暗号通貨
ローンチの歴史
一元化
一篇のホワイトペーパーから、無数のチェーンの乱立まで──
暗号通貨ローンチの十五年を、出典と共に一元化。
JPY 200(税込)
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本書について
西暦2,008年、サトシ・ナカモトと名乗る人物が一篇のホワイトペーパーを公開した事から、暗号通貨の歴史は始まった。それから十数年の間に、ビットコインに続いて無数の通貨・トークン・ブロックチェーンが生まれ、技術・思想・投機・詐欺が入り混じる巨大なエコシステムが形成されていった。本書は、西暦2,008年から西暦2,022年までの間にローンチされた主要な暗号通貨とブロックチェーンを巡る出来事を、開発者・企業・ホワイトペーパー・ICO・メインネット稼働等の記録と共に、年月日単位で一元化した記録である。
端緒は西暦2,008年であった。同年8月、サトシ・ナカモトはドメイン「bitcoin.org」を登録し、10月にはビットコイン(BTC)のホワイトペーパーを公開する。取引データをブロックチェーンに記録し、其の報酬として通貨を得る「マイニング」は、設計上21,000,000BTCのみが市場に供給される事と定められた。翌西暦2,009年1月、ビットコインはローンチされる。しかし西暦2,011年、サトシは約1,000,000BTCの資産を残した儘姿を消し、其の資産は以降誰にも手を付けられていない。
ビットコインの誕生は、其れを土台とした数多の通貨を生んだ。西暦2,011年にはグーグル社員チャーリー・リーが、小規模な取引を意図したライトコイン(LTC)を、僅か150LTCをマイニングした後にローンチする。同年、ジェド・マケーレブ等は分散型台帳「XRPレジャー」の開発に着手し、後のリップル(XRP)へと繋がっていく。西暦2,013年12月には、ビットコインや暗号通貨全体のパロディとして、ビリー・マーカスとジャクソン・パルマーが、柴犬「かぼす」のミームを冠したドージコイン(DOGE)を、僅か数時間で作り上げた。
そして西暦2,015年、ヴィタリック・ブテリンとイーサリアム財団が、スマートコントラクトを実行するプラットフォーム「イーサリアム」をローンチする。プログラム可能なブロックチェーンの登場は、資金調達のあり方そのものを変えた。西暦2,017年は「ICOバブル」の年となり、イオス(EOS)・バイナンスコイン(BNB)・テゾス(XTZ)・カルダノ(ADA)・トロン(TRX)等が相次いで巨額の資金を集めていく。同年、シーメンス社を解雇された一人の機械技術者ヘイデン・アダムスが学び始めたユニスワップは、後の分散型金融(DeFi)を象徴する存在となり、ダイ(DAI)・コンパウンド・アーベ・チェーンリンク等と共に、銀行を介さない金融の実験が広がっていった。
西暦2,020年以降は、ソラナ(SOL)・ポルカドット(DOT)・アバランチ(AVAX)・BNBスマートチェーンといった新たな基盤が次々と稼働し、処理速度や相互運用性を競い合った。其の傍らで、ザ・サンドボックス・ディセントラランド・アクシーインフィニティに代表されるNFTゲームやメタバースが台頭し、ポリゴン(MATIC)等のレイヤー2が拡張性の課題に挑んだ。本書は、サトシ・ナカモトの一篇の論文から、無数のチェーンが乱立する西暦2,022年末までの十五年間を――誰が、何を、いつローンチしたのかを――出典と共に一冊に束ねている。
本書が記録する出来事
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ビットコインの
誕生
(2008〜09年) サトシ・ナカモトがbitcoin.orgを登録し、ホワイトペーパーを公開。翌年ビットコイン(BTC)がローンチされる。マイニングによる供給は、設計上21,000,000BTCに限定された。 -
サトシ・ナカモト
の失踪
(2011年) 約1,000,000BTCの資産を残した儘、サトシが音沙汰を絶つ。其の巨額の資産は、以降誰の手も付けられていない。 -
ライトコインの
ローンチ
(2011年) グーグル社員チャーリー・リーが、ビットコインのプロトコルを基に、小規模な取引向けのライトコイン(LTC)を暗号通貨フォーラム上で公開する。 -
XRPレジャーと
リップル
(2011〜13年) ジェド・マケーレブ等がXRPレジャーの開発に着手。ニューコイン社はオープンコイン社を経て、リップル・ラボ社へと社名を変えていく。 -
ドージコインの
ローンチ
(2013年) ビリー・マーカスとジャクソン・パルマーが、暗号通貨全体のパロディとして、柴犬のミームを冠したドージコイン(DOGE)を作る。 -
イーサリアムの
ローンチ
(2015年) ヴィタリック・ブテリンとイーサリアム財団が、スマートコントラクトでDAppを構築・展開するプラットフォーム「イーサリアム」を公開。暗号通貨はイーサリアム(ETH)。 -
The DAO事件と
ハードフォーク
(2016年) The DAOが再帰呼び出しのバグを突かれ、3,600,000ETH以上が流出。対応を巡りコミュニティは二分し、イーサリアム(ETH)とイーサリアムクラシック(ETC)に分裂した。 -
ビットコイン
キャッシュの分岐
(2017年) スケーラビリティを巡る対立から、ビットコインのハードフォークによりビットコインキャッシュ(BCH)が誕生。翌年には更にビットコインSV(BSV)へと分岐した。 -
ICOバブルと
2017年
(2017年) イオス(EOS)・バイナンスコイン(BNB)・テゾス(XTZ)・カルダノ(ADA)・トロン(TRX)等が相次いでICOを実施し、巨額の資金を集めた。 -
DeFiの登場
(2017〜20年) ヘイデン・アダムスのユニスワップ、USDにペッグされたステーブルコインのダイ(DAI)、コンパウンドやアーベが、銀行や仲介者を介さない金融の枠組みを築いた。 -
高速チェーンの
競演
(2020年) ソラナ(SOL)・ポルカドット(DOT)・アバランチ(AVAX)・BNBスマートチェーンが相次いで稼働し、処理速度と相互運用性を競い合った。 -
NFTと
メタバースの台頭
(2012〜22年) ザ・サンドボックス・ディセントラランド・アクシーインフィニティ等のNFTゲーム・メタバースが、ブロックチェーン上の「所有」を巡る新たな潮流を生んだ。
歴史が映し出す構図
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マイニングと
コンセンサス PoW(プルーフ・オブ・ワーク)に始まり、PoS・DPoS・PoH等、合意形成の仕組みは多様化していった。各チェーンが採った方式は、其の思想と性能を映し出す。 -
スマート
コントラクトと
DApp イーサリアムの登場以降、ブロックチェーンは「価値の記録」から「プログラムの実行基盤」へと変貌し、分散型アプリケーション(DApp)の土壌となった。 -
ICOと
資金調達 ホワイトペーパー一篇で巨額を集めるICOは、新たな資金調達の形であると同時に、規制と詐欺の温床ともなった。各国当局との攻防も記録される。 -
DeFi
(分散型金融) 貸借・取引・ステーブルコインを仲介者無しで実現するDeFiは、ユニスワップ・コンパウンド・アーベ・メイカーDAOを中心に急速に拡大した。 -
NFTと
メタバース 固有性を証明するNFTと、其れを取引する仮想空間は、ゲーム・アート・所有の概念を巡る実験の場となった。 -
創業者たちの
物語 匿名のサトシ・ナカモトから、チャーリー・リー、ヴィタリック・ブテリン、ヘイデン・アダムスに至るまで、通貨の背後にある人間の選択と挫折が、年月日と出典と共に記録される。
ビットコインの誕生から、DeFi・NFTの隆盛まで──
暗号通貨ローンチの全軌跡を一元化。
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