電子書籍「ポール・マルチンクスによるヨハネ・パウロ1世暗殺・アンブロシアーノ銀行のマネーロンダリングと不正融資を追及されたロベルト・カルヴィの不審死一元化」の表紙

ポール・マルチンクスによるヨハネ・パウロ1世暗殺・アンブロシアーノ銀行のマネーロンダリングと不正融資を追及されたロベルト・カルヴィの不審死一元化

著者:石田晋一

掲載範囲
西暦1,970年11月27日〜1,986年3月22日
最新更新日
西暦2,026年1月28日

西暦1,970年のマニラでのパウロ6世襲撃事件とポール・マルチンクスの活躍・ゴリラの渾名、西暦1,971年のマルチンクスのIOR総裁就任とロベルト・カルヴィのアンブロシアーノ銀行頭取就任・ミケーレ・シンドーナによる引き合わせとミラノ証券取引所の株価操作、西暦1,974年のミラノ株式市場暴落とシンドーナの銀行のフランクリン・ナショナル銀行等での巨額損失発覚・IORの250,000,000ドル損失・ルイージ・メンニーニ逮捕・リーチオ・ジェッリの情報によるシンドーナのジュネーヴ逃亡、西暦1,975年のカルヴィによるシンドーナのマネーロンダリングと不正融資役割の引き継ぎ、西暦1,978年のパウロ6世死去とヨハネ・パウロ1世のローマ教皇就任・IOR改革表明・カーマイン・ペコレッリの聖職者リスト・ヨハネ・パウロ1世暗殺、西暦1,979年のペコレッリとジョルジョ・アンブロゾーリの銃殺、西暦1,981年のカルヴィの外国為替管理法違反逮捕と有罪判決・マルチンクスとカルヴィのバチカン市国での協定、西暦1,982年のイタリア銀行の通告とロンドンのブラックフライアーズ橋でのカルヴィの首吊り死体発見・グラツィエラ・コロケルの投身自殺・アンブロシアーノ銀行の強制清算と新アンブロシアーノ銀行設立・マルチンクスの起訴と訴追免除、西暦1,984年のシンドーナの懲役25年判決とIORの242,000,000ドルの援助金、西暦1,986年のヴォゲーラ刑務所でのシンドーナの毒殺迄──
マルチンクスのIOR総裁就任とカルヴィ・シンドーナとの株価操作を起点に、ヨハネ・パウロ1世の暗殺・カルヴィの不審死・アンブロシアーノ銀行の強制清算・シンドーナの毒殺に至った系譜を年月日単位で追跡した一冊。

JPY 200(税込)

購入する

購入後、そのままPDFダウンロードページへ移動します

お支払いは決済サービス「Square」を通じて安全に処理されます。カード情報が当サイトに保存されることはありません。


皇室献上品 高級トイレットペーパー
皇室献上品 高級トイレットペーパー

本書について

西暦1,970年11月27日、パウロ6世がマニラに到着した。マニラ国際空港では、司祭に扮したボリビアの芸術家が「迷信に死を」と叫び、ナイフを持ってパウロ6世に襲いかかった。パウロ6世は胸を負傷したが、ポール・マルチンクス等がボリビアの芸術家に飛び掛かって地面に押し倒し、パウロ6世は一命を取り留めた。其の後パウロ6世は、感謝の印としてマルチンクスに聖杯を贈った。此の出来事を切っ掛けに、気性の荒いマルチンクスは、イタリアのメディアで「ゴリラ」という渾名を付けられた。西暦1,971年、パウロ6世が、側近のマルチンクスをIOR総裁に指名した。同年、ロベルト・カルヴィがアンブロシアーノ銀行の頭取に就任した。又同年、ミケーレ・シンドーナがロベルト・カルヴィをポール・マルチンクスに紹介し、其の後此の3名は、IORが保有する株式を通じてミラノ証券取引所の株価を操作し、多額の利益を得た。

西暦1,974年4月、ミラノ証券取引所の株式市場が暴落した。ミケーレ・シンドーナが買収・経営していた銀行の経営状況が悪化した為、シンドーナはウニオネ銀行とプリバータ・フィナンツァリア銀行を合併させ「プリバータ・イタリアーナ銀行」とした。同年9月、シンドーナの経営する銀行が、フランクリン・ナショナル銀行で2,000,000,000ドル、プリバータ・イタリアーナ銀行で300,000,000ドル、スイスの銀行の外貨両替で82,000,000ドルの損失を出していた事が発覚した。此れに伴いIORは250,000,000ドルの損失を出し、イタリア財務省はシンドーナを横領罪で調査、IOR総務局長ルイージ・メンニーニは逮捕されパスポートを剥奪された。同年10月3日、自身に逮捕令状が出る事をリーチオ・ジェッリから聞いたシンドーナがジュネーヴに逃亡し、翌4日に逮捕令状が出たが、前日に逃亡したシンドーナは逮捕を逃れた。

西暦1,975年、ロベルト・カルヴィが、ポール・マルチンクスの庇護の下、ミケーレ・シンドーナの担っていた、IORを経由したマフィア絡みのマネーロンダリングと不正融資の役割を引き継いだ。西暦1,978年8月6日、パウロ6世が死去し、ポール・マルチンクスは後ろ盾を失った。同月26日、ヨハネ・パウロ1世が第263代ローマ教皇に就任し、IORの不透明な財政に就いての改革を表明、其の一環としてマルチンクスの追放と、IORの主力行として業務を行っていたアンブロシアーノ銀行との関係見直しを表明した。ヨハネ・パウロ1世はロッジP2との関係を断ち、マルチンクスの他、バチカン市国国務長官ジャン・ヴィヨとシカゴ大司教ジョン・コーディも更迭する積もりであった。同年、イタリアの中央銀行であるイタリア銀行がアンブロシアーノ銀行の調査を開始し、膨大な借入金と無担保債権が発覚、デフォルトに陥る可能性が高い事が判明した。

西暦1,978年9月27日、ロッジP2のメンバーでジャーナリストのカーマイン・ペコレッリが、不誠実な聖職者のリストをヨハネ・パウロ1世に手渡した。翌28日、ヨハネ・パウロ1世が暗殺された。ポール・マルチンクスが関与していた。翌29日朝、ヴィチェンツァの修道女が、ヨハネ・パウロ1世が朝のコーヒーを飲みに出て来ない事に気付き、部屋を確認した所、ベッドで亡くなっているヨハネ・パウロ1世を発見した。ヨハネ・パウロ1世の肌は既に冷たく爪が黒く、手には、カトリックが禁じているフリーメイソンに関与している銀行関係者の名前が書かれた紙が握り締められていた。バチカン市国の法律に則り、検死は行われなかった。

西暦1,979年3月20日、カーマイン・ペコレッリが、ローマのプラティ地区にて4発の銃弾を受けて殺害された。同年7月11日、弁護士としてプリバータ・イタリアーナ銀行の清算人に指名され、IORとアンブロシアーノ銀行の関係と投資内容を調査していた、イタリア警察の金融犯罪担当調査官ジョルジョ・アンブロゾーリが、自宅前で銃殺された。西暦1,981年5月、ロベルト・カルヴィが外国為替管理法違反の容疑で逮捕され、同年7月、アンブロシアーノ銀行を通じて27,000,000ドルを違法送金した罪で、懲役4年と13,500,000ドルの罰金の有罪判決を受けた。同月、イタリア当局は、ミケーレ・シンドーナがジョルジョ・アンブロゾーリ暗殺をマフィアに依頼したと断定し、シンドーナとその息子ニーノ・シンドーナ等数名に逮捕令状を出した。

西暦1,981年8月、ポール・マルチンクスとロベルト・カルヴィが、バチカン市国にて協定を結んだ。マルチンクスは、過去及び未来に於ける取引の全責任はカルヴィに有るという誓約書を示してカルヴィに署名させ、此れと引き換えに、IORからの資金提供確約書をカルヴィに渡した。此れによりアンブロシアーノ銀行は、西暦1,982年6月30日迄、イタリア国外からの借入金に対する返済保証が可能となり、同行は延命した。

西暦1,982年5月31日、イタリア銀行が、アンブロシアーノ銀行の1,500,000,000ドル程度の使途不明の負債に就いて、焦げ付く可能性が高い事を通告した。同年6月、イタリア銀行が、アンブロシアーノ銀行の南米向け貸出の実態を調査する為にコミッショナーを派遣し、経営管理を開始した。同月17日未明、ロベルト・カルヴィが、ロンドンのテムズ川のブラックフライアーズ橋の下で首吊り死体で発見された。カルヴィは生前、アンブロシアーノ銀行を経由して連帯に対し不正融資が行われていたと家族・友人に話していた。イギリス警察はカルヴィは自殺したと結論付けたが、カルヴィ家とイタリア警察は殺害されたと主張した。同日、アンブロシアーノ銀行頭取秘書グラツィエラ・コロケルが、同行本店5階から投身自殺した。

西暦1,982年7月、アンブロシアーノ・ホールディングの借り入れたシンジケート・ローンに就いて、幹事銀行であるミッドランド銀行とナショナル・ウエストミンスター銀行がデフォルトを宣言した。同月、イタリア銀行はアンブロシアーノ銀行の救済を諦め、イタリアの大手銀行7行の共同出資による「新アンブロシアーノ銀行」の設立準備を開始した。同月9日、ポール・マルチンクスが、第264代ローマ教皇ヨハネ・パウロ2世にIOR総裁の辞表を提出したが、最終的にマルチンクスは西暦1,989年迄IOR総裁を務めた。同年8月6日、第24代イタリア財務大臣ベニヤミーノ・アンドレアッタがアンブロシアーノ銀行の強制清算を命じ、同月、アンブロシアーノ銀行が強制清算され、ジョバンニ・バゾーリを頭取とする新アンブロシアーノ銀行が営業を開始した。IORは、アンブロシアーノ銀行株を1.58%しか保有していないにも拘らず、マルチンクス配下のオフショア企業10社に1,000,000,000ドルを貸し出して同額の損失を出し、ローマ教皇庁は債権者に善意として241,000,000ドルを支払った。マルチンクスは西暦1,986年に此の件を尋ねられた際「アヴェ・マリアの祈りだけでは教会は運営出来ない」と語った。又同年8月、アンブロシアーノ銀行の海外部門の取締役を務めていたマルチンクスが、マフィアやロッジP2の資金洗浄に関与したとして起訴されたが、イタリアの裁判所はバチカン職員には訴追免除の特権が有ると判断し、マルチンクスは逮捕を免れた。

西暦1,984年3月、ジョルジョ・アンブロゾーリ暗殺の件に関し、ミケーレ・シンドーナが懲役25年の判決を下され、ヴォゲーラ刑務所に収監された。同年5月25日、ジュネーヴにて、IORはアンブロシアーノ銀行とは無関係としつつ、任意の援助金として242,000,000ドルを支払うという取り決めが為され、ポール・マルチンクスと其の秘書ドナート・デ・ボニスが署名した。アンブロシアーノ銀行破綻の責任がバチカン市国に有るとされた場合、IORも財政危機に陥る可能性が有った。此のIORの援助金によって、アンブロシアーノ銀行の400,000,000,000リラに上る債務は事実上帳消しにされた。西暦1,986年3月22日、ミケーレ・シンドーナが、ヴォゲーラ刑務所内でエスプレッソにシアン化物を盛られ、毒殺された。

本書は、此の約15年に亘る、マニラでのパウロ6世襲撃事件でのポール・マルチンクスの活躍を起点とする、マルチンクスのIOR総裁就任、ロベルト・カルヴィのアンブロシアーノ銀行頭取就任とミケーレ・シンドーナによる引き合わせ、3名によるミラノ証券取引所の株価操作、シンドーナの銀行の巨額損失発覚とジュネーヴ逃亡、カルヴィによるマネーロンダリングと不正融資の役割の引き継ぎ、パウロ6世の死去とヨハネ・パウロ1世のIOR改革表明、カーマイン・ペコレッリの聖職者リストとヨハネ・パウロ1世の暗殺、ペコレッリとジョルジョ・アンブロゾーリの銃殺、カルヴィの逮捕と有罪判決、マルチンクスとカルヴィのバチカン市国での協定、ロンドンのブラックフライアーズ橋でのカルヴィの首吊り死体の発見とグラツィエラ・コロケルの投身自殺、アンブロシアーノ銀行の強制清算と新アンブロシアーノ銀行の設立、マルチンクスの起訴と訴追免除、シンドーナの懲役25年判決とIORの援助金、ヴォゲーラ刑務所でのシンドーナの毒殺に至るまで、ポール・マルチンクスとロベルト・カルヴィを巡るバチカン銀行スキャンダルの全過程を、年月日単位で記録した年表である。


登場人物

  • ポール・マルチンクス 本書の中心人物の一人。西暦1,970年のマニラでのパウロ6世襲撃事件で犯人を取り押さえ、聖杯を贈られると共に「ゴリラ」の渾名を得た。西暦1,971年にパウロ6世によってIOR総裁に指名され、ロベルト・カルヴィ・ミケーレ・シンドーナとミラノ証券取引所の株価を操作した。ヨハネ・パウロ1世の暗殺に関与したとされ、アンブロシアーノ銀行の海外部門の取締役として資金洗浄に関与したとして起訴されたが、バチカン職員の訴追免除の特権により逮捕を免れ、西暦1,989年までIOR総裁を務めた。
  • ロベルト・カルヴィ 本書の中心人物の一人。西暦1,971年にアンブロシアーノ銀行の頭取に就任し、ミケーレ・シンドーナにポール・マルチンクスを紹介された。西暦1,975年、マルチンクスの庇護の下、シンドーナのIOR経由のマネーロンダリングと不正融資の役割を引き継いだ。西暦1,981年に外国為替管理法違反等で有罪判決を受け、西暦1,982年6月17日、ロンドンのブラックフライアーズ橋の下で首吊り死体で発見された。イギリス警察は自殺としたが、遺族とイタリア警察は殺害されたと主張した。
  • ミケーレ・シンドーナ ロベルト・カルヴィをポール・マルチンクスに紹介した人物。西暦1,974年、自身の経営する銀行の巨額損失が発覚し、リーチオ・ジェッリの情報を得てジュネーヴに逃亡した。ジョルジョ・アンブロゾーリ暗殺をマフィアに依頼したとされ、西暦1,984年に懲役25年の判決を受けてヴォゲーラ刑務所に収監されたが、西暦1,986年3月22日、獄中でエスプレッソにシアン化物を盛られ毒殺された。
  • パウロ6世 ローマ教皇。西暦1,970年のマニラでの襲撃事件でポール・マルチンクス等に救われ、感謝の印に聖杯を贈った。西暦1,971年にマルチンクスをIOR総裁に指名した。西暦1,978年8月6日に死去し、マルチンクスは後ろ盾を失った。
  • ヨハネ・パウロ1世 第263代ローマ教皇。西暦1,978年8月26日の就任後、IORの不透明な財政の改革を表明し、ポール・マルチンクスの追放やアンブロシアーノ銀行との関係見直し、ロッジP2との関係断絶を打ち出した。同年9月28日に暗殺され、翌朝、フリーメイソンに関与している銀行関係者の名前を書いた紙を握り締めた状態で発見された。
  • ヨハネ・パウロ2世 第264代ローマ教皇。西暦1,982年7月9日、ポール・マルチンクスからIOR総裁の辞表を受け取ったが、マルチンクスは最終的に西暦1,989年までIOR総裁を務めた。
  • リーチオ・ジェッリ 秘密結社ロッジP2に関わった人物。西暦1,974年10月、ミケーレ・シンドーナに逮捕令状が出る事を事前に伝え、シンドーナのジュネーヴ逃亡を可能にした。ヨハネ・パウロ1世のローマ教皇就任により厳しい立場に追い込まれた一人であった。
  • カーマイン・ペコレッリ ロッジP2のメンバーでジャーナリスト。西暦1,978年9月27日、不誠実な聖職者のリストをヨハネ・パウロ1世に手渡した。西暦1,979年3月20日、ローマのプラティ地区にて4発の銃弾を受けて殺害された。
  • ジョルジョ・アンブロゾーリ イタリア警察の金融犯罪担当調査官。弁護士としてプリバータ・イタリアーナ銀行の清算人に指名され、IORとアンブロシアーノ銀行の関係と投資内容を調査していた。西暦1,979年7月11日、自宅前で銃殺された。後にミケーレ・シンドーナが、其の暗殺をマフィアに依頼したとして有罪判決を受けた。
  • ルイージ・メンニーニ IOR総務局長。西暦1,974年、ミケーレ・シンドーナの銀行の巨額損失が発覚した際に逮捕され、パスポートを剥奪された。西暦1,981年には、シンドーナや其の他の銀行家らと共に、プリバータ・イタリアーナ銀行破綻の件で裁判を受ける様命じられた。
  • ジャン・ヴィヨ バチカン市国国務長官。ヨハネ・パウロ1世がポール・マルチンクスらと共に更迭する積もりであった一人。ヨハネ・パウロ1世がカトリック教会による人工避妊の禁止の緩和を検討していると聞き、憤慨していた。
  • ベニヤミーノ・アンドレアッタ 第24代イタリア財務大臣。西暦1,982年8月6日、アンブロシアーノ銀行の強制清算を命じた。同行に関わるIORの借入金を1,200,000,000ドルと見積もっていた。
  • ジョバンニ・バゾーリ サン・パオロ・ディ・ブレシア銀行副頭取。西暦1,982年8月、アンブロシアーノ銀行の強制清算後に営業を開始した「新アンブロシアーノ銀行」の頭取に就いた。
  • グラツィエラ・コロケル アンブロシアーノ銀行頭取秘書。西暦1,982年6月17日、ロベルト・カルヴィの遺体がロンドンで発見されたのと同じ日に、アンブロシアーノ銀行本店5階から投身自殺した。

主要な概念・組織

  • IOR バチカンの金融機関(宗教事業協会)。西暦1,971年にパウロ6世がポール・マルチンクスを総裁に指名した。マルチンクス・ロベルト・カルヴィ・ミケーレ・シンドーナによる株価操作の舞台となり、シンドーナの銀行の損失で250,000,000ドルを失った。アンブロシアーノ銀行株を1.58%しか保有していないにも拘らず、マルチンクス配下のオフショア企業10社に1,000,000,000ドルを貸し出した。
  • アンブロシアーノ銀行 イタリア国立労働銀行の子会社であった銀行。西暦1,971年にロベルト・カルヴィが頭取に就任し、IORの投資運用と資金調達の主力行として業務を行った。膨大な借入金と無担保債権を抱え、西暦1,982年8月6日にイタリア財務大臣の命令で強制清算された。
  • ロッジP2 リーチオ・ジェッリやカーマイン・ペコレッリが関わった秘密結社。ヨハネ・パウロ1世は就任後、これとの関係を断つ積もりであった。ポール・マルチンクスは、マフィアやロッジP2の資金洗浄に関与したとして起訴された。
  • ミラノ証券取引所の株価操作 西暦1,971年にミケーレ・シンドーナがロベルト・カルヴィをポール・マルチンクスに紹介して以降、3名がIORの保有株式を通じてミラノ証券取引所の株価を操作し、多額の利益を得たもの。此れに伴う借入金や吊り上げられた株券は、シンドーナを通じてカルヴィに渡った。
  • マルチンクスとカルヴィの協定 西暦1,981年8月にバチカン市国で結ばれた協定。ポール・マルチンクスは、過去及び未来の取引の全責任はカルヴィに有るという誓約書にカルヴィを署名させ、引き換えにIORからの資金提供確約書を渡した。此れにより、アンブロシアーノ銀行は西暦1,982年6月30日まで国外からの借入金の返済保証が可能となり延命した。
  • 新アンブロシアーノ銀行とIORの援助金 西暦1,982年8月、強制清算されたアンブロシアーノ銀行の資産・負債を継承する為に、ポポラーレ・ディ・ミラノ銀行等のイタリアの大手銀行7行の共同出資で設立された銀行。其の後、債務の継承を巡る論争が続き、西暦1,984年5月25日、IORはアンブロシアーノ銀行とは無関係としつつ任意の援助金として242,000,000ドルを支払い、400,000,000,000リラに上る債務が事実上帳消しにされた。

西暦1,970年のマニラでのパウロ6世襲撃事件とポール・マルチンクスの活躍・ゴリラの渾名、西暦1,971年のマルチンクスのIOR総裁就任とロベルト・カルヴィのアンブロシアーノ銀行頭取就任・ミケーレ・シンドーナによる引き合わせとミラノ証券取引所の株価操作、西暦1,974年のミラノ株式市場暴落とシンドーナの銀行のフランクリン・ナショナル銀行等での巨額損失発覚・IORの250,000,000ドル損失・ルイージ・メンニーニ逮捕・リーチオ・ジェッリの情報によるシンドーナのジュネーヴ逃亡、西暦1,975年のカルヴィによるシンドーナのマネーロンダリングと不正融資役割の引き継ぎ、西暦1,978年のパウロ6世死去とヨハネ・パウロ1世のローマ教皇就任・IOR改革表明・カーマイン・ペコレッリの聖職者リスト・ヨハネ・パウロ1世暗殺、西暦1,979年のペコレッリとジョルジョ・アンブロゾーリの銃殺、西暦1,981年のカルヴィの外国為替管理法違反逮捕と有罪判決・マルチンクスとカルヴィのバチカン市国での協定、西暦1,982年のイタリア銀行の通告とロンドンのブラックフライアーズ橋でのカルヴィの首吊り死体発見・グラツィエラ・コロケルの投身自殺・アンブロシアーノ銀行の強制清算と新アンブロシアーノ銀行設立・マルチンクスの起訴と訴追免除、西暦1,984年のシンドーナの懲役25年判決とIORの242,000,000ドルの援助金、西暦1,986年のヴォゲーラ刑務所でのシンドーナの毒殺迄──
マルチンクスのIOR総裁就任とカルヴィ・シンドーナとの株価操作を起点に、ヨハネ・パウロ1世の暗殺・カルヴィの不審死・アンブロシアーノ銀行の強制清算・シンドーナの毒殺に至った、バチカン銀行スキャンダルの系譜を年月日単位で追跡した一冊。

JPY 200(税込)

購入する

購入後、そのままPDFダウンロードページへ移動します

お支払いは決済サービス「Square」を通じて安全に処理されます。カード情報が当サイトに保存されることはありません。


皇室献上品 高級トイレットペーパー
皇室献上品 高級トイレットペーパー

AUTHOR

石田晋一

歴史データベース「一元化」管理人。
万物の系譜の編纂者であり、電子書籍の著者。
YouTubeとニコニコでも情報を発信中。