電子書籍「テキスト・画像・音楽・動画生成AIローンチの歴史一元化」の表紙

テキスト・画像・
音楽・動画生成AI
ローンチの歴史一元化

著者:石田晋一

掲載範囲
西暦2,015年8月7日〜2,025年1月20日
ページ数
15ページ
文字数
5,010字
最新更新日
西暦2,026年9月26日

文章も絵も曲も動画も、AIが作る時代へ──
生成AIが次々と世に出た十年を一元化。

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皇室献上品 高級トイレットペーパー
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本書について

西暦2,015年8月7日、1つのiOSアプリがローンチされた。オリジナルの音楽や音楽ビデオを作成・共有する為の「Humtap」である。ユーザーがiPhoneにハミングや歌を入力すれば、AIが著作権フリーの音楽をビデオに追加する——本書は、此の小さなアプリを起点として、西暦2,025年1月20日のDeepSeekに至る迄、テキスト・画像・音楽・動画を生成するAIが次々と世に送り出されてゆく約十年の歩みを、年月日単位で一元化した記録である。

本書の記録は、音楽から幕を開ける。西暦2,016年2月に音楽生成AI「AIVA」がローンチされ、同年9月30日には、AIVAが作った楽曲によるアルバム「Genesis」がリリースされた。西暦2,018年6月、オープンAI社はLLM(大規模言語モデル)「GPT-1」をリリースする。プロンプトに答える形式では無く、文章をより自然に理解し、作る為のAIとして開発された物である。翌西暦2,019年にはアマデウスコード社が音楽生成AIのiOSアプリ「Amadeus Code」をローンチし、4月25日にはオープンAI社が、10種類の楽器を使って4分間の楽曲を生成する「MuseNet」をローンチした。何十万ものMIDIファイルから次のトークンを予測して学習し、調和・リズム・スタイルのパターンを見付けるという、GPT-2と同じ汎用的な教師無し学習を用いた音楽生成AIである。西暦2,020年4月の「Jukebox」は、アーティスト・ジャンル・歌詞・音楽サンプルの長さを指定するだけで自動的に作曲し、wavファイルを生成した。

同じ西暦2,020年、動画生成AIも姿を現す。7月、ウィンシャトル社共同創業者のヴィクラム・チャラナとビシャル・チャラナ、そしてアビド・モハメッドが創業したピクトリー社が、テキスト・URL・PowerPoint等から動画を生成する「Pictory」の最初のバージョンをローンチした。前年にシアトルで開催されたハッカソンにて、最初のプロトタイプを開発していたのである。10月27日には、グリアクラウド社がテキストでマスコットをアニメーション化する「GliaStar」をローンチし、英語・中国語・日本語・韓国語・ベトナム語に対応した。西暦2,021年1月5日、オープンAI社はテキストからフォトリアリスティックな画像をオンデマンドで生成する「DALL-E」を、技術デモとしてローンチする。音楽では、作った曲を主要なストリーミング及びソーシャルメディアで配信し、再生数に応じた収益を得られる「Boomy」、シーン・ムード・ジャンルを選ぶだけで作曲出来る「Ecrett Music」、テキストから音楽を生成する「Mubert」が相次いだ。そして同年10月29日、ギットハブ社がAIコーディングアシスタントツール「GitHub Copilot」をローンチする。LLMには、オープンAI社のGPT-3を基盤としたモデルであるCodexが用いられた。

西暦2,022年、生成AIは一気に裾野を広げる。4月18日にはテキストから人間のナレーターによる動画を生成する「Elai.io」が、6月にはデジタルレシピ社の、GPT-3を基盤としてキャッチコピーを生成する「Catchy」がローンチされた。7月12日、リープモーション社共同創業者デイヴィッド・ホルツ率いるチームが、テキストから画像を生成する「Midjourney」のオープンベータ版をローンチし、同月27日には動画生成AI「Steve.AI」が続く。8月22日にはステービリティAI社が、ルートヴィヒ・マクシミリアン大学ミュンヘンとランウェイML社の研究者と共に「Stable Diffusion」をローンチし、9月14日の「Canva Create 2022」では、Stable Diffusionを搭載したテキストから画像に変換するアプリを、Canvaに導入する事が発表された。11月16日には、メモ・タスク・Wiki・データベース等を一元的に使えるノーションラボ社のアプリ「Notion」に、文章の生成・アイデア出し・翻訳・グラフや表の作成等を自動で行う「Notion AI」が統合される。

そして11月30日、オープンAI社はAIチャットボット「ChatGPT」を研究プレビューとしてローンチする。名称は、当時の同社の主力LLMであるGPT-3.5に由来した。12月に入ると、チャットボットが相次いで名乗りを上げる。7日にはオープンAI社出身のアラヴィンド・スリニヴァス、メタ社出身のデニス・ヤラッツ、ウォール街でのトレーダー経験を持つジョニー・ホー等が「Perplexity AI」をローンチし、12日にはライトソニック社の開発したGPT-3.5アーキテクチャのLLMを基盤とする「ChatSonic」が、24日にはSuSea社の検索エンジンYou.comから派生した「YouChat」がローンチされた。同じ12月、オーストラリアのスタートアップ企業Leonardo.Ai社がローンチした画像生成AI「Leonardo.Ai」は瞬く間にユーザーを増やし、同社はクラウドプロバイダーを2週間でアマゾン社のAWSへと移した上、LLMの実行にもアマゾン社のインスタンスを用いて、推論コストの60%削減と、言語モデルの推論速度の最大35%向上を果たしている。

西暦2,023年、大手IT企業が相次いで乗り出す。2月7日、マイクロソフト社は検索エンジン型チャットボット「Bing Chat」をローンチした。当初はGPT-3.5よりも高度なオープンAI社のLLMを統合する予定であるとしていたが、実際は最初からGPT-4を搭載し、DALL-Eと併せて動作した。翌8日にはランウェイ社が、既存の動画に加工を施し新たな動画を生成出来る「Gen-1」をローンチする。3月14日にはアンソロピック社が「Claude」をローンチし、3月21日にはグーグル社がLaMDAを基盤とした「Bard」のサービスを、アメリカとイギリスに限り英語のみで開始した。同じ21日、ラスベガスで開幕したアドビサミット2023では「Adobe Firefly」のベータ版がローンチされ、マイクロソフト社はDALL-E 2を利用した「Bing Image Creator」のBingとEdgeへの導入を発表している。其の後も、5月にはディープシーク社のLLM「DeepSeek-V1」、8月頃にはインビデオ社の「Invideo AI」、11月4日にはイーロン・マスクの設立したxAI社のAIチャットボット「Grok」、12月20日にはMicrosoft Copilotのプラグインとして組み込まれたスノ社の音楽生成AI「Suno AI」と、ローンチは途切れる事が無い。

西暦2,024年1月にはシンセシア社が動画生成AI「Synthesia」をローンチし、3月17日にはxAI社がLLM「Grok-1」を、重みとアーキテクチャをオープンソースとしてGitHubにてリリースした。4月10日には、ユーディオ社がテキストから音楽を生成する「Udio」のパブリックベータ版をローンチする。そして西暦2,025年1月20日、ディープシーク社がAIチャットボット「DeepSeek」をローンチした。其の後僅か1週間でアプリのダウンロード数は2,600,000回に達し、アップル社とグーグル社のアプリストアでランキングの上位に入る。iPhoneに口遊んだハミングから、アプリストアの上位を占めるチャットボットへ——生成AIのローンチの全軌跡を、本書は一冊に束ねている。


分野別の系譜

  • LLM(大規模言語モデル) 西暦2,018年6月、オープンAI社がGPT-1をリリースした。プロンプトに答える形式では無く、文章をより自然に理解し、作る為のAIとして開発された物である。同社のGPT-3はGitHub Copilotに用いられたCodexやCatchyの基盤となり、GPT-3.5はChatGPTの名の由来となった。Bing Chatは最初からGPT-4を搭載し、Bardはグーグル社のLaMDAを、Claudeはアンソロピック社のClaude 1.3を用いた。西暦2,023年5月にはディープシーク社がDeepSeek-V1を、西暦2,024年3月17日にはxAI社がGrok-1を、重みとアーキテクチャをオープンソースとしてリリースしている。
  • AIチャットボット 西暦2,022年11月30日、オープンAI社の「ChatGPT」が研究プレビューとしてローンチされた。翌月にはPerplexity AI(7日)・ChatSonic(12日)・YouChat(24日)が続き、西暦2,023年にはマイクロソフト社の検索エンジン型チャットボットBing Chat(2月7日)、アンソロピック社のClaude(3月14日)、グーグル社のBard(3月21日)、xAI社のGrok(11月4日)が加わる。西暦2,025年1月20日にディープシーク社がローンチした「DeepSeek」は、僅か1週間でアプリのダウンロード数が2,600,000回に達した。
  • 文章・コーディング支援AI 西暦2,021年10月29日、ギットハブ社がAIコーディングアシスタントツール「GitHub Copilot」をローンチした。西暦2,022年6月にはデジタルレシピ社が最適なキャッチコピーを生成するAIライティングアシスタントツール「Catchy」を、11月16日にはノーションラボ社がアプリに統合する形で「Notion AI」をローンチする。西暦2,023年9月25日には、ゼロイチスタート社がChatGPTのAPIを利用し、初心者ライターでも簡単にSEO記事が作成出来るAIライティングサービス「AI Writer」の製品版をローンチした。
  • 画像生成AI 西暦2,021年1月5日、オープンAI社がテキストからフォトリアリスティックな画像を生成する「DALL-E」を技術デモとしてローンチした。西暦2,022年には、7月12日にMidjourneyのオープンベータ版、8月22日にStable Diffusionが続き、9月14日にはStable Diffusionを搭載したアプリのCanvaへの導入が発表され、12月にはLeonardo.Aiが登場する。西暦2,023年3月21日には、アドビ社の「Adobe Firefly」のベータ版がローンチされ、マイクロソフト社がDALL-E 2を利用した「Bing Image Creator」の導入を発表した。
  • 音楽生成AI 本書の幕開けを飾る分野。西暦2,015年8月7日のHumtapに始まり、西暦2,016年2月のAIVA、西暦2,019年のAmadeus Codeと4月25日のMuseNet、西暦2,020年4月のJukeboxと続く。西暦2,021年には、作った曲を配信して再生数に応じた収益を得られるBoomy(5月12日頃)、シーン・ムード・ジャンルを選ぶだけで作曲出来るEcrett Music(6月22日)、テキストから音楽を生成するMubert(9月1日)が現れた。西暦2,023年12月20日にはSuno AIがMicrosoft Copilotのプラグインとして、西暦2,024年4月10日にはUdioがパブリックベータ版としてローンチされた。
  • 動画生成AI 西暦2,020年7月、テキスト・URL・PowerPoint等から動画を生成する「Pictory」の最初のバージョンがローンチされ、10月27日にはテキストでマスコットをアニメーション化する「GliaStar」が5つの言語に対応して登場した。西暦2,022年には、テキストから人間のナレーターによる動画を生成するElai.io(4月18日)と、テキストから動画を生成するSteve.AI(7月27日)、西暦2,023年には既存の動画から新たな動画を生成するランウェイ社のGen-1(2月8日)、スクリプト・ビジュアル・字幕・ナレーション・音楽を含む動画を自動生成するInvideo AI(8月頃)、AIアバターが話す動画を作成するVidnoz AI(9月28日発表)が続き、西暦2,024年1月にはシンセシア社の「Synthesia」がローンチされた。

開発企業と人物

  • オープンAI社 本書に最も多く登場する企業。西暦2,018年6月にLLM「GPT-1」をリリースし、西暦2,019年4月25日に音楽生成AI「MuseNet」、西暦2,020年4月に「Jukebox」、西暦2,021年1月5日に画像生成AI「DALL-E」を技術デモとしてローンチした。西暦2,022年11月30日には、当時の主力LLMであるGPT-3.5に名を由来するAIチャットボット「ChatGPT」を研究プレビューとしてローンチする。同社のGPT-3は、GitHub CopilotのCodexやCatchyの基盤にもなった。
  • ヴィクラム・チャラナ ウィンシャトル社の共同創業者。同じくウィンシャトル社共同創業者のビシャル・チャラナ(CTO)、アビド・モハメッド(CPO)と共にピクトリー社を創業し、CEOを務めた。同社は西暦2,020年7月、テキスト・URL・PowerPoint等から動画を生成するAI「Pictory」の最初のバージョンをローンチする。前年にシアトルで開催されたハッカソンにて、最初のプロトタイプを開発していた。
  • ギットハブ社 西暦2,021年10月29日、AIコーディングアシスタントツール「GitHub Copilot」をローンチした。LLMには、オープンAI社のGPT-3を基盤としたモデルであるCodexが用いられた。
  • デイヴィッド・ホルツ リープモーション社の共同創業者。西暦2,022年7月12日、自身が率いるチームで、テキストから画像を生成するAI「Midjourney」のオープンベータ版をローンチした。
  • ステービリティAI社 西暦2,022年8月22日、ルートヴィヒ・マクシミリアン大学ミュンヘンとランウェイML社の研究者と共に、テキストから画像を生成するAI「Stable Diffusion」をローンチした。同年9月14日の「Canva Create 2022」では、Stable Diffusionを搭載したテキストから画像に変換するアプリを、Canvaに導入する事が発表されている。
  • ノーションラボ社 メモ・タスク・Wiki・データベース等を一元的に使用出来るクラウド型のアプリ「Notion」の開発元。西暦2,022年11月16日、其のサポート機能として、インターフェースにシームレスに統合する形で「Notion AI」をローンチした。プロンプトを入力すると、文章の生成・アイデア出し・翻訳・グラフや表の作成等を自動で行う。
  • Leonardo.Ai社 オーストラリアのスタートアップ企業。西暦2,022年12月、テキストから画像を生成するAI「Leonardo.Ai」をローンチした。瞬く間に急増したユーザーに対応する為、クラウドプロバイダーを2週間でアマゾン社のAWSへ移行し、LLMの実行にもアマゾン社のインスタンスを用いて、推論コストの60%削減と、言語モデルの推論速度の最大35%向上に成功した。
  • アラヴィンド・スリニヴァス オープンAI社出身。メタ社出身のデニス・ヤラッツ、ウォール街でのトレーダー経験を持つジョニー・ホー等と共にパープレキシティAI社を共同創業し、西暦2,022年12月7日、AIチャットボット「Perplexity AI」をローンチした。
  • マイクロソフト社 西暦2,023年2月7日、検索エンジン型チャットボット「Bing Chat」をローンチした。当初はGPT-3.5よりも高度なオープンAI社のLLMを統合する予定であるとしていたが、実際は最初からGPT-4を搭載し、DALL-Eと併せて動作した。同年3月21日には、Bingと同社ブラウザのEdgeへのDALL-E 2を利用した画像生成AI「Bing Image Creator」の導入を発表する。画像を生成するとブーストを消費し、0になっても生成は出来るが時間が掛かる仕様であった。12月20日には、スノ社の「Suno AI」がMicrosoft Copilotのプラグインとして組み込まれた。
  • ランウェイ社 西暦2,023年2月8日、既存の動画に加工を施し新たな動画を生成出来るAI「Gen-1」をローンチした。
  • アンソロピック社 西暦2,023年3月14日、AIチャットボット「Claude」をローンチした。LLMには、同社が開発したClaude 1.3が用いられた。
  • グーグル社 西暦2,023年3月21日、同社が開発したLLM「LaMDA」を基盤としたAIチャットボット「Bard」をローンチした。当初はアメリカとイギリスの2ヶ国に限ってサービスを開始し、英語のみに対応していた。
  • アドビ社 西暦2,023年3月21日から3日間、ラスベガスにて開催されたアドビサミット2023の初日に、テキストから画像を生成するAI「Adobe Firefly」のベータ版をローンチした。Adobe Creative Cloud・Adobe Document Cloud・Adobe Experience Cloud・Adobe Expressの各製品に直接統合された。
  • ディープシーク社 西暦2,023年5月にLLM「DeepSeek-V1」をリリースし、西暦2,025年1月20日にはAIチャットボット「DeepSeek」をローンチした。其の後僅か1週間でアプリのダウンロード数が2,600,000回に達し、アップル社とグーグル社のアプリストアでランキングの上位に入った。本書の最後を飾る企業である。
  • xAI社 イーロン・マスクが設立したAI開発ベンチャー。西暦2,023年11月4日、独自に開発したLLMを用いたAIチャットボット「Grok」をローンチし、西暦2,024年3月17日には、LLM「Grok-1」を、重みとアーキテクチャをオープンソースとしてGitHubにてリリースした。

HumtapからChatGPT、DeepSeekまで──
生成AIローンチの全軌跡を一元化。

200円(税込)

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AUTHOR

石田晋一

歴史データベース「トキジク」管理人。
万物の系譜の編纂者であり、電子書籍の著者。
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