っていた。同年12月16日、世界最大の金・ダイヤモンド鉱山を支配する為にイギリスが南アフリカに介入し、第一次ボーア戦争が勃発した。西暦1,881年、セシル・ローズが、ケープ植民地(現在の南アフリカ)の議会議員となった。西暦1,887年、N・M・ロスチャイルド&サンズが、セシル・ローズとチャールズ・ダネル・ラッドの2名に対し、翌年の新会社設立の為の資金提供を行った。同年1月頃、ローズとラッドが、南アフリカ最大且つ最古の採掘企業である「ゴールド・フィールズ・オブ・サウス・アフリカ・リミテッド社」を設立した。会長には、チャールズの弟トーマス・ラッドが就いた。同社は、①金を採掘するドリエフォンティン鉱山(現在の南アフリカのハウテン州、露天掘・坑内堀)、②金を採掘するクルーフ鉱山(現在の南アフリカのハウテン州、坑内堀)、③銅を採掘するオーキープ鉱山(現在の南アフリカ北ケープ州)、④銅・鉛・亜鉛・銀を採掘するブラック・マウンテン鉱山(現在の南アフリカ北ケープ州、坑内堀)、の権益を保有した。前年にウィットウォーターズランドで金が発見された事で、チャールズの興味は金に移っていた。

西暦1,888年3月13日、セシル・ローズとチャールズ・ダネル・ラッドの2名が、デビアス鉱山会社をバーニー・バルナート率いる「キンバリー・セントラル鉱山会社」と合併させ「デビアス社」を資本金200,000ポンドで設立した。ナサニエル・ロスチャイルドが1,000,000ポンドを融資し、アルフレッド・ベイトも融資を行った。同年10月、セシル・ローズが、イギリス東インド会社をモデルとしたケープ植民地の貿易会社「イギリス南アフリカ会社」を法人化した。同月30日、チャールズ・ダネル・ラッドが、マタベレランド(現在のジンバブエ)の第2代ンデベレ王ロベングラ・クマロとの、マショナランド(現在のジンバブエ)・マタベレランドの採掘権の協定を取り付けた。以前から、セシル・ローズとラッドは採掘権を得ようとクマロと交渉していたが、失敗していた。ラッドは、①フランシス・トンプソン、②セシル・ローズの友人ジェームズ・ロッチフォート・マグワイア、の2名と共に、マタベレランドで採掘する白人は10名以下である事を保証した。しかし、クマロが署名した協定の文書には、其の様な記載は無かった。クマロは文盲であり、本当の契約条件が分かっていなかった。クマロは、契約条件の確認をする為に、友好的なイギリス人宣教師を訪ねた後、2名の使者をヴィクトリアの下に遣わせたが徒労に終わった。

西暦1,889年3月、セシル・ローズがロンドンに到着し、イギリス王室と、イギリス南アフリカ会社の憲章認可の為の条件に関する議論を開始した。同年4月23日、ロベングラ・クマロが、西暦1,888年10月30日の協定に関し、ヴィクトリアに抗議したが、ヴィクトリアの顧問の返答は「白人男性を排除することは不可能」であった。同年12月20日、イギリス南アフリカ会社のイギリス王室憲章が発効された。同社は①ギフォード卿、②ジョージ・カウストン、の2名によって株式資本1,000,000ポンドで経営を開始した。又、同社は、①ナサニエル・ロスチャイルド、②セシル・ローズ、③デビアス社、④ゴールド・フィールズ・オブ・サウス・アフリカ・リミテッド社、の4つの勢力によって支援された。此れによりローズは、反対していたベチュアナランドへの鉄道建設の義務を負う事になり、500,000ポンドを支出すると約束した。ギフォード卿は、ローズが非常に大きな権力を有し、自身を疎外しているとして嫌っていた。西暦1,890年、セシル・ローズが、第6代ケープ植民地首相に就任し、同年、ウェッセルトン鉱山(現在の南アフリカ)の支配権を獲得した。西暦1,891年2月、①セシル・ローズ、②アルフレッド・ミルナー、③第5代ローズベリー伯爵アーチボルド・プリムローズ、④ナサニエル・ロスチャイルド、⑤ジョン・ジェイコブ・アスター4世、⑥アーサー・バルフォア、⑦第3代グレイ伯爵ヘンリー・グレイ、によって秘密結社「円卓会議」がロンドンにて設立され、此れによりケープ植民地での利権を固めていった。

西暦1,899年10月11日、第2次ボーア戦争が勃発した。セシル・ローズの支援を受けたアルフレッド・ミルナー等によって引き起こされ、狙いはトランスヴァール共和国の金であった。西暦1,900年3月、イギリス政府が、ボーア戦争に於ける戦時国債30,000,000ポンドを発行した。此の際J.P.モルガン商会が、イングランド銀行のアメリカ独占代理店に任命された。同年8月、J.P.モルガン商会が、ボーア戦争に於けるイギリス大蔵省証券(3年満期、利率3%)発行の主幹事となり、J.S.モルガン商会も副幹事として参加した。J.S.モルガン商会が此の証券をロンドン証券市場で販売するには、J.P.モルガン商会を通さなければならなかった。西暦1,901年4月、J.P.モルガン商会が、ボーア戦争に於けるイギリス政府のコンソル公債発行の主幹事となった。西暦1,902年4月、J.P.モルガン商会が、ボーア戦争に於けるイギリス政府のコンソル公債発行の主幹事となった。J.P.モルガン商会は、4度に渡るイギリス政府によるボーア戦争債券をニューヨークで販売した事で得られたドル資金を、其の儘ニューヨークで金に交換し、ロンドンのJ.S.モルガン商会へ送り、J.S.モルガン商会はそれをポンドに替えた。本書は、此の35年に亘る、エラスムス・ジェイコブスのユーレカダイヤモンド発見とロスチャイルド家のアングロ・アフリカン・ダイヤモンド鉱山社出資から、セシル・ローズのキンバリーでのダイヤモンド取引参入、デビアス鉱山会社設立、第一次ボーア戦争、ゴールド・フィールズ・オブ・サウス・アフリカ・リミテッド社設立、バーニー・バルナート率いるキンバリー・セントラル鉱山会社合併によるデビアス社設立、イギリス南アフリカ会社法人化、ロベングラ・クマロとのマショナランド・マタベレランド採掘権協定、第6代ケープ植民地首相就任、円卓会議設立、トランスヴァール共和国の金狙いの第2次ボーア戦争、J.P.モルガン商会のボーア戦争債券ニューヨーク販売とドル資金の金交換迄、ロスチャイルド家とセシル・ローズが南アフリカの鉱物資源を掌握していく系譜の全過程を、年月日単位で記録した年表である。


登場人物

  • セシル・ローズ デビアス社創業者。西暦1,870年、病弱であった為に家族によって南アフリカに送られた。西暦1,871年10月、N・M・ロスチャイルド&サンズの資金提供によりキンバリーでダイヤモンド取引に参入。チャールズ・ダネル・ラッドと共にダイヤモンドの取引・ポンプの貸し出し・製氷機の操作の業務を行い、西暦1,888年迄にキンバリーの全ての小規模ダイヤモンド採掘事業を買収した。西暦1,873年にオックスフォード大学オリオル・カレッジに入学し、ジョン・ラスキンの講義に影響を受けた。西暦1,880年にデビアス鉱山会社、西暦1,887年1月頃にゴールド・フィールズ・オブ・サウス・アフリカ・リミテッド社、西暦1,888年3月13日にデビアス社、同年10月にイギリス南アフリカ会社を設立。西暦1,890年、第6代ケープ植民地首相に就任し、ウェッセルトン鉱山の支配権を獲得した。西暦1,891年2月、ロンドンで秘密結社「円卓会議」を設立。西暦1,899年10月11日には、アルフレッド・ミルナー等を支援し、トランスヴァール共和国の金を狙った第2次ボーア戦争を引き起こした。
  • エラスムス・ジェイコブス ホープタウン(現在の南アフリカの北ケープ州)の農夫の息子。西暦1,867年、オレンジ川付近でユーレカダイヤモンドを拾った。ナサニエル・ロスチャイルドは此れを聞き直様アングロ・アフリカン・ダイヤモンド鉱山社に出資した。
  • ナサニエル・ロスチャイルド N・M・ロスチャイルド&サンズの当主。西暦1,867年、エラスムス・ジェイコブスのユーレカダイヤモンド発見を聞き直様アングロ・アフリカン・ダイヤモンド鉱山社に出資。其の後セシル・ローズのキンバリーでのダイヤモンド取引参入、デビアス鉱山会社・ゴールド・フィールズ・オブ・サウス・アフリカ・リミテッド社設立に資金提供を行い、西暦1,888年3月13日のデビアス社設立時には1,000,000ポンドを融資した。西暦1,889年12月20日に発効したイギリス南アフリカ会社の4つの支援勢力の1つ。西暦1,891年2月、ロンドンで秘密結社「円卓会議」設立に参加。
  • チャールズ・ダネル・ラッド セシル・ローズのビジネス仲間。西暦1,871年10月のキンバリーでのダイヤモンド取引参入以降、ローズと共にダイヤモンドの取引・ポンプの貸し出し・製氷機の操作の業務を行った。ローズのオックスフォード大学オリオル・カレッジ通学中はダイヤモンド取引等の業務を管理。西暦1,880年のデビアス鉱山会社設立時には鉱山向け機械の主要なサプライヤーにも大きな権益を持っていた。西暦1,887年1月頃にローズと共にゴールド・フィールズ・オブ・サウス・アフリカ・リミテッド社設立。前年のウィットウォーターズランドでの金発見により興味は金に移っていた。西暦1,888年10月30日、マタベレランドの第2代ンデベレ王ロベングラ・クマロとマショナランド・マタベレランドの採掘権の協定を取り付けた。
  • ジョン・ラスキン 美術評論家。オックスフォード大学で講義を行っており、セシル・ローズが西暦1,873年から西暦1,881年迄断続的にオリオル・カレッジに通っていた間、其の講義に影響を受けた。
  • トーマス・ラッド チャールズ・ダネル・ラッドの弟。西暦1,887年1月頃、セシル・ローズとチャールズ・ダネル・ラッドが設立したゴールド・フィールズ・オブ・サウス・アフリカ・リミテッド社の会長に就いた。
  • バーニー・バルナート キンバリー・セントラル鉱山会社を率いていた人物。西暦1,888年3月13日、セシル・ローズとチャールズ・ダネル・ラッドのデビアス鉱山会社と合併し、資本金200,000ポンドのデビアス社が設立された。
  • アルフレッド・ベイト 西暦1,888年3月13日のデビアス社設立に際し、ナサニエル・ロスチャイルドの1,000,000ポンド融資と共に融資を行った。
  • ロベングラ・クマロ マタベレランド(現在のジンバブエ)の第2代ンデベレ王。西暦1,888年10月30日、チャールズ・ダネル・ラッドとマショナランド・マタベレランドの採掘権の協定を結んだ。フランシス・トンプソン・ジェームズ・ロッチフォート・マグワイアと共にラッドはマタベレランドで採掘する白人は10名以下である事を保証したが、クマロが署名した協定の文書には其の様な記載は無く、クマロは文盲であった為、本当の契約条件が分かっていなかった。契約条件の確認の為に友好的なイギリス人宣教師を訪ねた後、2名の使者をヴィクトリアの下に遣わせたが徒労に終わった。西暦1,889年4月23日、ヴィクトリアに抗議したが、顧問の返答は「白人男性を排除することは不可能」であった。
  • フランシス・トンプソン 西暦1,888年10月30日のロベングラ・クマロとの採掘権協定に於いて、チャールズ・ダネル・ラッド・ジェームズ・ロッチフォート・マグワイアと共に、マタベレランドで採掘する白人は10名以下である事を保証した1名。但し、クマロが署名した協定の文書には、其の様な記載は無かった。
  • ジェームズ・ロッチフォート・マグワイア セシル・ローズの友人。西暦1,888年10月30日のロベングラ・クマロとの採掘権協定に於いて、チャールズ・ダネル・ラッド・フランシス・トンプソンと共に、マタベレランドで採掘する白人は10名以下である事を保証した1名。但し、クマロが署名した協定の文書には、其の様な記載は無かった。
  • ヴィクトリア 第6代イギリス・ハノーヴァー朝国王。西暦1,888年10月30日のロベングラ・クマロとの採掘権協定に関し、クマロが2名の使者を遣わせたが徒労に終わった。西暦1,889年4月23日、クマロから協定に関する抗議を受けたが、ヴィクトリアの顧問の返答は「白人男性を排除することは不可能」であった。
  • ギフォード卿 西暦1,889年12月20日にイギリス王室憲章が発効されたイギリス南アフリカ会社の経営者の1人。ジョージ・カウストンと共に株式資本1,000,000ポンドで経営を開始した。セシル・ローズが非常に大きな権力を有し、自身を疎外しているとして嫌っていた。
  • ジョージ・カウストン 西暦1,889年12月20日にイギリス王室憲章が発効されたイギリス南アフリカ会社の経営者の1人。ギフォード卿と共に株式資本1,000,000ポンドで経営を開始した。
  • アルフレッド・ミルナー 西暦1,891年2月、セシル・ローズ・第5代ローズベリー伯爵アーチボルド・プリムローズ・ナサニエル・ロスチャイルド・ジョン・ジェイコブ・アスター4世・アーサー・バルフォア・第3代グレイ伯爵ヘンリー・グレイと共にロンドンで秘密結社「円卓会議」を設立した1人。西暦1,899年10月11日、セシル・ローズの支援を受け、トランスヴァール共和国の金を狙った第2次ボーア戦争を引き起こした。
  • アーチボルド・プリムローズ 第5代ローズベリー伯爵。西暦1,891年2月、セシル・ローズ・アルフレッド・ミルナー・ナサニエル・ロスチャイルド・ジョン・ジェイコブ・アスター4世・アーサー・バルフォア・第3代グレイ伯爵ヘンリー・グレイと共にロンドンで秘密結社「円卓会議」を設立した1人。
  • ジョン・ジェイコブ・アスター4世 西暦1,891年2月、セシル・ローズ・アルフレッド・ミルナー・第5代ローズベリー伯爵アーチボルド・プリムローズ・ナサニエル・ロスチャイルド・アーサー・バルフォア・第3代グレイ伯爵ヘンリー・グレイと共にロンドンで秘密結社「円卓会議」を設立した1人。
  • アーサー・バルフォア 西暦1,891年2月、セシル・ローズ・アルフレッド・ミルナー・第5代ローズベリー伯爵アーチボルド・プリムローズ・ナサニエル・ロスチャイルド・ジョン・ジェイコブ・アスター4世・第3代グレイ伯爵ヘンリー・グレイと共にロンドンで秘密結社「円卓会議」を設立した1人。
  • ヘンリー・グレイ 第3代グレイ伯爵。西暦1,891年2月、セシル・ローズ・アルフレッド・ミルナー・第5代ローズベリー伯爵アーチボルド・プリムローズ・ナサニエル・ロスチャイルド・ジョン・ジェイコブ・アスター4世・アーサー・バルフォアと共にロンドンで秘密結社「円卓会議」を設立した1人。

主要な概念・組織

  • ユーレカダイヤモンド 西暦1,867年、ホープタウン(現在の南アフリカの北ケープ州)で農夫の息子であるエラスムス・ジェイコブスがオレンジ川付近で拾ったダイヤモンド。此れを聞いたナサニエル・ロスチャイルドは直様アングロ・アフリカン・ダイヤモンド鉱山社に出資した。
  • アングロ・アフリカン・ダイヤモンド鉱山社 西暦1,867年のエラスムス・ジェイコブスによるユーレカダイヤモンド発見後、ナサニエル・ロスチャイルドが直様出資した鉱山会社。
  • N・M・ロスチャイルド&サンズ ロスチャイルド家の銀行。当主はナサニエル・ロスチャイルド。西暦1,871年10月、セシル・ローズのキンバリーでのダイヤモンド取引参入に資金提供。西暦1,880年のデビアス鉱山会社設立、西暦1,887年の翌年の新会社設立(ゴールド・フィールズ・オブ・サウス・アフリカ・リミテッド社)、西暦1,888年3月13日のデビアス社設立(1,000,000ポンド融資)、西暦1,889年12月20日のイギリス南アフリカ会社経営開始に至る一連の鉱物支配事業に資金提供を行った。
  • デビアス鉱山会社 西暦1,880年、ロスチャイルド家の資金提供を受けてセシル・ローズとチャールズ・ダネル・ラッドの2名が設立した会社。ラッドは取締役として、鉱山向け機械の主要なサプライヤーにも大きな権益を持っていた。西暦1,888年3月13日、バーニー・バルナート率いるキンバリー・セントラル鉱山会社と合併し、デビアス社となった。
  • 第一次ボーア戦争 西暦1,880年12月16日、世界最大の金・ダイヤモンド鉱山を支配する為にイギリスが南アフリカに介入し勃発した戦争。
  • ゴールド・フィールズ・オブ・サウス・アフリカ・リミテッド社 西暦1,887年1月頃、N・M・ロスチャイルド&サンズの資金提供を受けてセシル・ローズとチャールズ・ダネル・ラッドの2名が設立した、南アフリカ最大且つ最古の採掘企業。会長にはチャールズの弟トーマス・ラッドが就いた。①金を採掘するドリエフォンティン鉱山(現在の南アフリカのハウテン州、露天掘・坑内堀)、②金を採掘するクルーフ鉱山(現在の南アフリカのハウテン州、坑内堀)、③銅を採掘するオーキープ鉱山(現在の南アフリカ北ケープ州)、④銅・鉛・亜鉛・銀を採掘するブラック・マウンテン鉱山(現在の南アフリカ北ケープ州、坑内堀)、の権益を保有した。西暦1,889年12月20日に発効したイギリス南アフリカ会社の4つの支援勢力の1つ。
  • キンバリー・セントラル鉱山会社 バーニー・バルナートが率いた鉱山会社。西暦1,888年3月13日、セシル・ローズとチャールズ・ダネル・ラッドのデビアス鉱山会社と合併し、資本金200,000ポンドのデビアス社となった。
  • デビアス社 西暦1,888年3月13日、セシル・ローズとチャールズ・ダネル・ラッドが、デビアス鉱山会社をバーニー・バルナート率いるキンバリー・セントラル鉱山会社と合併させ資本金200,000ポンドで設立した会社。ナサニエル・ロスチャイルドが1,000,000ポンドを融資し、アルフレッド・ベイトも融資を行った。西暦1,889年12月20日に発効したイギリス南アフリカ会社の4つの支援勢力の1つ。
  • イギリス南アフリカ会社 西暦1,888年10月、セシル・ローズがイギリス東インド会社をモデルとして法人化したケープ植民地の貿易会社。西暦1,889年3月、ローズがロンドンに到着しイギリス王室と憲章認可の為の条件に関する議論を開始。同年12月20日、イギリス王室憲章が発効され、①ギフォード卿、②ジョージ・カウストン、の2名によって株式資本1,000,000ポンドで経営を開始した。①ナサニエル・ロスチャイルド、②セシル・ローズ、③デビアス社、④ゴールド・フィールズ・オブ・サウス・アフリカ・リミテッド社、の4つの勢力によって支援された。此れによりローズは、反対していたベチュアナランドへの鉄道建設の義務を負い500,000ポンドを支出すると約束した。
  • マショナランド・マタベレランド採掘権協定 西暦1,888年10月30日、チャールズ・ダネル・ラッドがマタベレランド(現在のジンバブエ)の第2代ンデベレ王ロベングラ・クマロと取り付けた協定。以前からセシル・ローズとラッドは採掘権を得ようとクマロと交渉していたが失敗していた。ラッドはフランシス・トンプソン・ジェームズ・ロッチフォート・マグワイアと共に、マタベレランドで採掘する白人は10名以下である事を保証したが、クマロが署名した協定の文書には其の様な記載は無かった。クマロは文盲であり、本当の契約条件が分かっていなかった。クマロは、契約条件の確認をする為に、友好的なイギリス人宣教師を訪ねた後、2名の使者をヴィクトリアの下に遣わせたが徒労に終わった。
  • ウェッセルトン鉱山 現在の南アフリカに存在した鉱山。西暦1,890年、セシル・ローズが支配権を獲得した。
  • 円卓会議 西暦1,891年2月、①セシル・ローズ、②アルフレッド・ミルナー、③第5代ローズベリー伯爵アーチボルド・プリムローズ、④ナサニエル・ロスチャイルド、⑤ジョン・ジェイコブ・アスター4世、⑥アーサー・バルフォア、⑦第3代グレイ伯爵ヘンリー・グレイ、によってロンドンにて設立された秘密結社。此れによりケープ植民地での利権を固めていった。
  • 第2次ボーア戦争 西暦1,899年10月11日に勃発した戦争。セシル・ローズの支援を受けたアルフレッド・ミルナー等によって引き起こされ、狙いはトランスヴァール共和国の金であった。此の戦争に際し、イギリス政府は西暦1,900年3月に戦時国債30,000,000ポンドを発行し、J.P.モルガン商会がイングランド銀行のアメリカ独占代理店に任命された。
  • J.P.モルガン商会 西暦1,900年3月、ボーア戦争に於ける戦時国債30,000,000ポンド発行に際し、イングランド銀行のアメリカ独占代理店に任命された商会。同年8月、イギリス大蔵省証券(3年満期、利率3%)発行の主幹事となり、J.S.モルガン商会も副幹事として参加した。J.S.モルガン商会が此の証券をロンドン証券市場で販売するには、J.P.モルガン商会を通さなければならなかった。西暦1,901年4月・西暦1,902年4月にはイギリス政府のコンソル公債発行の主幹事となった。4度に渡るイギリス政府によるボーア戦争債券をニューヨークで販売した事で得られたドル資金を、其の儘ニューヨークで金に交換し、ロンドンのJ.S.モルガン商会へ送った。
  • J.S.モルガン商会 ロンドンに在ったモルガン家の商会。西暦1,900年8月、ボーア戦争に於けるイギリス大蔵省証券(3年満期、利率3%)発行の副幹事として参加。但し、此の証券をロンドン証券市場で販売するには、J.P.モルガン商会を通さなければならなかった。J.P.モルガン商会が4度に渡るボーア戦争債券をニューヨークで販売した事で得られたドル資金をニューヨークで金に交換して送り、J.S.モルガン商会は其れをポンドに替えた。

ホープタウンでのエラスムス・ジェイコブスによるオレンジ川付近でのユーレカダイヤモンド発見とナサニエル・ロスチャイルドのアングロ・アフリカン・ダイヤモンド鉱山社出資、病弱なセシル・ローズの家族による南アフリカ送り、キンバリーでのN・M・ロスチャイルド&サンズ資金提供によるダイヤモンド取引参入とチャールズ・ダネル・ラッドとのダイヤモンド取引・ポンプ貸し出し・製氷機操作及び西暦1,888年迄の全小規模ダイヤモンド採掘事業買収、オックスフォード大学オリオル・カレッジ入学とジョン・ラスキン講義の影響、ロスチャイルド家資金提供によるデビアス鉱山会社設立、世界最大の金・ダイヤモンド鉱山支配を狙ったイギリス南アフリカ介入と第一次ボーア戦争勃発、ケープ植民地議会議員就任、N・M・ロスチャイルド&サンズの資金提供によるゴールド・フィールズ・オブ・サウス・アフリカ・リミテッド社設立とドリエフォンティン鉱山・クルーフ鉱山・オーキープ鉱山・ブラック・マウンテン鉱山権益保有、バーニー・バルナート率いるキンバリー・セントラル鉱山会社合併によるデビアス社資本金200,000ポンド設立とナサニエル・ロスチャイルド1,000,000ポンド融資及びアルフレッド・ベイト融資、イギリス東インド会社モデルのイギリス南アフリカ会社法人化、第2代ンデベレ王ロベングラ・クマロとのマショナランド・マタベレランド採掘権協定とフランシス・トンプソン・ジェームズ・ロッチフォート・マグワイアによる白人採掘者10名以下保証口約束及び文盲クマロの契約書記載齟齬、クマロのヴィクトリア抗議に対する顧問の白人男性排除不可能回答、ギフォード卿・ジョージ・カウストンによる株式資本1,000,000ポンドのイギリス南アフリカ会社経営開始とナサニエル・ロスチャイルド・セシル・ローズ・デビアス社・ゴールド・フィールズ・オブ・サウス・アフリカ・リミテッド社の4勢力支援、第6代ケープ植民地首相就任とウェッセルトン鉱山支配権獲得、ロンドンでのセシル・ローズ・アルフレッド・ミルナー・第5代ローズベリー伯爵アーチボルド・プリムローズ・ナサニエル・ロスチャイルド・ジョン・ジェイコブ・アスター4世・アーサー・バルフォア・第3代グレイ伯爵ヘンリー・グレイによる秘密結社円卓会議設立、ローズ支援のアルフレッド・ミルナー等によるトランスヴァール共和国の金狙いの第2次ボーア戦争勃発、イギリス政府の戦時国債30,000,000ポンド発行とJ.P.モルガン商会のイングランド銀行アメリカ独占代理店任命、J.P.モルガン商会の4度に渡る戦争債券ニューヨーク販売によるドル資金の金交換とJ.S.モルガン商会経由のポンド転換迄──
エラスムス・ジェイコブスのユーレカダイヤモンド発見とロスチャイルド家のアングロ・アフリカン・ダイヤモンド鉱山社出資から、セシル・ローズのデビアス社設立・イギリス南アフリカ会社設立・円卓会議設立を経て、J.P.モルガン商会によるボーア戦争債券のニューヨーク販売とドル資金の金交換に至る35年間の系譜を年月日単位で追跡した一冊。

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石田晋一

歴史データベース「一元化」管理人。
万物の系譜の編纂者であり、電子書籍の著者。
YouTubeとニコニコでも情報を発信中。