電子書籍「731部隊のペスト菌・コレラ菌・チフス菌散布一元化」の表紙

731部隊の
ペスト菌・コレラ菌・チフス菌
散布一元化

著者:石田晋一

掲載範囲
西暦1,940年6月4日〜1,942年8月27日
ページ数
7ページ
最新更新日
西暦2,026年7月20日

西暦1,940年、農安の空に細菌が撒かれた──
731部隊が中国各地で繰り広げた細菌戦の二年三ヶ月を一元化。

JPY 200(税込)

購入する
決済サービスSquare/ご利用いただけるカードブランド:Visa・Mastercard・アメリカン・エキスプレス・JCB・Diners Club・Discover・UnionPay(銀聯)

お支払いはカード情報の入力だけで完了します

購入後、そのままPDFダウンロードページへ移動します

お支払いは決済サービス「Square」を通じて安全に処理されます。カード情報が当サイトに保存されることはありません。


皇室献上品 高級トイレットペーパー
皇室献上品 高級トイレットペーパー

本書について

西暦1,940年6月4日、満洲国の農安(現在の中国吉林省長春市)の地に、5gのペストに感染した蚤(ケオプスネズミノミ)が撒かれた。撒いたのは、防疫と給水を名目に編成された日本陸軍の秘密部隊——731部隊である。1次感染による死者は8名、続く2次感染では607名が命を落とした。同じ日から3日の間には、農安と大賚(現在の中国吉林省白城市大安市)を結ぶ一帯にも10gの感染蚤が散布され、2次感染で2,424名が死亡している。細菌は、実験室を出て、現実の街と人間の上で試された——本書は、此の農安を起点として、731部隊が中国各地で繰り広げた細菌戦の二年三ヶ月を、年月日単位で一元化した記録である。

農安で分離されたペスト菌は、部隊にとって「成果」であった。ペスト班の責任者・高橋正彦は、発病死した農安医院の医師の腺腫から菌を取り出し、保菌した鼠の移動までも調査した。そして西暦1,940年10月、新京(現在の中国吉林省長春市)にペストが飛び火すると、731部隊は「関東軍臨時ペスト防疫隊」を名乗って現地に入り、部隊長・石井四郎を本部長とする防疫本部を国防会館に設置する。流行の源であった当の部隊が、その流行を「防疫」する立場に立ったのである。別働隊452名を含む大陣容が敷かれ、感染死した78名の肺・肝臓・腎臓は、防疫の名の下に取り出され、培養を経て部隊本部へと送られていった。

攻撃はやがて、満洲から中国本土の沿岸部へと移る。西暦1,940年9月、731部隊と南京の栄1644部隊は、筧橋(現在の中国浙江省杭州市上城区)の中国国民党中央航空学校を接収し、浙江省への細菌攻撃の拠点とした。同年10月4日、衢県(現在の中国浙江省衢州市)には8,000gもの感染蚤が穀物と共に空から撒かれる。穀物に集まった鼠に蚤が取り付き、鼠を介して人へ——という機序が狙われ、2次感染だけで9,060名が死亡した。本書が記録する中でも、最も大きな被害を出した散布であった。

同月27日には寧波(現在の中国浙江省)にも2,000gの感染蚤が小麦の粒と共に投下され、11月末には流行地区の全家屋115戸が焼き払われる。一方、同年11月末の金華(現在の中国浙江省)への散布は、蚤ではなく生きた菌を含んだ顆粒を用いた為、地上に落ちるまでに菌が死滅し、流行には至らなかった。何が「効く」のかを見極めようとする、実験としての細菌戦の姿が此処には露わになっている。

西暦1,941年、攻撃は一段と組織立ってゆく。9月16日、参謀総長・杉山元が常徳(現在の中国湖南省)への細菌散布作戦の発動を命じ、11月4日、731部隊航空班の増田美保が九七式軽爆撃機を駆って常徳上空に達した。南京栄1644部隊長・大田澄の指揮の下、1,600gの感染蚤が、粟・綿紙・羊毛の繊維・顆粒と共に、濃霧の中を低空から撒かれる。綿紙は、蚤が落下の途中で散り散りにならぬ為の工夫であった。投下物は広徳病院で検査され、ペスト菌が確認される。貴陽(現在の中国貴州省)から派遣された湖南常徳ペスト調査隊は、患者の解剖と実験の末に、その伝染源が日本軍の投下した感染蚤である事を報告書に記した。衛生署の博士ロバート・ポリッツァーもまた常徳に入り、保菌した鼠が大量に残っている事から第2波の危険を警告する。その警告の通り、西暦1,942年3月、常徳を第2波が襲った。

そして西暦1,942年8月、細菌戦は最後の局面を迎える。19日からの三日間、731部隊は広信・広豊・玉山(いずれも現在の中国江西省上饒市)の三ヶ所に131gの感染蚤を撒き、ペスト菌を注射した鼠や、乾燥菌を付着させた米までも放って、米から鼠、鼠から蚤、蚤から人へと至る経路を狙った。27日には、江山・常山(現在の中国浙江省衢州市)の井戸や食物・果物にコレラ菌が仕込まれ、麗水(現在の中国浙江省)にはチフス菌とペストの蚤が撒かれる。ペスト菌に始まった攻撃は、コレラ菌・チフス菌へと手を広げていった。石井四郎の指揮の下で二年三ヶ月にわたって続いた、中国各地への細菌散布の全過程を、本書は一冊に束ねている。


登場人物

  • 石井四郎 本書の中心人物。731部隊の部隊長。西暦1,940年10月、新京のペスト流行に際して「関東軍臨時ペスト防疫隊本部」を国防会館に設け、自ら本部長に就いた。流行の源であった部隊が「防疫」を主宰するという構図の頂点に立ち、二年三ヶ月に及ぶ中国各地への細菌散布を指揮した。
  • 高橋正彦 731部隊ペスト班の責任者。西暦1,940年7月、農安でペストを発病して死亡した医師の腺腫からペスト菌を分離し、保菌した鼠の移動を調査した。散布の「成果」であるペスト菌株の収集を担った人物。
  • 飯村穣 第12代関東軍参謀長。西暦1,940年10月、農安へ向かう「関東軍臨時防疫隊農安派遣隊」の為に、南満洲鉄道総局へ指示してトラック15台・大型乗用車10台を提供した。派遣隊の目的は、ペスト菌株の収集と、ペストの発生・伝播の機序の解析であった。
  • 杉山元 第15代日本陸軍参謀総長。西暦1,941年9月16日、常徳への細菌散布作戦の発動を命じた。
  • 井本熊男 日本陸軍参謀本部の軍人。西暦1,941年8月、常徳作戦に先立って南京に到着した。
  • 増田美保 731部隊航空班員。西暦1,941年11月4日、九七式軽爆撃機を操縦して常徳上空に達し、南京栄1644部隊長・大田澄の指揮の下、1,600gの感染蚤を粟・綿紙・羊毛の繊維・顆粒と共に低空から散布した。
  • 大田澄 南京栄1644部隊の隊長。西暦1,941年11月、常徳での感染蚤の空中散布作戦を指揮した。栄1644部隊は731部隊と共に、浙江省への細菌攻撃の拠点を担った。
  • ロバート・ポリッツァー 衛生署から派遣された防疫の専門家。西暦1,941年、衢県、次いで常徳に入り、保菌した鼠が大量に存在する事からペスト流行の第2波の危険を指摘した。その警告の通り、西暦1,942年3月に常徳を第2波が襲った。
  • 金子順一 731部隊員。西暦1,941年1月、部隊を離れて日本へ帰国した。

細菌散布作戦の系譜

  • 農安・農安-大賚の地上散布 西暦1,940年6月、本書が記録する細菌戦の起点。農安(現在の中国吉林省長春市)に5g、農安-大賚(現在の中国吉林省白城市大安市)間に10gのペストに感染した蚤が地上で撒かれた。2次感染による死者は、農安で607名、農安-大賚間で2,424名に上った。
  • 衢県の空中散布 西暦1,940年10月、衢県(現在の中国浙江省衢州市)に8,000gの感染蚤が穀物と共に空から撒かれた。穀物に集まった鼠を介して人へ広がり、2次感染による死者は9,060名に達した。本書が記録する中で最大の被害を出した散布。
  • 関東軍臨時ペスト防疫隊本部 西暦1,940年10月、新京のペスト流行に際し、石井四郎を本部長として国防会館に置かれた防疫本部。流行の源であった731部隊が「防疫」を主宰し、感染死した78名の臓器が、培養を経て部隊本部へと送られた。
  • 寧波の空中散布 西暦1,940年10月、寧波(現在の中国浙江省)に2,000gの感染蚤が小麦の粒と共に、二回にわたって投下された。同年11月末には、流行地区内の全家屋115戸が焼き払われた。
  • 金華の生菌散布 西暦1,940年11月、金華(現在の中国浙江省)に、生きたペスト菌を含む顆粒が空から撒かれた。蚤を用いた他の散布と異なり、菌が地上に落ちるまでに死滅した為、流行には至らなかった。
  • 常徳の空中散布 西暦1,941年11月、参謀総長・杉山元の命により発動された作戦。731部隊航空班の増田美保が九七式軽爆撃機を操縦し、南京栄1644部隊長・大田澄の指揮の下、1,600gの感染蚤を粟・綿紙・羊毛の繊維・顆粒と共に低空から散布した。綿紙は、蚤が落下中に散らばるのを防ぐ役割を担った。
  • 湖南常徳ペスト調査隊とポリッツァーの追跡 西暦1,941〜1,942年、貴陽から常徳へ派遣された調査隊は、患者の解剖と実験の末に、伝染源が日本軍の投下した感染蚤である事を報告書に記した。博士ロバート・ポリッツァーは保菌した鼠から第2波の危険を警告し、その通り西暦1,942年3月に常徳を第2波が襲った。
  • 広信・広豊・玉山の地上散布 西暦1,942年8月、広信・広豊・玉山(いずれも現在の中国江西省上饒市)に131gの感染蚤が撒かれ、ペスト菌を注射した鼠や、乾燥菌を付着させた米も放たれた。米から鼠、鼠から蚤、蚤から人へと至る経路が狙われた。
  • 江山・常山のコレラ・麗水のチフス 西暦1,942年8月、江山・常山(現在の中国浙江省衢州市)では井戸や食物・果物にコレラ菌が仕込まれ、麗水(現在の中国浙江省)にはチフス菌とペストの蚤が撒かれた。ペスト菌に始まった攻撃が、コレラ菌・チフス菌へと及んだ到達点。

農安から常徳、そして江山・常山・麗水へ──
石井四郎率いる731部隊による細菌散布の全過程を一元化。

JPY 200(税込)

購入する
決済サービスSquare/ご利用いただけるカードブランド:Visa・Mastercard・アメリカン・エキスプレス・JCB・Diners Club・Discover・UnionPay(銀聯)

お支払いはカード情報の入力だけで完了します

購入後、そのままPDFダウンロードページへ移動します

お支払いは決済サービス「Square」を通じて安全に処理されます。カード情報が当サイトに保存されることはありません。


皇室献上品 高級トイレットペーパー
皇室献上品 高級トイレットペーパー

AUTHOR

石田晋一

歴史データベース「トキジク」管理人。
万物の系譜の編纂者であり、電子書籍の著者。
YouTubeニコニコでも情報を発信中。